梶原大介(かじはら だいすけ)議員は、自由民主党所属の参議院議員(比例代表)であり、2022年7月の第26回参議院選挙で初当選を果たした政治家です¹。
高知県出身(1973年生まれ)で、高知工業高等専門学校を卒業後、民間企業勤務や参議院議員秘書を経て政界に入りました²。
2007年に高知県議会議員に初当選して以降、県議を4期務め、県議会副議長や県監査委員、自民党高知県連幹事長など要職を歴任し、地方政治で経験を積んできました²³。
2022年の参院選では党公認で比例区から立候補し、「日本の将来を子どもたちへ託すため国土と文化を守り抜く」というスローガンを掲げて国政進出を果たしました。
以来、環境委員会理事や災害対策特別委員会理事、憲法審査会委員などを務め⁴、地方の声を国政に届けることを信条に活動しています。
本レポートでは、2015年から2025年6月までのインターネット上で確認できる梶原議員の政治活動を総合的に分析し、有権者がその歩みとスタンスを理解できるようまとめます。
2022年参院選比例区の選挙公報で梶原議員が示した公約には、彼の政治理念と政策の柱が端的に表れています。公報に掲載されたメッセージの冒頭では「日本の将来を子どもたちへ託すため、国と地方をより強く結び、国土と文化を守り抜く決意」を謳い、次世代に誇れる国づくりを目指す姿勢を打ち出しました。
また具体的な政策項目として、「国民皆歯科健診」の実現を挙げ、誰もが天寿まで健康に暮らせる社会を目指すと訴えています⁵。これは全国民に定期的な歯科検診を義務付ける構想で、健康寿命の延伸と医療費抑制につなげる施策として注目されるものでした。
さらに、「国民経済崩壊の危機」に備えた積極財政や、グローバリズムに依存しない経済運営にも言及し、物価高や経済安保への危機感を示しました。
梶原議員の政策集(基本理念)を見ると、重点分野は大きく6つに分類できます⁶⁷。
第一に食料安全保障と農林水産業振興では、コロナ禍や国際情勢の緊迫化で浮き彫りになった食料自給の重要性を強調し、自給率向上や農産品の国産化推進、スマート農業による生産性向上を掲げました⁸。水産業の復活や森林資源の活用にも触れ、地方の活力創出と伝統文化の継承につなげるとしています⁹。
第二に経済安全保障とものづくり振興では、エネルギー供給安定やサプライチェーン強靭化、そしてAI・量子・バイオ・宇宙など先端技術開発への投資強化を訴えています¹⁰。スタートアップ支援や研究開発の促進にも言及し、経済面から国家の独立と繁栄を守る決意が読み取れます。
第三の社会保障分野では、全世代型の持続可能な年金・医療・介護制度を構築するとともに、子育て世代への包括支援や児童虐待・貧困対策の強化を約束しました¹¹。高齢者も含め誰もが生きがいを持てる「幸齢社会」を目指すとしています¹¹。
第四は外交・安全保障で、防衛力の抜本強化(いわゆる「反撃能力」の保有など)によって国民の生命と領土を守り抜くと明言しました⁷。海上保安庁と自衛隊の連携強化、法の支配に基づく司法外交の推進にも触れており、毅然とした安全保障政策を掲げています⁷。
第五にインフラ整備・国土強靭化があり、南海トラフ巨大地震や風水害など頻発する災害への備えとして、防災減災や老朽インフラ対策をさらに推し進めるとしています¹²。被災地復興や防災教育の充実にも触れ、「安全な国土を次世代へ託す」との責務を強調しました。