さとみ りゅうじ
里見隆治議員の政治活動総覧(2015–2025)
概要
里見隆治(さとみ りゅうじ)は公明党所属の参議院議員(愛知県選挙区選出)で、2016年の初当選以来2期連続で国政に携わっています¹。
大阪市出身、東京大学経済学部を卒業後に厚生労働省に約24年4ヶ月奉職し、在英国日本大使館一等書記官や厚労省国会連絡室長、トヨタ自動車への官民交流出向などを経て政界入りしました²。
2016年7月の第24回参院選で愛知選挙区から初当選し、2022年7月の第26回参院選で再選³。現在57歳(2025年時点)で、公明党愛知県本部代表や党参議院国会対策委員長など要職を務めています⁴。
第2次岸田改造内閣では経済産業大臣政務官(内閣府兼務・復興政務官兼務)に就任し、2022年8月から約1年1ヶ月間、政府の一員として経産・復興行政を担いました⁵。
本レポートでは、2015年から2025年6月までの活動を中心に、里見氏の政策スタンスと実績を包括的に分析します。
里見氏は「ひとりを大切にする」「誰一人取り残さない、誰もが輝く社会」を信条に掲げる人物です⁶。厚労官僚として培った経験から労働政策のプロとの評価があり、議員就任後は労働・社会保障分野を軸に活躍しています。
また地方・企業・国際機関での勤務歴を活かし、財政金融や農水、国土交通、経産など幅広い分野の委員会を渡り歩き政策立案力を磨いてきました⁷。
公明党の理念である「小さな声を聴く力」を体現し、困っている人に寄り添う現場主義の政治家として、子ども時代の困窮体験や次男の闘病・死去といった自身の人生経験も政策に反映させています⁸。
本レポートでは、選挙公約の分析から立法活動、国会発言、政府審議会や党内活動、政治資金・SNSに至るまで、公開情報に基づき里見議員の政治活動を立体的に描出します。
1. 選挙公報・マニフェスト分析
里見隆治氏の直近の選挙公報(2022年参院選)からは、「働く人のミカタ」を掲げる姿勢が鮮明です。労働省出身という経歴を踏まえ、「雇用と命を守る第一人者」と自負し、長時間労働の是正や過労死防止といった働き方改革を柱に据えました⁹。
実際、公務員立身前から過労死問題に関わり、初当選後は与党の一員として同一労働同一賃金の実現や最低賃金の引上げなどに尽力したと訴えています¹⁰。
加えて、子育て支援と社会保障の充実もマニフェストの大きな柱です。例えば男性の育児休業創設(「男性版産休」)につながった育児・介護休業法改正の推進役を務め、コロナ禍では18歳以下への特別給付金を離婚後のひとり親家庭にも行き渡らせるなど、家庭を支える政策で成果を上げたと強調しています¹¹。
また自身の経験から不妊治療の保険適用拡大にも取り組み、「誰もが安心して子育てできる社会」を掲げました¹²。
選挙公報のキーワードを分析すると、「支援」「働き方改革」「子育て」「命」「現場」「経済」「愛知」「女性」「防災」「脱炭素」などが上位に並びます。これらから、里見氏の政策姿勢は一貫して生活者目線であることが読み取れます。
特に「支援」「現場」という言葉の頻出は、弱い立場の人々に寄り添い現場の声を政策化するという氏のモットーを反映しています。愛知の未来にも触れ、地元産業の強みを活かした人材育成や研究開発支援、防災・減災対策の強化を約束しました¹³。
さらに「脱炭素社会の推進」も掲げ、再生可能エネルギー・省エネ技術の推進による産業構造転換と雇用維持の両立を図るとしています¹⁴。
頻出語からは、労働福祉と育児、高齢者・障がい者支援から地域経済・環境政策まで網羅する幅広い政策分野への意欲がうかがえ、同時に「誰一人取り残さない社会」を実現するとの強い決意が感じられます¹⁵。
2. 法案提出履歴と立法活動
与党公明党の参院議員として、里見氏は政府提出法案の成立に裏方で貢献する立場が中心ですが、自ら議員立法の提案者となったケースもあります¹⁶。
公式記録によれば2015~2025年で里見氏が提出者に名を連ねた議員立法は数件程度と多くはありません。その一つが「国会議員歳費・手当法改正案」で、2019年(令和元年)に超党派の参議院議員5名で提出し可決された法案です¹⁷。
この法律改正により、消費税率引き上げに伴う歳費の減額措置などが講じられましたが、里見氏も共同提出者として名を連ね、成立に至りました¹⁸。
また、同年には超党派の「日本語教育推進法」が成立しています。これは国内外の日本語教育充実を目的とした基本法で、里見氏は厚労省時代から携わった外国人支援の延長線上で、制定に奔走しました(法案自体は委員長提案の形をとり、里見氏個人は提出者ではありませんが、議連事務局長として水面下で調整役を担いました)¹⁹。
このように公明党議員は党の政策実現を政府提案に反映させることが多く、里見氏自身も閣法(政府提出法案)への修正提案や賛成討論を通じて政策実現に関わっています。
立法面の目立つ業績として挙げられるのは、2020年成立の「労働者協同組合法」です。地域の課題解決に取り組む協同労働団体に法人格を与える内容で、超党派議員立法として全会一致成立しました。
里見氏は参院厚生労働委員会でこの法案の質疑に立ち、「労働者協同組合が地域の多様な需要の受け皿になる」と力説し、小規模NPO等が同組合へ円滑移行できるか確認するなど法案成立を後押ししました²⁰。
公明党が中心となって議論をリードした経緯もあり、里見氏自身も「地域の福祉・子育て・まちづくりなど、多様なニーズに応える新たな働き方の制度化」に尽力した形です²¹。
このように、里見氏は労働分野や社会課題の解決に資する法案に積極的に関与し、成立した法律の多くは現場の声を反映したものとなっています。
なお、集計期間中に里見氏が提出者となった法案の提出数はわずか1~2件、成立数も同程度と推測されますが(与党のため単独法案提出は限定的)、その背後では数多くの政府・与党立法プロセスに関与し、共同提案者や修正協議のメンバーとして立法成果を挙げてきました。
3. 国会発言の分析
国会審議における里見隆治氏の発言回数を見ると、参議院本会議での公式発言は4回と記録されています²²。
発言した本会議の数こそ多くありませんが、これは与党公明党の参院議員として党を代表して行う討論や質疑の機会が限られるためです。
実際に本会議で里見氏が行った討論・質疑は、防衛費や政治改革関連法案に対する賛成討論、そして2025年6月の本会議質問(外国人の住民税未納問題や大規模災害時の行政相談体制に関する質疑)などに絞られます。
これら4度の公式発言の総文字数は約10,990文字に及び²³、本会議登壇のたびに緻密な議論を展開していることが分かります。
例えば最新の本会議発言では「国外転出した外国人労働者の未納住民税問題」を取り上げ、自治体間の徴収協力体制強化を岸田総理に質したほか、災害時に各管区行政評価局が被災者相談に当たる仕組みを問い質しました(2025年6月18日)²⁴。
いずれも生活者に密接なテーマであり、与党議員ながら政府を正す建設的提言を行っている点が特徴です。
一方、委員会での質疑発言は本会議以上に積極的です。里見氏は毎国会、所属委員会で質問の機会を得ており、厚生労働委員会や政治倫理の確立・選挙制度特別委員会、経済産業委員会など幅広い委員会で与党質疑に立っています²⁵。
例えば厚労委では過労死遺児への支援充実策を問い、内閣委員会ではカジノを含むIR法案の修正協議に絡みギャンブル依存症対策強化を政府に求めるなど、政策の隙間を突く質疑が目立ちます²⁶。
特に里見氏がライフワークと語る外国人材政策では、2018年の出入国管理法改正時にも議論に加わり、技能実習制度の問題点や日本語教育体制について現場視点の質問を投げかけました。
2023年以降は党の政治改革推進本部の一員として「政治とカネ」問題に対応するため、政治資金規正法改正などに関する質疑も行っています(2024年6月の政治改革特別委員会質疑では石破総理に対し政党助成金の監査強化を提案)²⁷。
里見氏の発言の語彙傾向を分析すると、「労働」「支援」「制度」「地域」「外国人」「子育て」などが頻繁に登場しています。これは氏が労働行政や社会保障、地域活性化、外国人政策といったテーマを重点的に追及していることを裏付けます。
実際、彼の質疑では外国人労働者の受け入れ環境や日本語教育の充実に関する発言が多く見られます。たとえば「外国人材なくして愛知や日本の経済は成り立たない」と述べ、日本語教育推進法制定や技能実習・特定技能制度の改善に取り組んできたと語っています²⁸。
また「誰もが生き生き働ける社会」の実現を掲げるだけあり、最低賃金引上げやブラック企業対策、介護現場の労働環境改善などに言及する発言も目立ちます²⁹。
質問スタイルとしては、官僚経験で培った専門知識を背景に緻密なデータと具体例を示す傾向があります。答弁で不明瞭な点があると重ねて政府側に迫り、与党議員でありながら必要な注文は遠慮なく付け加える姿勢がしばしば見られます。
その一方で、自身が関与した政策については政府側答弁をフォローし補足説明を加える場面もあり、調整役に徹するバランス感覚も垣間見えます。
4. 省庁審議会・有識者会議での活動
参議院議員としての公務に加え、里見氏は行政の有識者会議等にも出席する機会がありました。特筆すべきは、経済産業大臣政務官となった時期に参加した政府のAI戦略会議です。
2023年5月26日に開催された第2回AI戦略会議では、里見氏が経産省を代表し代理出席しています³⁰。
この会議は今後の国家AI戦略の方向性を議論する場で、高市科学技術担当大臣や河野デジタル大臣らとともに出席者名簿に名を連ねました³¹。
里見氏自身の発言内容は公表資料から詳細が明らかになっていませんが、構成員の専門家らによる議論を政府側として支える役割を果たしたものと見られます。政務官としての参加であるため純粋な"有識者"という立場ではありませんが、AI戦略のような最先端テーマにおいて調整役を務めたことは、氏の政策関与領域の広がりを示すものです。
また、それ以外の省庁審議会や懇談会への参画履歴は公開情報上多くは確認できません。厚労省出身ではありますが、たとえば社会保障審議会などへの民間有識者参加は退官後すぐ国政に転じたためありませんでした。
ただし、党の政策責任者として官僚との政策協議に出る場面は数多く、表に出ないところで政策形成に関与しています。例えば里見氏は参議院厚労委員や経産委員等を歴任する中で各省のワーキングチームに参加し、法案審査や政省令の事前調整に携わってきました。
公表資料から判明する公式会議出席は僅かでも、「影の審議会」とも言うべき政策対話に連日奔走していたと言えるでしょう。
なお、公明党議員は各種政府審議会への議員派遣メンバーになることもありますが、里見氏の場合、直近ではデジタル社会推進に関する関係府省連絡会議や孤独・孤立対策の点検会合などに党代表としてオブザーバー参加したとの情報もあります(※公式記録に残らないため詳細は確認できず)。
総じて、里見氏の省庁審議会での活動は限定的ながら、政府内外の政策議論には政務三役や与党専門部会を通じ積極的にコミットしていると評価できます。
5. 党内部会・議員連盟での活動
公明党内では、里見隆治氏は労働局長や国際委員会副委員長など政策分野の要職を歴任しています³²。
労働局長としては働き方改革や雇用政策について党内論議を主導し、最低賃金引上げに向けた提言取りまとめなどを行いました。また国際委員会副委員長の立場からは、在日外国人支援策や国際協力政策にも関与しています³³。
実際、里見氏は党外国人材受入れ対策本部の事務局長を務め、日本の外国人労働者政策の制度設計に深く関わりました³⁴。
2018年に外国人材の受け入れ拡大が大きな政治課題となった際、公明党内で現場ヒアリングを重ね「共生社会の実現」に向けた提言をまとめた中心人物の一人が里見氏でした。
その延長で、超党派の日本語教育推進議員連盟では事務局長を務め、先述の日本語教育推進法成立に尽力しています³⁵。
彼自身「外国人材受け入れはライフワーク」と語るほど熱意を持って取り組んでおり、議連の場でも各党議員と協調しながら政策を前進させました³⁶。
党の部会活動では、里見氏は公明党の厚生労働部会や経済産業部会など複数の部会に所属し、部会長代理や座長といった役割も果たしています。厚労部会では介護報酬や年金制度改革について議論をリードし、現場の声を政策に反映させました。
経産部会では地元愛知の産業界の意見をくみ上げ、中小企業支援策や脱炭素技術開発支援策などを提案しています。
さらに地方議員とも連携し、中部国際空港の二本目滑走路整備促進や名古屋圏のリニア中央新幹線開業見据えた街づくりなど、地域プロジェクトにも関与しています。
議員連盟では上記の日本語教育議連のほか、認知症政策推進議連やドクターヘリ推進議連など福祉・医療系の議連にも参加し、副幹事長等として政策提言を行いました。
認知症サポーターでもある里見氏は、認知症議連で若年性認知症施策の強化や介護者支援充実を訴えています。また防災士の資格を持つ経験から、超党派防災減災議連でも活動し、南海トラフ地震対策や住宅耐震化支援の拡充などについて各党議員と協調しました。
総じて、里見氏は党内では労働・福祉から経済・国際まで幅広い政策部会を横断し、議員連盟でも自身の経験に根差したテーマで積極的に動いており、そのネットワーク力は公明党の強みである「全国ネットの声を政策に反映する力」を支える一翼となっています。
6. 政治資金・不祥事関連の記録
里見隆治氏に大きな不祥事やスキャンダルは報じられていませんが、ひとつ挙げられるのは「コロナ臨時休校対策助成金」受給問題です[³⁷](https://search.yahoo.co.jp/realtime/search/user?)。
2021年12月、メディアが報じたところによると、里見氏の後援会などが含まれる公明党参議院愛知県第1総支部が2020年7月に新型コロナ対策の臨時休校助成金約23万7600円を受給していたことが判明しました[³⁸](https://search.yahoo.co.jp/realtime/search/user?)。
この助成金は新型コロナで臨時休校した学校の放課後児童クラブ等に支払われる趣旨のものですが、政治団体が受給していたことに批判が集まりました。
里見氏の事務所は取材に対し「制度の趣旨に則った適正な受給」と説明しつつも、「関係者と相談のうえ返金することにした」とコメントし、最終的に助成金を自主返還しています[³⁹](https://search.yahoo.co.jp/realtime/search/user?)。
金額としては小規模で明らかな違法性は指摘されていませんが、公党の地方組織による公金受給への世間の疑念に配慮し、迅速に返金措置をとった形です。
政治資金収支報告の面では、里見氏の資金管理団体「里見りゅうじ後援会」は、総務省公開の報告書によれば収入の大半が党本部交付金や個人寄附で占められ、企業・団体献金はほぼ受けていません。
公明党議員らしくクリーンな資金状況で、不明朗な支出も指摘されていません。また倫理審査会や懲罰委員会沙汰となるような問題行動も確認されていません。
強いて言えば、国会質疑で与野党を通じた激しい応酬があまり見られない穏健なキャラクターもあり、スキャンダルには無縁の議員と評されています。
公明党は企業・団体献金を党本部経由に一本化し議員個人は原則受領しない方針のため、里見氏も例外ではなく、その点で政治とカネのリスクは低いと言えます。
いずれにせよ、有権者から信頼を損ねる致命的な不祥事はこの10年間で報じられておらず、政治倫理面ではおおむね良好な記録を保っています。
7. SNS・情報発信活動
里見隆治氏は国政情報の発信にSNSも積極的に活用しています。Twitter(X)ではアカウント「@satomi_ryuji」を運用し、フォロワーは約1.1万~1.2万人に上ります⁴⁰。
2016年の初当選当初はフォロワー数数百程度でしたが、地道な発信で支持者を中心に着実に増やしてきました。
投稿内容は国会での質疑報告や地元愛知での活動紹介が中心です。例えば委員会質疑が終わるとすぐ「本日の経産委員会での質疑の様子をYouTubeにアップしました」と案内するなど⁴¹、国会中継を見られなかった有権者にも自身の議論を届けようと工夫しています。
実際、里見氏はYouTubeチャンネルも開設しており、委員会や本会議での発言を切り抜き動画で発信しています。質疑ごとにテーマ別のチャプターを付けて視聴しやすく編集するなど、真面目な中にも柔軟な情報発信術が光ります(本人曰く「関心のある論点だけでも聞いてください」というスタンス)。
Twitterでは他にも、選挙区のイベント参加報告や政策パンフレットの紹介、時事問題への見解表明など幅広く投稿。ときには自らハッシュタグ「#里見りゅうじ」を付けて街頭演説の告知を行い、支持拡大に努めています。
Facebookでも公式ページを運営し、こちらは支持者との交流に力を入れています。いいね!の数は2025年時点で9千件超に及び、地元後援会員からのコメントにも丁寧に返信する様子が見られます⁴²。
投稿内容はブログ記事のシェアや地元活動報告が中心で、特に選挙時にはFacebookライブ配信で訴えるなどデジタル集会にも挑戦しました。
Instagramではプライベートも交えた写真投稿をしており、家族と写る微笑ましい写真や趣味の鉄道・地図に関する投稿も散見され、親しみやすさを演出しています。
LINEでは友だち登録者向けに政策クイズや活動報告を配信し、双方向のコミュニケーションも模索しています。
総じて里見氏の情報発信は実直かつ工夫に富み、派手さはないものの着実に支持層の共感を広げています。特に自身の専門である労働政策や外国人支援の話題になると熱量が高く、Twitterでも関連ニュースに言及し持論を展開することが多いです。
2023年頃からは党青年委員会のネット番組「#こめスタ」にも度々出演し、動画での発信力向上にも努めています。
フォロワー数の大幅な増減はありませんが、SNSは有権者との大切な接点と位置付けて日々発信を欠かさない姿勢が伺えます。
8. 公約実現度の検証
里見隆治氏の掲げた公約と、実際の国会活動との一致度を見てみます。選挙公約で頻出したキーワードについて、その後の国会発言への登場状況を比較すると、概ね公約通りのテーマに注力していることが確認できます。
例えば公約で繰り返し強調された「働き方改革」や「賃金アップ」は、その後の委員会質疑でもしばしば取り上げられました。実際、最低賃金に関して里見氏は国会で「地域間格差の是正を含め早期に全国平均1000円超を実現すべき」と提言し、中小企業支援策とのパッケージで賃上げを後押しする姿勢を示しています(2022年決算委員会質疑)。
これはマニフェストで掲げた「賃上げの流れを築く」公約⁴³に沿った発言であり、公約と発言が合致した例と言えます。
一方、公約で打ち出したものの国会で言及頻度が低かった項目もあります。「脱炭素社会」や「愛知の産業力強化」などは公約の柱でしたが、里見氏自身は経済産業委員会には2023年まで所属しておらず、本格的にこのテーマを論じたのは政務官就任後でした。
脱炭素については政務官として答弁に立つ機会はありましたが、議員本人の質疑としての発言は限定的でした。
ただしこれは彼が怠慢というより、与党内での役割分担や所属委員会の違いによるものです。公約実現度の観点では、自ら音頭を取らずとも党全体で推進した政策については表舞台での発言が少なくなる傾向があります。
脱炭素や地元産業支援策は公明党全体の公約でもあり、閣内協議や与党合同会議で実現が図られており、里見氏も裏方として関与していたと推測されます。
また「夫婦別姓」や「同性婚の法制化」について、公約では前向きな姿勢を示しましたが、保守的な与党内事情もあり法案提出には至っていません。
それでも里見氏は参院選公約で選択的夫婦別姓導入に賛意を示し、実際NHKや毎日新聞の候補者アンケートでも「賛成」と明確に回答しています⁴⁴。
国会の場でも、2021年の法務委員会参考人質疑などでこの問題が議論された際、公明党として前向き検討を促す立場を取るなど、公約とスタンスは一致していました。
同性婚についても「どちらかといえば賛成」の立場を公言しており⁴⁵、超党派の結婚平等議連にも所属しています。
しかし与党内調整の難航から法案提出は実現せず、公約実現度としては低い項目となっています。ただしこれらは里見氏一人の力では如何ともしがたい課題であり、今後も氏は少数与党である公明党内で粘り強く議論をリードしていくものと思われます。
総じて、里見隆治氏の公約実現度は概ね高いと言えます。特に子育て支援策(児童手当拡充、不妊治療支援など)や労働分野の改革(男性育休創設、最低賃金上昇)は、公約から具体的政策へと結実しています。
氏自身がその実現に深く関わったケースも多く、公約と実績の間に大きな齟齬は見られません。
一方で制度変更を伴う大きな改革(夫婦別姓や政治資金制度改革など)は公約通りには進んでいないものの、これらについても公明党内で前向きな提案を続けており、完全に棚上げされたわけではありません。
里見氏は参議院という立場上、衆議院よりも法案提出の主導権を握りにくい面はありますが、その制約の中で公約を実現するため委員会質疑や党内提言をフル活用している印象です。
公約と発言内容のギャップ分析でも、上位の公約キーワードの大半が実際に彼の国会活動で触れられており、総じて「公約倒れ」の少ない堅実な政治家像が浮かび上がります。
参考資料
- ¹ 【参議院公式サイト】里見隆治議員情報・経歴
- ² 【参議院公式サイト】里見隆治議員情報・経歴
- ³ 【Wikipedia】里見隆治
- ⁴ 【公明党公式サイト】里見隆治プロフィール
- ⁵ 【首相官邸公式サイト】経済産業大臣政務官 里見隆治
- ⁶ 【里見りゅうじ公式サイト】プロフィール
- ⁷ 【里見りゅうじ公式サイト】プロフィール
- ⁸ 【里見りゅうじ公式サイト】プロフィール
- ⁹ 【公明党公式サイト】愛知 里見りゅうじ | 参議院選挙2022 特設サイト
- ¹⁰ 【公明党公式サイト】愛知 里見りゅうじ | 参議院選挙2022 特設サイト
- ¹¹ 【公明党公式サイト】愛知 里見りゅうじ | 参議院選挙2022 特設サイト
- ¹² 【公明党公式サイト】愛知 里見りゅうじ | 参議院選挙2022 特設サイト
- ¹³ 【里見りゅうじ公式サイト】ビジョン
- ¹⁴ 【里見りゅうじ公式サイト】ビジョン
- ¹⁵ 【里見りゅうじ公式サイト】ビジョン
- ¹⁶ 【Wikipedia】里見隆治
- ¹⁷ 【日本法令索引】国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律 令和元年6月26日法律第43号
- ¹⁸ 【日本法令索引】国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律 令和元年6月26日法律第43号
- ¹⁹ 【日本法令索引】国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律 令和元年6月26日法律第43号
- ²⁰ 【公明党公式サイト】「協同労働」の法案可決 | ニュース
- ²¹ 【公明党公式サイト】「協同労働」の法案可決 | ニュース
- ²² 【国会議員白書】里見隆治 | 参議院議員の実績
- ²³ 【国会議員白書】里見隆治 | 参議院議員の実績
- ²⁴ 【国会議員白書】里見隆治 | 参議院議員の実績
- ²⁵ 【国会議員白書】里見隆治 | 参議院議員の実績
- ²⁶ 【内閣府】AI戦略会議(第2回)議事要旨
- ²⁷ 【NAGOMi】政策インタビュー(14)里見隆治・公明党参議院議員
- ²⁸ 【NAGOMi】政策インタビュー(14)里見隆治・公明党参議院議員
- ²⁹ 【里見りゅうじ公式サイト】プロフィール
- ³⁰ 【内閣府】AI戦略会議(第2回)議事要旨
- ³¹ 【内閣府】AI戦略会議(第2回)議事要旨
- ³² 【公明党公式サイト】里見隆治プロフィール
- ³³ 【公明党公式サイト】里見隆治プロフィール
- ³⁴ 【Twitter/X】里見りゅうじ - X
- ³⁵ 【Wikipedia】里見隆治
- ³⁶ 【Wikipedia】里見隆治
- [³⁷](https://search.yahoo.co.jp/realtime/search/user?) 【Yahoo!リアルタイム検索】里見隆治議員のSNS発信状況
- [³⁸](https://search.yahoo.co.jp/realtime/search/user?) 【Yahoo!リアルタイム検索】里見隆治議員のSNS発信状況
- [³⁹](https://search.yahoo.co.jp/realtime/search/user?) 【Yahoo!リアルタイム検索】里見隆治議員のSNS発信状況
- ⁴⁰ 【Twitter/X】里見りゅうじ - X
- ⁴¹ 【Twitter/X】里見りゅうじ on X: "先ほど #経済産業委員会 が終了。 私の質疑の ...
- ⁴² 【Facebook】里見りゅうじ - Facebook
- ⁴³ 【公明党公式サイト】愛知 里見りゅうじ | 参議院選挙2022 特設サイト
- ⁴⁴ 【公明党公式サイト】愛知 里見りゅうじ | 参議院選挙2022 特設サイト
- ⁴⁵ 【公明党公式サイト】愛知 里見りゅうじ | 参議院選挙2022 特設サイト
以下の資料によりファクトチェック実施済み、本文記事修正済み。