斉藤里恵氏(1984年2月3日生まれ)は青森県青森市油川出身の作家・政治家で、髄膜炎の後遺症により1歳10カ月で聴力を完全に失った聴覚障害者である¹。銀座のクラブで筆談を使った接客により「筆談ホステス」として知られるようになり、著書『筆談ホステス』は2009年にベストセラーになった²。
こうした経歴の後、2015年4月に31歳で東京都北区議会議員選挙に「日本を元気にする会」公認で出馬し、6630票を獲得してトップ当選を果たした³。以降、2015年から2019年まで北区議会議員(1期)を務めた³。
2019年には立憲民主党公認で参議院選比例区に立候補したが落選し⁴、2020年に行われた東京都議会北区補欠選挙にも出馬するも次点で敗退した⁵。その後、2021年東京都議選に同党公認で大田区選挙区から出馬し、27,001票を獲得して初当選を果たし都議会議員(1期)となった⁶。
2025年2月10日付で立憲民主党会派を離脱して無所属(「東京を元気にする会」)となり、その後自由民主党から参院選比例区候補として擁立されている⁷。東京都議会では総務委員会に所属している⁸。
ここに挙げた各経歴を通じ、女性、シングルマザー、障害者といった多様な立場からの政策提案を進めてきた実績がある。
斉藤氏が掲げる政策の柱は、障害者・弱者へのバリアフリー支援や子育て支援、教育・職業の包摂的社会への改革、デジタル活用による若者支援などであることが、氏の公式サイトにも示されている⁹。
具体的には、「聞こえる/聞こえないを越えた豊かな社会の実現」(聴覚障害者の支援)¹⁰や、「安心して妊娠・出産・子育てできる環境の整備」¹¹、「障がいのある子もない子もともに学ぶインクルーシブ教育の推進」¹⁰、「職業への誇りと尊厳を認め合う社会の実現」(夜の職場を含む幅広い職業支援)¹¹などを約束している。
さらに、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進によって若者の挑戦を支えることを挙げ、社会経済の活性化にも言及している¹²。公約キーワードとしては「障害」「手話」「共生」「子育て支援」「デフリンピック」「インクルーシブ教育」「働く権利」「デジタル」などが上位に挙がり、障がい者支援と少子化対策を中心とする姿勢がうかがえる¹³。
選択的夫婦別姓導入への賛成姿勢も明言しており¹¹、家族政策における選択肢の拡大も視野に入れている。なお、2022年以降の国政選挙への公約は公表されていないが、上記のようなテーマが一貫して重点政策となっていることが過去の選挙戦や公的サイトの記載からうかがえる。
斉藤氏は国会議員経験がないため、衆参両院での法案提出記録や投票記録は存在しない。北区議時代や都議時代に制定・議論した条例案や陳情の記録は複数あるが(例:手話言語条例推進等)、国会レベルでの提出法案は無い。政府提出法案への賛否態度も記録に残っていない。つまり、国会での立法活動としてカウントできる実績は現在のところ確認できない。
同様に、国会での演説・質疑についても記録がない。斉藤氏は国会議員ではないため、国会会議録に登場せず、発言回数・発言文字数ともにゼロである。したがって、国会での存在感や影響力を評価するデータは存在しない。彼女の発言傾向については主に都議会など地方議会の議事録などで確認する必要があるが、国政での発信としては未記録である。
公開情報の範囲では、斉藤氏自身が中央省庁の審議会や有識者会議にメンバーとして参加した記録は見当たらない。地方議員や民間の立場であれば委員経験がある可能性もあるが、省庁の委員名簿や公的資料に斉藤氏の名は確認できなかった。したがって、この分野での活動は確認できておらず、「会議録・配布資料」に氏の関与が記載された情報は入手できなかった。