大椿ゆうこ議員の政治活動総覧(2015–2025)

概要

大椿ゆうこ(おおつばき ゆうこ、1973年8月14日生まれ)は、労働運動家出身の政治家で、社会民主党(社民党)副党首を務める参議院議員です12

岡山県高梁市の出身で四国学院大学社会学部社会福祉学科を卒業後、非正規の障がい学生支援コーディネーターなどを経験しました34

2010年に勤務先から有期雇用満了を理由に雇い止めされ、原職復帰を求めて約4年間闘争した経歴があります5。この体験から「労働者の使い捨てを許さない!」を信条に労働組合運動に身を投じ、2016年には大阪教育合同労組の執行委員長に就任しました4

2019年の参院選で全国比例に初めて立候補しましたが落選し、その後社民党全国連合の役職に就きつつ、2021年衆院選では大阪9区から出馬しましたが再び及びませんでした67

2021年4月12日に社民党副党首に選出され、党再建に尽力します8。2022年7月の第26回参議院選挙でも比例区から立候補しましたが党内得票5位で落選しました9

しかし、2019年当選の吉田忠智氏(当時社民党所属、のち立憲民主党)が2023年に参院議員を辞職すると、比例名簿次点だった大椿氏が繰り上げ当選となり、2023年4月に晴れて参議院議員に就任しました10。これが初当選で、任期途中からの就任ながら社民党の国会議員として活動を開始しています10

本レポートでは、分析対象期間の2015年から2025年までにインターネットで確認できる大椿議員の政治活動を総覧し、その公約と実績、発言、政策的スタンスを包括的に検証します。

1. 選挙公報・マニフェスト分析

大椿氏の直近の公約を紐解くと、「がんこに平和!暮らしが一番」というスローガンが掲げられています。これは社民党全体の標語でもあり、「憲法を活かす政治」「武力ではなく対話で平和を」「命と生活を守る政策」を貫く姿勢を端的に表しています。

平和外交政策

2022年参院選向けの政策集では、ロシアのウクライナ侵攻への非難と即時停戦要求に始まり、「核兵器禁止条約への参加」「防衛費増強への反対」など平和外交の訴えが冒頭を占めました1112

経済・生活政策

続いてコロナ禍からの生活再建策として、「消費税を3年間ゼロにする」「大企業の内部留保に課税して財源化する」といった大胆な減税・財源案を提示しています13

労働政策

また「非正規雇用の歯止めと正規化」「最低賃金全国一律1500円以上」「同一価値労働同一賃金」など、長年の労働運動の経験を反映した働き方改革も大きな柱です14

ジェンダー平等政策

ジェンダー平等の分野では「選択的夫婦別姓の実現」「同性婚の法制化」「包括的な差別禁止法の制定」を強く掲げ1516、誰もが尊厳をもって生きられる社会を目指す姿勢が明確です。

環境・人権政策