清水真人(しみず まさと)議員は群馬県高崎市出身の自由民主党参議院議員(1期)です。1975年生まれの彼は明治学院大学経済学部商学科を卒業後、28歳で高崎市議会議員に初当選し(通算2期)、その後群馬県議会議員を2期務めました¹。
地方政治で着実に経験を積んだ清水氏は、2019年7月の第25回参議院通常選挙で群馬県選挙区から立候補し初当選しました²。この選挙は、それまで同選挙区を代表していた山本一太氏(当時参議院議員)が群馬県知事選出馬のため議席を空けた状況下で行われ、自民党公認の清水氏は新人ながら安定した戦いを展開しました³。
以後、清水氏は参議院議員として現在1期目の任期を務めており、在職期間は2019年7月から現在に至ります⁴。
本レポートでは、2015年から2025年6月までの約10年間にわたる清水真人議員の政治活動を網羅的に分析します。地方議員時代後半から国政進出後までの歩みを振り返り、公約と実績の関係や政策スタンス、議会内外での活動ぶりを詳述することで、有権者が同氏の人物像と成果を立体的に理解できるようにすることが目的です。
清水真人議員が直近の参院選(2019年)で掲げた選挙公報・マニフェストを紐解くと、スローガンは「群馬の想い、次の日本へ」というフレーズに集約されていました⁵。地方の声を国政に届け、日本全体の次代を切り拓くという意気込みが伝わるキャッチコピーです。
実際、彼の公約には地域経済の活性化、安心・安全な社会保障、子育て支援と教育充実、積極的な外交・防衛、地方創生といった柱が並んでおり、郷土・群馬の発展と国全体の未来を重ね合わせるビジョンが示されました。
まず経済・雇用政策では、「物価上昇を上回る所得向上」と「中小企業や農林水産業の振興による地域経済の底上げ」を掲げています⁶。清水氏は地方産業の後継者対策や賃上げ支援を重視し、コロナ禍や原材料高騰で打撃を受ける家計・事業者への対策として実感できる景気浮揚策を講じると約束しました⁷。
例えば群馬の地場産業を支える中小企業への金融支援や、賃金アップを促す税制インセンティブなど、地域から経済を底支えする具体策に言及しています。「誰もが実感できる景気回復」をスローガンに、インフレによる物価高騰に負けない収入増を図るという明快なメッセージでした。
社会保障・安全分野では、「国民の生命と財産を守るのが国の第一の責務」と位置付け、医療・介護制度の充実や老後・子育て支援の強化を約束しています⁸。清水氏は「誰でも安心して受けられる医療と介護」を目指し、地域の高齢者福祉や子育て世帯への支援拡充を訴えました⁸。
具体的には、児童手当拡充や育児環境の整備などを通じて「子どもを生み育てやすい環境」を整えること、そして全ての子どもに質の高い教育機会を保証することを公約としました⁹。教育政策については「未来への投資」と位置づけ、大学や専門学校を含む高等教育の充実や、人材育成への国家的支援を提唱しています¹⁰。
このように少子化対策と教育充実は清水氏の公約の重要な柱であり、「若い世代が希望を持てる社会」を実現するという強い意志が感じられます。
外交・防衛面では、「自らの国は自らで守る」という姿勢を堅持しつつ、積極的な外交展開によって日本の安全保障と国際的地位を高める方針を示しました¹¹¹²。北朝鮮の拉致問題解決や核・ミサイル問題への対処にも触れ、国際社会と連携して圧力と対話を使い分ける戦略を支持しています。
また「世界から尊敬される日本であり続ける」ため、人材育成を通じて国際機関で活躍できる日本人を増やすことも公約に盛り込みました¹³。