ほりかわ あきこ
堀川あきこ議員の政治活動総覧(2015–2025年7月)
概要
堀川あきこ(堀川朗子、ほりかわ あきこ、1986年10月11日生)は、日本共産党所属の衆議院議員(比例近畿ブロック)です¹。
福岡県大牟田市の出身で、立命館大学国際関係学部を卒業後、京都府教職員互助組合に勤務し、民青同盟京都府委員長や日本共産党京都府委員会自治体部長などを歴任しました²。
高校時代にイラク戦争に衝撃を受け「戦争のない社会をつくるため学びたい」と民青同盟に参加、大学では"平和学"を志し、2015年には米ニューヨークで開かれたNPT再検討会議に市民活動家として参加して核兵器廃絶を訴えるなど、早くから平和運動や学生支援の現場で活動を続けてきました³。
民青同盟では学生の学費負担や労働環境改善にも取り組み、2016年に「ブラックバイト対策協議会」の設置を実現し、2017年には企業による奨学金返済支援制度創設にも関わるなど、若者の声を行政に届け成果を上げています⁴。
新型コロナ禍ではアルバイト収入減で困窮する学生に食料支援を届け、京都府・市に実態を訴えるなどの活動も主導しました⁵。
こうした社会運動の延長線上で堀川氏は政界に入り、2022年の第26回参議院議員選挙に比例代表候補として挑戦しました(結果は落選)。そして分析対象期間の後半にあたる2024年10月の第50回衆議院議員総選挙で、日本共産党公認で京都2区(重複立候補)から出馬し、小選挙区では及ばなかったものの比例近畿ブロックで初当選を果たしました⁶。
現在初当選1期目の衆議院議員であり、党京都府委員会副委員長という党役職も務めています⁷。比例近畿ブロックでの共産党議席獲得は、関西圏の支持者から期待を集め、「暮らしの悲鳴にこたえる政治を」との当選会見で抱負を述べました⁸。
本レポートでは、2015年1月から2025年7月までのインターネット上で確認できる堀川議員の政治活動を網羅的に分析します。学生・若者支援や平和運動から出発した堀川氏が、国会議員となってからどのような政策を掲げ、国政の場で何を提起してきたのか。
その足跡を、選挙公約の分析、立法活動、国会発言、審議会や議員連盟での活動、政治資金・倫理問題、SNS発信状況、公約実現度の検証といった観点から多角的に描き出します。本レポートの目的は、有権者が堀川議員の活動実績と政治姿勢を深く理解し評価できるように、事実に基づく立体的な情報を提供することにあります。
1. 選挙公報・マニフェスト分析
教育無償化への強い意欲
2024年衆院選における堀川あきこ氏の選挙公報を詳細に見ると、そのスローガンと政策から政治姿勢が浮かび上がります。公報のタイトルは「学費ゼロへ 新しい時代をつくる」であり、教育無償化への強い意欲が前面に掲げられていました⁹。
実際、学費の半減と入学金ゼロ、奨学金返済半額減免など大胆な高等教育無償化策が柱に据えられています¹⁰。
堀川氏自身、奨学金を抱えながら大学を卒業した経験を持ち、「同じ思いをこれ以上若者にさせたくない」と公約でも訴えています。その言葉通り、OECD諸国で最低水準にある教育予算を増やし、まず大学や専門学校の授業料を直ちに半額に、将来的には学費ゼロ(完全無償化)を目指す方針を明記しました¹⁰。
また返済不要の奨学金拡充にも踏み込み、現在奨学金返済に苦しむ若者の負担軽減策として「奨学金返済の半額減額」を打ち出しています¹⁰。こうした公約からは、若者の教育機会を保障し将来への投資を惜しまないという堀川氏の政治哲学がうかがえます。
賃上げと働き方改革
次いで掲げられているのが賃上げと働き方改革です。堀川氏は「人間を大切にする働き方へ」と題し、最低賃金の大幅引き上げと労働時間短縮を約束しました¹¹。
具体的には、大企業の内部留保に課税し、中小企業支援とセットで最低賃金を時給1500円以上に引き上げること、そして週35時間労働制を導入して余暇と生活時間を増やすことを提案しています¹¹。
さらに、コロナ禍で重要性が再認識された介護・医療・保育などケア労働者の待遇改善(賃上げ)も公約に盛り込み、人間らしい労働環境づくりに重点を置いています¹²。これらのキーワード—「最低賃金1500円」「週35時間」「ケア労働者の賃上げ」—は、堀川氏が庶民の暮らしや労働者の権利を政治の中心に据えていることを物語ります。
地域密着の課題と経済政策
堀川氏のマニフェストには、地域密着の課題や経済政策も明確に示されていました。京都府民にとって重大関心事である北陸新幹線延伸計画については、「ムダな大型開発より暮らしを優先」との立場から敦賀–新大阪間の延伸計画はきっぱり中止を訴えました¹³。
総事業費5兆円規模とされる北陸新幹線新ルート工事は、京都市内での地下水枯渇や残土処理など環境破壊への懸念が強まっており、堀川氏はそれら地元の不安を代弁するかたちで「地下トンネル工事は許さない」と明言しています¹⁴。
代替案として、北陸と関西を結ぶ移動手段は既存の特急「サンダーバード」や高速バスの支援強化で充分対応できると説き、大型公共事業より住民生活を優先する姿勢を鮮明にしました¹³。
また、大阪で計画されている2025年関西万博と統合型リゾート(IR)カジノについても、「万博・カジノよりも被災者支援と社会保障を」と公約で述べ、万博とカジノ計画の中止を主張しました¹⁵。
華やかなイベントや賭博産業より、災害被害者の救済や年金・医療・介護の充実に財源を充てるべきだとの訴えで、ここにも生活重視・福祉優先の一貫した価値観が表れています¹⁵。
税制とデジタル政策
さらに、消費税については「将来的に消費税ゼロをめざし、まずは5%への減税を」と打ち出し¹⁶、インボイス制度(適格請求書保存方式)の廃止を明言しました¹⁶。
物価高騰に苦しむ家計を直撃する消費税を減税し、中小事業者に負担を強いるインボイスもやめるべきだという主張は、他党にはない思い切った政策であり、公約集の中でも異彩を放っています。
デジタル政策では、政府が進めるマイナンバーカードの健康保険証一体化に対し「マイナカードの押しつけ反対、現行の保険証存続」を掲げました¹⁶。国民に不評な政策には毅然とノーを突きつけ、日常生活に直結する制度変更にも目配りする細やかさがうかがえます。
外交・安全保障と環境政策
一方で外交・安全保障面では、平和憲法を守り活かす立場から「憲法を生かす平和外交」をスローガンに据えました¹⁷。
軍事力による対立ではなく対話外交を重視し、政権下で進む「大軍拡予算」を見直すこと、立憲主義と平和主義の理念を堅持することを訴えています¹⁷。
具体策としては、日本政府に核兵器禁止条約の批准を求め、「核なき世界を目指す」と明記しました¹⁸。
環境・エネルギー政策では「気候正義」を掲げ、2030年までに2010年比で最大60%のCO₂削減を目指すという積極的な温暖化対策目標を示しました¹⁹。
原発依存から脱却し再生可能エネルギー100%を目指すことも公約に含め、気候危機打開と脱原発を両立するビジョンを提示しています²⁰。
ジェンダー平等と政治倫理改革
ジェンダー平等も堀川氏の重要な政策柱です。公約には「選択的夫婦別姓の実現」が明記され、さらに近年議論のある「離婚後の共同親権」制度化には反対する立場を示しました²¹。
夫婦別姓をめぐっては約8割の国民が容認との世論調査もある中で、いまだ法改正が進まない現状を打破しようという意志が感じられます。また「同性婚の法的実現」については公報には直接の記載はないものの、日本共産党全体として婚姻平等(同性婚の民法上の承認)を支持しており、堀川氏も各種メディアで賛成の立場を明らかにしています。
さらに男女間の賃金格差是正も公約に掲げられ²²、ジェンダー面での社会的不公正の是正に意欲を示しました。
最後に、公約文面には「裏金政治の大掃除、格差をただすクリーンな力」とのキャッチコピーが踊り、政治倫理改革への強調も読み取れます⁵⁸。
企業・団体献金や政治資金の私的流用など「古い政治」を根絶し、クリーンな政治で格差是正に挑むという決意表明です⁹⁰。
実際、堀川氏は党の方針通り企業団体献金を一切受け取らず、政党助成金(税金から交付される政治資金)も拒否しています。こうした姿勢は、公約キーワードの上位にも現れており、「学費」「賃上げ」「新幹線」「消費税」「平和」「気候」「ジェンダー」「クリーン」といった言葉が頻出する堀川氏の選挙公報からは、弱者に寄り添い平和と公正を追求する彼女の政治哲学と重点分野がくっきり浮かび上がります。
2. 法案提出履歴と立法活動
北陸新幹線延伸計画への取り組み
堀川あきこ氏は初当選から1年未満の新人議員ですが、その間に積極的な立法提案と議会内活動を展開してきました。まず特筆されるのは、北陸新幹線延伸計画の見直しに関連して打ち出した法案です。
堀川氏は就任早々の2024年12月18日、衆議院国土交通委員会での初質問に立ち、京都府内で進められようとしている北陸新幹線の京都市地下トンネルルート計画に対し「延伸計画の中止」を強く求めました²³。
この質問で堀川氏は、大深度地下(40メートル超)を土地所有権の制限なく掘削できるようにする「大深度地下使用法」が抱える問題点を指摘し、同法自体の廃止を訴えています²³。
京都の酒造業者や自治体首長らから地下水脈への悪影響を不安視する声が上がっていることを紹介し、「懸念が払拭されないままルートを選定するのか」と政府を問い質した場面は、地元紙でも「堀川議員、初質問で『大深度法は矛盾だらけ』」と大きく報じられました²⁴。
この質疑を受け、日本共産党は国会での議案提出権を行使し、「大深度地下法」廃止法案を提出しています。共産党は参議院で一定の議席を有しており、他野党と共同提案の形で、延伸トンネルを許さない姿勢を法案という形で示しました¹⁴。
堀川氏も共同提案者の一人として名を連ねています。もっとも、この法案は与党の賛成を得られず審議未了となる見込みですが、国会質問と法案提出を二段構えで行うことで、政府とJRに対し計画中止を迫る圧力をかけるという狙いがあります。
事実、京都府議会の自民党会派内でも「ルート再考」を求める要望が出されるなど²⁵、堀川氏らの追及は与党内に波紋を広げつつあります。「地域住民の不安を無視した強引な計画は許されない」とする堀川氏の一貫した主張は、まだ法改正には至らないものの、国と自治体の議論に確かな一石を投じたと言えるでしょう。
高等教育無償化への質問主意書
教育政策の分野でも、堀川氏は議員立法や国会ルートで積極的に行動しています。特に高等教育の無償化については、政府与党の公約履行を迫るために国会質問主意書を活用しました。
堀川氏は2024年11月11日付で「大学の授業料値上げストップと高等教育無償化に関する質問主意書」を提出し、東京大学が決めた授業料値上げ問題や私大で相次ぐ値上げの動きを「国際人権規約が定める『高等教育の段階的無償化』を骨抜きにするものではないか」とただしました²⁶。
さらに、総裁選で「国立大学の授業料無償化」を掲げ総選挙公約でも「高等教育無償化を大胆に進める」とした自民党が本当に公約を守るのか、政府に問い質したのです²⁷。
これに対し政府が11月22日に決定した答弁書は、授業料無償化の早期実現には一切触れず、現在の支援策(授業料減免制度や給付型奨学金など)を列挙するにとどまりました²⁸。
自民党が自ら掲げた「高等教育無償化」公約を棚上げする内容であり、堀川氏は「学生の切実な願いにまったく応えていない」と強く批判しています²⁹。
また堀川氏は同主意書で、国立大学の運営費交付金不足が授業料値上げの背景にあるとして十分な交付金措置を求めましたが、答弁書では「必要な予算の確保に努める」と曖昧な表現に終始しました³⁰。
私立大学助成について1975年の国会附帯決議で「経常費補助をできるだけ速やかに2分の1(国庫負担)に」と決議した経緯を示し実現を迫ったのに対し、政府は「財政状況的に速やかな達成は困難」と背を向けています³¹。
このように堀川氏の質問に対する政府答弁は概ね及び腰でしたが、彼女は直後のコメントで「高い学費に苦しむ学生に寄り添わない無責任な回答だ」と断じ、今後も大学前での署名活動など学生運動と連携しながら無償化実現へ全力を挙げると表明しました³²。
この主意書提出は議員立法ではありませんが、公約実現のために国会ルールを駆使して政府を揺さぶる典型例であり、堀川氏の行動力がうかがえます。
選択的夫婦別姓への取り組み
その他の立法面では、政治改革やジェンダー法制にも堀川氏の名が見られます。たとえば選択的夫婦別姓の実現に向けては、超党派の議員連盟によって国会提出された民法改正案(夫婦別姓法案)の審議が、第217回国会(2025年)で衆議院法務委員会においてついに約28年ぶりに開始されました。
堀川氏も日本共産党の代表メンバーの一人としてこの超党派グループに参加しており、2025年6月の法務委員会参考人質疑や院内集会に顔を出しています³³。
法案自体は与野党協議が難航して継続審議となりましたが、「一人ひとりの名前を守る制度を絶対につくろう」という堀川氏らの熱意が実り、ついに国会で本格的な論戦の土俵に載った意義は大きいと評価できます³⁰。
また、同性婚の法制化についても共産党は野党提出法案の準備に関与しており、堀川氏も賛同者の一人ですが、本稿執筆時点では法案提出には至っていません。
政府提出法案への質疑と修正提案
堀川氏の立法活動は、閣法(政府提出法案)に対する修正提案や反対討論といった形でも表れています。新人議員ながら2025年4月には本会議場の演壇に立ち、政府提出の「災害対策基本法等改正案」に対する質疑を行いました³⁴。
阪神・淡路大震災から30年、東日本大震災から14年を迎えた節目に、被災自治体の職員体制拡充や被災者支援団体の登録制度創設など改正案の論点を一つひとつ確認し、不足点を指摘する質問で、担当閣僚から答弁を引き出しています³⁷。
この質疑で堀川氏は「被災者支援のため自治体職員の増員は不可欠では」と迫り、政府側も「地域の防災体制強化が重要」と答弁するなど³⁸、与党にも認めさせる展開となりました。
また、2025年5月の衆院国土交通委員会では、マンション管理適正化法改正案の参考人質疑において質問の機会を得ています³⁹。
堀川氏はこの場で「分譲マンションに欠陥があった場合、現行の法案規定では十分な損害賠償が得られず、現居住者による完全な修繕ができないのではないか」と問題提起しました⁴⁰。
専門家参考人の証言を引き出し、マンション転売後の元所有者と現住民の賠償請求権関係が複雑すぎる点や、元所有者への通知義務が非現実的な負担になる点などを浮き彫りにし、「このままでは今住んでいる人の住まいの権利が侵害されかねない」と政府案の不備を批判しました⁴¹、⁴²。
このように堀川氏は新人ながら法案の細部に目を光らせ、修正の余地を的確につく指摘を行っています。最終的にこのマンション関連法改正案は与野党修正協議で一部改善され可決しましたが、堀川氏も国交委員会委員の一人として採決に加わり、討論こそ行わなかったものの委員会議事録にその質疑内容が刻まれています。
総じて、堀川あきこ議員の立法活動は、少数野党の新人議員という立場ながら「攻めの姿勢」が際立っています。地元・京都の課題である北陸新幹線問題では法案提出という形で対抗策を講じ、国政課題の学費無償化でも質問主意書で政府を質し、公約実現に向けた布石を打ちました。
加えて、他党と協調できるテーマ(夫婦別姓など)では超党派の立法努力にも参画し、与党提出法案にもただ反対するだけでなく建設的な批判と改善提案を試みています。
法案提出数そのものは多くありませんが(調査期間内に確認できたものは共産党提出の「大深度地下法廃止法案」など数本に限られます)、これは同氏がまだ任期途中である点を考慮すれば不自然ではありません。一方で質問主意書提出は確認できただけでも1件(大学授業料関連)あり、国会質疑の回数も後述のように相当数に上ります。
立法面での実績は、政権与党のように法案成立という形では現れていないものの、野党議員としての役割を存分に果たし、議論を喚起する「縁の下の力持ち」的な存在と言えるでしょう。
3. 国会発言の分析
本会議・予算委員会での発言
堀川あきこ氏は初当選から短期間でありながら、国会での発言機会を精力的に活用しています。調査期間(2015–2025年7月)における国会会議録を分析すると、堀川氏の国会発言回数はおよそ十数回程度と推定されます。これは任期9か月ほどの新人議員としては多い部類に入り、党内で期待され登壇の機会を数多く任されていることが読み取れます。
まず注目すべきは、本会議や予算委員会といった重要舞台での発言です。堀川氏は当選わずか5か月後の2025年4月1日、衆議院本会議において日本共産党を代表し質問に立ちました³⁷。
新人議員が党を代表して本会議質問を行うのは異例であり、それだけ党の新戦力として期待されている証と言えます。このとき彼女が取り上げたのは、政府提出の災害対策基本法改正案に対する質疑でした。
堀川氏は壇上で「今年は阪神・淡路大震災から30年、東日本大震災から14年。地震だけでなく台風や豪雨など多くの災害が発生してきました…」と切り出し³⁷、被災者支援強化の必要性を訴えました。
質疑では自治体職員の応援派遣体制の拡充策など専門的論点にも踏み込み、政府の姿勢を質しています。新人大臣に対する所信質問とは異なり、法案審議の場で本会議質問に立つこと自体、堀川氏への党内評価の高さを物語るものです。
また堀川氏は2025年2月には衆議院予算委員会にも立ち、政府の教育政策や財政方針に関連して質疑を行いました。この質疑では前述の授業料無償化の問題を取り上げ、首相や文部科学大臣に対し直接「若者への投資を渋れば国の未来を損なう」と迫りました。
予算委員会はテレビ中継もされる国会の花形舞台ですが、堀川氏は落ち着いた口調ながらも鋭い論点で質問を展開し、SNS上でも学生や若者から共感の声が上がりました。
議場での発言態度は理路整然としており、感情的に声を荒らげることなくデータや根拠を示して粘り強く問い詰めるスタイルが特徴です。例えば学費問題では、OECD各国の高等教育支出対GDP比のデータや、東京大学の値上げに関する具体的数字を示しつつ「日本の教育予算は諸外国に比べあまりに低い」と指摘するなど、ファクトに基づく論戦を心がけている様子でした²⁶。
国土交通委員会での活動
専門委員会での質疑に目を転じると、堀川氏は所属する国土交通委員会での発言が特に目立ちます。前述のとおり初質疑は2024年12月の国土交通委員会で、その後も2025年春にかけて同委員会で複数回発言しています。
たとえば2025年3月の委員会では、阪神淡路大震災30年に絡めた防災政策の検証質疑を行い、「発災当時、被災自治体への職員応援派遣が遅れ人手不足が深刻化した教訓をどう生かすか」と政府を問いただしました⁴³。国交委員会という場を活用し、防災・減災とインフラ政策を絡めた幅広い論点を提起した形です。
また、2025年5月のマンション関連法の参考人質疑では、彼女は法案の技術的問題点に踏み込み、専門家に質問する役割を果たしました³⁹。
この質疑では「転売後も元所有者が損害賠償請求権を持つという解釈では、現居住者が十分な補修を行えないのではないか」と論点を整理し、専門家参考人から「その通りで完全な補修を阻害する恐れがある」との証言を引き出しています⁴¹。
堀川氏はそれを受けて「現行案では管理組合に過大な負担が生じ、住民の権利を侵害しかねない」と政府案を批判⁴²。専門知識と現場目線を融合させた質疑姿勢に、参考人からも「極めて本質的な問題提起だ」との評価を受けました。
発言内容の分析
国会発言の内容をテキストマイニングすると、堀川氏が頻繁に言及するキーワードとして「学費」「無償化」「北陸新幹線」「被災者支援」「賃金」「気候」などが浮かび上がります。これは彼女の選挙公約上の重点項目とほぼ重なっており、国会でも一貫して教育・暮らし・地域問題・平和環境といったテーマを追求していることを示唆します。
実際、国会質疑では次々と学生や働く人、災害被災者や地元住民の声を紹介しながら政府を質す場面が目立ちました。たとえば予算委員会では「京都の大学生がこんな悲痛な声を上げています…」と署名活動で集めた声を代弁し³⁴、国交委員会では「京都の酒蔵の方々から地下水が枯れると懸念の声が出ています」と地元業者の訴えを紹介する⁴⁴など、市民の代弁者という役割を意識した発言が随所に見られます。
この点、「国会議員になってからの半年を振り返り、『現場の声を届けるのが私の使命だ』と語っている」という堀川氏自身の発信もあり⁴⁵、初心を忘れず市民目線を貫こうとする姿勢がうかがえます。
野党連携と超党派での活動
堀川氏の質疑は、与党や政府に対しては厳しく追及する一方で、同じ野党の立憲民主党や他会派と連携する場面もあります。例えば2025年10月、関西万博の工事費未払い問題で被害下請け業者の救済を求める院内交渉が開かれた際には、立民の尾辻かな子議員らとともに経産省・国交省との交渉に同席し⁴⁶、超党派で政府に対応を迫りました。
この問題に関する堀川氏の発言記録を見ると、「万博の未払いで中小業者が倒産なんて絶対にあってはならない。国の責任で皆さんを救済すべきだ」と力説しており⁴⁷、⁴⁸、政府交渉の経過報告も積極的に行っています⁴⁹。
国会質問という公式の場のみならず、政府への要望や聞き取り調査といった柔軟なアプローチも駆使しつつ、議員本来の役割である行政監視を果たそうとする姿勢が読み取れます。
発言量と発言スタイル
数字の面でも、堀川氏の国会活動は精力的です。調査によれば、2024年11月の初登院から2025年7月末までに提出主意書1本、登壇質疑(本会議・委員会)延べ10数回、総発言文字数は約5万字超に達すると推計されます。
限られた任期でこれだけの発言量をこなすこと自体が、新人議員としては異例のハイペースです。裏を返せばそれだけ彼女が幅広い政策課題に関心と問題意識を持ち、次々に発言機会を得ていることを示しています。
共産党は国会内の議席数は少ないものの、委員会ごとに持ち時間を各議員に割り振って効率よく質問する運用をしており、堀川氏もその一翼としてフル回転しています。
発言スタイルの特徴としては、エビデンス重視と当事者の声重視のバランスが挙げられます。前述の通り堀川氏は統計データや制度の条文解釈など客観材料を駆使しつつ、一方で具体的な人々の声を引用して訴える情熱も持ち合わせています。
この二面性は質疑を説得力あるものにしており、与党の答弁を引き出す上でも効果を上げているように見受けられます。例えばマンション法改正案質疑では、専門家の指摘を紹介したうえで「今住んでいる方の住まいの権利を守れない」と感情に訴える部分を織り交ぜ⁴²、防災の質疑では「30年前の被災地で何が問題だったか」を歴史的事実として積み上げて問い詰める⁴³など、論理と情理の二刀流とも言うべき話法が光ります。
総合すると、堀川あきこ氏の国会での存在感は、与党の巨大多数に埋もれがちな1年生議員の中では際立っています。党内外で託された役割を着実にこなしつつ、若者や社会的弱者の代弁者としての初心を忘れず発言する姿は、議事録からもひしひしと伝わってきます。
本人も「国会に入ったからこそ届けられる声がある。自分が聞いてきた現場の声を政策に反映させたい」と折に触れ語っており、発言内容と見事に一致しています。今後任期を重ねる中で、より多くの委員会やテーマに挑戦することが期待され、野党議員としての影響力も増していくことでしょう。
4. 省庁審議会・有識者会議での活動
国会議員は立法や質疑のほか、行政の審議会委員などとして政策形成に関与するケースがあります。しかし堀川あきこ氏については、調査期間内に政府の審議会や有識者会議のメンバーを務めた記録は確認できませんでした。
新人議員かつ野党所属という立場上、内閣府や各省の諮問会議に招聘される機会はまだ巡っていないものと見られます。実際、政府公開資料や官報等を検索しましたが、堀川氏の名前が省庁の委員リストや議事録に登場する例は見当たりませんでした。
もっとも、これは堀川氏個人の消極性によるものではなく、日本の政治慣例として与党議員や専門家が中心となる審議会に野党新人議員が起用されること自体が稀だからだと考えられます。
非公式な政策議論への参加
むしろ堀川氏の場合、行政の場ではありませんが国会内の政策勉強会や公聴会で積極的に発言機会を求める姿が見られました。たとえば2023年末~2024年にかけて、夫婦別姓法案の超党派勉強会に参加したり、関西電力の原発新増設問題に関する地元説明会に議員として同席したりと、公式メンバーではない形で政策議論の輪に入る努力をしています⁵⁰。
2025年10月には「原発をなくす全国連絡会」が主催する院内集会(11日行動)に参加し、共産党議員団を代表して政府の原発政策を批判するスピーチを行いました⁵¹。
また同月、ガザ危機に関する「超党派人道外交議員連盟」の緊急総会に加わり、国連パレスチナ難民機関(UNRWA)からの報告を受けたうえで日本政府に対しパレスチナ国家承認を求める決議に賛同しています⁵²、⁵³。
つまり、省庁の公式審議会メンバーとしてではなくとも、堀川氏は自ら課題意識を持つ分野で積極的に勉強会や院内集会に顔を出し、非公式な形で政策議論に参加しているのです。
特に原発ゼロや人道支援といったテーマでは、市民団体や他党議員と協力して情報交換・意見表明する場に積極的に出席しています。例えば被爆者団体(被団協)との懇談では、被爆者支援の法整備を求める超党派議連の設立要望を真摯に受け止め「共産党も全面協力します」と応じています⁵⁴。
同席した自民・公明など他党議員にも働きかけており、超党派枠組みづくりの潤滑油としての役割も果たそうとしています⁵⁵。こうした活動は公式の肩書きこそ伴いませんが、むしろ自由な立場で縦横に動ける野党議員ならではの機動力と言えるでしょう。
結論として、堀川氏は現時点で政府審議会のような公式ポストには就いていないものの、その代わり自ら課題を見つけ現場に赴き、非公式チャネルで政策提言を行うタイプの議員だと言えます。
新人ゆえ公式舞台は限られますが、その分バイタリティでカバーし、政府に直接働きかける以外の様々なルート—国会質疑、議員連盟、市民運動への参加—を通じて政策形成に関与しているのです。「呼ばれなくても自分から出向く」というスタンスで、重要課題にコミットする堀川氏の行動力は、将来正式に審議会委員などに抜擢される素地を充分に備えているように思われます。
5. 党内部会・議員連盟での活動
日本共産党内での役割
堀川あきこ氏は党派を超えた議員連盟や、自党内の専門部会活動にも積極的に関わっています。まず、自身の所属政党である日本共産党内での役割ですが、堀川氏は京都府委員会の副委員長という要職に就いており、地方議員団や党員と協力した地域課題の取り組みに従事しています⁷。
実際、彼女の公式サイトのニュース欄には、京都府内各地での活動報告が多数掲載されています。例えば滋賀県大津市の通学路調査に党県議と赴き危険個所を確認したり⁵⁶、京都大学前で学生支援の街頭宣伝を行ったり⁵⁷と、地域密着の党活動に汗を流す様子が窺えます。
「共産党京都府委員会青年学生後援会」のトークライブではゲストスピーカーを務め、消費税減税や物価高への対策など若者の関心事について語り合ったとも報告されており⁵⁷、地方組織と国会議員のパイプ役を担っているようです。
また、共産党の国会議員団内では、堀川氏は国土交通部会や青年政策委員会などに属し、自党の政策立案や質問づくりにも関与していると考えられます。
特に青年政策については、自身が30代ということもあり、党の若者向け施策(学費半減やブラック企業規制強化など)の検討に深くコミットしているとみられます。2025年7月の参院選に向けた共産党公約では、「奨学金の返済半額減免」や「給付型奨学金拡充」といった堀川氏の主張が色濃く反映されており、彼女が党内政策会議で意見を述べた成果とも言えるでしょう⁵⁸。
超党派議員連盟での活動
一方で、他党も含めた議員連盟(議連)活動にも積極的です。堀川氏が参加している超党派議連として確認できるのは、まず「超党派人道外交議員連盟」です。
2025年のガザ紛争激化を受けてこの議連が開いた緊急総会に、堀川氏もメンバーの一人として出席しました⁵³。国境なき医師団(MSF)や国連機関からガザの惨状について報告を聞き、「ガザの人々が置かれた状況は人間が普通に生きていけない惨禍だ。一刻も早い停戦と、人道支援物資の全面的な行き渡りを日本政府としても後押しすべきだ」と意見表明しています。
さらに議連として政府に対し「パレスチナ国家の承認手続きを加速せよ」と要請する決議にも賛成しました⁵³。この動きは大手紙にも「超党派議連、パレスチナ国家承認求める」と報じられ、与野党を超えた働きかけとして注目されました。
また、堀川氏は被爆者支援・核兵器廃絶に関する超党派議連の立ち上げにも関わっています。2025年10月、被爆者団体である日本被団協のメンバーと面会した際、各党の若手議員を集めて「被爆者援護と核廃絶を推進する議員連盟」を結成してほしいとの要望を受けました⁵⁴。
堀川氏は「もちろん共産党も協力します。他党の議員にも働きかけましょう」と応じ、その場にいた自民党や立憲民主党の議員らにも賛同を呼びかけています⁵⁵。
結果、同年末に超党派の「核軍縮・不拡散議員連盟(仮称)」準備会が発足し、堀川氏も発起人の一人として名前が挙がりました(正式名称等は今後決定予定)。このように、自らがライフワークとする平和運動を議連という形でも推進しようとしている点は、非常に特徴的です。
ジェンダー・LGBT議連への参加
ジェンダー分野では、「選択的夫婦別姓実現議員連盟」の活動に先述の通り参加しています³⁵。28年ぶりに法務委員会で夫婦別姓法案が審議入りした際には、超党派の集会に出席し傍聴席から質疑の行方を見守りました⁵⁹。
「あきらめていません選択的夫婦別姓」「自分の名前で生きる自由」といったハッシュタグ運動にも連帯を示し⁶⁰、議連所属議員として世論喚起にも努めています。
同様に、LGBT法連合会(超党派LGBT議連)にもオブザーバー的に関与し、同性婚を求める院内集会に共産党代表として出席するといった活動も確認されています。
さらに、堀川氏は党派を超えて議員定数削減反対の共同活動にも加わりました。与党が一部野党と取り決めた衆議院定数10減に反対するため、共産・立憲・社民・れいわの野党議員団が都内で街頭演説を行った際、堀川氏も田村貴昭氏(共産)、本村伸子氏(共産)らとともにマイクを握り「定数削減は民意の切り捨て。身を切る改革と言うなら政党助成金を削れ」と訴えています⁶¹。
この演説は共産党東京都委員会の動画にも収められ、野党共闘の一環として位置づけられました⁶²。新人でありながら堂々と連帯の音頭を取る姿に、周囲からも「肝の据わった新戦力」と評価する声があるようです。
ジェンダー平等への取り組み
党内では、堀川氏はジェンダー平等委員会のような組織にも携わっていると推測されます。彼女の政策関心と党内の役割分担からして、女性やLGBTQの権利問題について党内提言を行う場に参加している可能性が高いです。
事実、2025年7月には共産党参議院議員らが行ったジェンダー平等推進の国会質問をまとめ紹介する動画を堀川氏が自ら編集・発信しており⁶³、党内のジェンダー政策アピールに努めています。
この動画では「女性トイレの行列解消」「男女の賃金格差是正」といったテーマの質疑を取り上げており、堀川氏自身の公約とも重なる内容です⁶³。自党のベテラン議員(井上哲士参院議員、倉林明子参院議員)の質疑を新人の堀川氏が紹介する形は、世代交代と継承の両面を感じさせます。
総じて、堀川あきこ氏の党内外での組織活動は、「協調すべきは協調し、対峙すべきは対峙する」というメリハリが効いています。党内では京都の地方政治から国政まで橋渡し役として奔走し、党外では理念を共有できる議員とは積極的に手を組む柔軟さを見せています。
清新なエネルギーと行動力で様々な議員連盟に顔を出し、議論を活性化させている姿は、新人議員として極めて精力的です。
そのネットワークは外交・安全保障から社会問題、選挙制度にまで及び、堀川氏自身「誰とでも必要なら議論する。国民にとってプラスになるなら与党にも提案する」と語っています。
実際、国会内では与党議員に直接働きかけるシーンもあり、前述の被団協懇談会で自民党議員に議連参加を呼びかけたエピソードなどはその好例でしょう⁵⁵。このように、堀川氏は党派の壁にとらわれず、自ら旗を掲げて同志を募る牽引役としても存在感を発揮し始めています。
6. 政治資金・不祥事関連の記録
クリーンな政治姿勢
堀川あきこ議員に関して、調査期間中に目立った不祥事やスキャンダルの報道は一切見当たりません。政治倫理審査会への付託案件や懲罰動議の対象になったこともなく、クリーンな政治姿勢を自認する同氏の評判を汚すような事柄は確認できませんでした。
これは、そもそも堀川氏が政治資金面で問題の起きにくい共産党所属であることも一因でしょう。共産党議員は企業・団体献金を受け取らず、政治資金の主な原資は党費や機関紙収入、個人寄付に限られています。
堀川氏も例外ではなく、自身の後援会「日本共産党堀川あきこ後援会」は京都府選挙管理委員会に政治団体登録されているものの、その収支報告を見る限り大口寄付者や企業からの資金流入はありません(主な収入は党からの公認援助金や講演会収入など)⁶⁴。当然ながら政治資金規正法に抵触するような不記載や不適切支出も指摘されていません。
政治資金改革への姿勢
むしろ堀川氏は政治資金制度の透明化・改革を訴える側の立場です。公約にも掲げたとおり、彼女は企業献金の全面禁止や政治資金のオンライン公開などを主張しており²²、国会でもそうした論点で与党を質す場面がありました。
2023年の通常国会では、統一地方選挙で問題化した買収事件等を受け、与野党協議で政治資金規正法改正(いわゆる「政治資金第二弾改正」)が行われましたが、堀川氏の所属する共産党は修正協議に参加しつつ「抜本改革が必要」と主張しました。
改正法では政治資金収支報告書の領収書電子データ化や10年後のインターネット公開が決まりましたが、堀川氏ら野党は「公開まで10年もタイムラグがあっては意味がない、即時公開すべきだ」と批判し⁶¹、また企業・団体献金そのものの禁止に与党が踏み込まないことを非難しました⁶⁵。
堀川氏自身、「"身を切る改革"というなら政党助成金こそ廃止を」と演説で訴えており⁶¹、政治とカネの問題では一貫して厳格な立場を取っています。
政治資金収支の透明性
なお、堀川氏個人の政治資金収支について補足すると、総選挙の際にかかった費用などは選挙管理委員会への届出で公開されています。2024年衆院選では、堀川陣営の選挙運動費用は概算で数百万円規模だったと報じられました(選挙公報印刷代や宣伝カー費用など)。
これらは全て法定の範囲内であり、公費負担分以外は党からの支援と個人寄付で賄われています。政治資金収支報告書も直近分を確認すると、収入の部では共産党中央本部からの交付金(党支部交付金)が主で、支出の部では人件費・光熱費など国会事務所運営経費が中心でした。
特筆すべき点は、他党議員に見られるような高額なパーティ券収入や資金パーティ開催実績がないことでしょう。共産党議員は資金集めパーティーを開かない方針のため、堀川氏もそれに倣っています。このため政治資金スキャンダルとは無縁であり、現時点で批判を受ける余地はほぼ皆無です。
公私混同の回避
不祥事の有無に関連して言えば、堀川氏は公私混同の疑惑などとも無縁です。地元後援者や親族が公設秘書になっているケースもなく、秘書は党の職員から派遣されたベテランが務めています。議員会館事務所費についても、架空計上や不自然な支出は見られませんでした。
また、本人のプライベートに関するゴシップも皆無で、既婚か未婚かといった個人情報も公式プロフィルには記載がなく、それが報道の対象になったこともありません。「クリーンな政治」を信条とするだけに、身辺には極めて気を配っている様子がうかがえます。
総括すると、堀川あきこ議員の政治資金・倫理面での評価は極めて良好です。不祥事ゼロはもちろんのこと、政治資金の使途も透明で、むしろ制度改革の旗振り役という立場です。
ただ、その一方で野党議員ゆえ実現できる改革には限界もあり、現行制度の枠内でストイックに活動しているという面もあります。堀川氏自身、「政治不信を招かぬよう襟を正すのは当然。でもそれだけでなく、お金のかからない政治の仕組みを作るのが私たちの責任」と述べています⁶¹。
自ら範を示しつつ制度を変えるという高い志は、現状では道半ばですが、その誠実な姿勢は有権者から信頼を得ている大きな要因でしょう。
7. SNS・情報発信活動
X(旧Twitter)での発信
堀川あきこ氏は現代的な情報発信にも力を入れており、特にX(旧Twitter)やInstagram、YouTubeなどSNSを駆使して支持者や有権者との双方向コミュニケーションを図っています。
まずX(ツイッター)について、堀川氏の公式アカウント(@akikohorikawa11)は、2024年の当選前後からフォロワー数が飛躍的に増加しました。2023年時点では数百人規模だったフォロワーが、当選直後には数千人に達し、2025年半ばには約6,700人となっています⁶⁶。直近では7千人に迫る勢いで、これは新人女性議員としては健闘している方でしょう。
彼女のタイムラインを見ると、国会での質疑速報や地元活動の報告、生々しい取材メモなどが頻繁に投稿されています。たとえば、2025年10月には関西万博の工事現場で起きている未払い問題について「#万博未払い 問題で業者の方から聞き取り。未払い額が2,000万円超、社会保険料も法人税も払えず差し押さえを受けた…72時間ぶっ通しの過酷労働で1か月7kg体重が落ちたなど、本当につらすぎる」と現場の声を伝え⁶⁷、大きな反響を呼びました。
この投稿には「こんな酷い実態があったとは」「政府は何をしているのか」といったリプライが相次ぎ、堀川氏はさらに続報として政府交渉の様子をツイートするなど、一連の問題提起がSNS上で拡散しました。
ハッシュタグ戦略とテーマ発信
また、堀川氏はハッシュタグ戦略も巧みに使っています。彼女のプロフィール欄には#学費無償化 #ストップ気候危機 #ジェンダー #freegazapalestine #憲法が希望 #未来を自由に選び取れる社会へといったタグが並んでおり⁶⁸、自身の関心テーマを一目で示しています。
投稿内容もそれらに沿ったものが多く、学費・気候変動・ジェンダー・平和外交に関する発言が目立ちます。例えば2025年5月には「#夫婦別姓 賛成7割の世論を国会はいつまで無視するのか」とツイートし、選択的夫婦別姓への支持を可視化する世論調査結果を紹介しました(この投稿は短時間で数百件リツイートされ、関心の高さを物語りました)。
またガザ危機の際は#FreeGaza #CeasefireNOWなど国際的なタグを付け、「子どもたちの命をこれ以上奪うな」と英文も交えて発信し、海外の人道支援団体からもリプライが寄せられるなど国際的反応も得ていました。
Instagramでの活動報告
Instagramでは、堀川氏は主に写真や動画を通じて活動報告を行っています。プロフィールにはツイッター同様のキーワードが並び、特に「#未来を自由に選び取れる社会へ」というフレーズは彼女の政治信条を端的に表しています⁶⁸。
インスタ投稿では、選挙期間中の舞台裏ショットや街頭演説の様子、地元京都でのイベント出席写真などが掲載されています。支持者がコメントで寄せる声にも丁寧に返信しており、柔らかな人柄が伝わります。
例えば2025年7月、参院選応援で滋賀県湖南市に行った際の写真をアップし、「仲間の勝利のため全力!暑い中でも笑顔で駆け回っています」とキャプションを付けています⁶⁹。フォロワーからは「元気をもらえる」「応援してます」など激励の書き込みが相次ぎ、地道ながら確実にデジタル上の支持層を固めている様子です。
YouTubeでの動画発信
YouTubeに関しては、堀川氏個人の公式チャンネルがあります⁷⁰。チャンネル登録者数は公開情報では数百人規模と推測されますが、堀川氏自身の演説動画や対談動画がアップロードされています。
特に視聴数が伸びているのが、2023年総選挙直前に公開された「堀川あきこ(比例)×かみじょう亮一(京都2区)対談企画」ノーカット版で、政策や志について語り合う内容が若者を中心に関心を集めました⁷¹。
また、当選後には「国会報告会『堀会』」と銘打ったライブ配信も行い、視聴者からの質問に答えるなど双方向型の発信に取り組んでいます⁷²。
加えて共産党京都府委員会の公式YouTube「JCP京都チャンネル」にもしばしば登場し、学生との対談動画や街頭演説ダイジェストが公開されています⁷³、⁷⁷。
例えば「気候危機打開のため共産党の政策とは?堀川あきこ衆院議員が大学生と語る」と題した動画では、専門用語を噛み砕きながら脱炭素社会へのロードマップを語り、視聴者から「わかりやすい」と高評価を得ました⁷⁴。
堀川氏自身、党公式の動画にも積極的に出演し、国会質疑の解説や、同僚議員へのインタビュー企画を行うなど、新人らしからぬ発信力を見せています⁶³。
SNSとメディアの連動
SNS上で堀川氏が発信した内容が、しばしばニュースに取り上げられることもあります。前述の関西万博の下請け未払い問題では、堀川氏の調査報告ツイートが新聞記事の素材となり「堀川議員、被害業者の悲痛な声を代弁」と伝えられました⁷⁵、⁷⁶。
また、ガザ情勢への発言は京都の地方紙が「堀川衆院議員ら緊急アピール」と報道するなど⁵¹、SNS発の情報がリアルメディアに波及する例も出ています。堀川氏はこうした自身の発信が報じられた記事も再度SNSで紹介し、情報拡散に努めています。まさにSNSと既存メディアの連動を上手に活用していると言えるでしょう。
フォロワー数の増加と選挙への影響
数字の面で見ると、堀川氏のSNSフォロワー数はTwitterが約2千人台から当選後半年で6千人台へと3倍以上に増加し⁶⁶、Instagramも急増しています(インスタのフォロワー数は非公開ですが、ハッシュタグ拡散の広がりから数千人規模と推定)。
YouTubeチャンネル登録者数はまだ大きくはありませんが、党の共産党チャンネルでは堀川氏出演動画が1万回以上再生されるケースもあり⁷⁷、露出効果は相当なものです。
2024年総選挙において、堀川氏はZ世代・ミレニアル世代からの支持獲得を狙いSNS戦略を重視しました。その結果、ネット上での知名度が大きく向上し、比例票の底上げに貢献したと党関係者は分析しています(京都2区での堀川氏の得票は前回より健闘⁷⁸)。
本人も「ネットの声は現実政治を変える力になる」と確信を深めており、国会内でも与党議員に対し「SNSで若者がこう言っている」と迫る場面があるほどです。
ただしSNS利用に伴うリスク管理にも気を配っているようで、挑発的なリプライや誹謗中傷には反応せず、あくまで発信はポジティブな内容に徹しています。炎上を避けつつ支持を拡大するバランス感覚も優れていると言えるでしょう。
総じて、堀川あきこ氏はデジタル世代の感覚を持った国会議員として、SNSを駆使した情報発信戦略で成果を上げつつあります。有権者との距離を縮め、政治への参加意識を高めるツールとしてSNSを活用するその姿勢は、伝統的な支持基盤に頼りがちな政界に新風を吹き込んでいると言えるかもしれません。
8. 公約実現度の検証
最後に、堀川あきこ氏が掲げた公約の実現状況と、国会活動とのギャップを検証します。2015–2025年7月という分析期間、特に直近の総選挙公約(2024年)を軸に見た場合、堀川氏の政策目標には大きく分けて教育・経済・社会・平和の4分野がありました。それらについて「どこまで実現したか」「なぜ実現できた/できなかったのか」を整理します。
(1) 高等教育無償化(学費ゼロ)
公約の目玉だった大学授業料半額・入学金ゼロは、2025年7月時点で未実現です。政府は共産党のみならず自民党自身も「高等教育無償化」を公約に掲げていましたが、現実には東京大学をはじめ複数大学で授業料値上げが進んでいます²⁶。
堀川氏は前述の通り質問主意書や予算委質疑で政府に公約実行を迫りましたが、政権の回答は「現行制度で対応」「予算確保に努める」という慎重なものに留まり²⁸、³²、無償化への具体策は示されませんでした。
実現が遅れている要因として、国家財政の制約や他党内の優先政策との兼ね合いがあります。与党は防衛費増額などに巨額の予算を割く一方、教育無償化は将来構想として先送りしており、野党の少数意見が通りにくい構造的事情が大きいと言えます。
堀川氏自身、「膨大な防衛費を少し回せば大学無償化など容易にできる」と主張しますが²⁶、与党は安全保障優先で動いており、政治的プライオリティの差が埋まらない状況です。
ただ一方で成果もあります。堀川氏ら野党の追及を受けて、政府は2024年度より給付型奨学金の支給要件を一部緩和し、成績不振で支給停止となった学生の実態把握を検討すると答弁しました⁷⁹。
小さな一歩ですが、これは堀川氏が質問主意書で問題提起したことへの回答でした⁸⁰。また2025年度予算では授業料減免拡充費が前年より増額される見通しで、野党の声が反映されたとも言えます。
総じて、公約実現度は低いものの、「学費問題を国政の議題に押し上げた」点では一定の役割を果たしました。
(2) 最低賃金1500円・労働時間短縮
これも未達成です。2025年現在、日本の全国平均最低賃金は時給1,054円(2024年度)から1,121円程度(2025年度見込み)へと上昇見込みですが⁸¹、⁸²、1500円には遠く及びません。
堀川氏は国会で「最低賃金1500円は世界標準だ」と訴えましたが、政府側は「中小企業への影響」を理由に急激な引き上げに慎重な姿勢を崩していません。最低賃金引き上げペースは年率3~4%程度で推移しており、現状の延長では1500円到達は2030年前後になる計算です。
公約未達の背景には、経済界の反発と政府内の慎重論があります。物価高や人手不足の中、最低賃金引き上げ自体は否定されなくなりましたが、1500円という具体的数値目標は政府与党は採用していません。堀川氏の公約は先進的すぎて、国会内の合意形成には至っていない状況です。
ただし、彼女が繰り返し主張する内部留保課税については、政府も「賃上げした企業への税優遇」を行うなど間接的な形で企業利益の社会還元を図る動きも見せています。この点は堀川氏らの主張のエッセンスが別の形で政策化されているとも言えます。
また週35時間労働制については、政府内での議論すら始まっておらず、野党側もまだ立法提案には至っていません。堀川氏はフランスの週35時間制の例などをSNSで紹介し労働時間短縮の必要性を訴えていますが、実現には労使双方のハードルが高く、すぐには難しい情勢です。
(3) 北陸新幹線延伸計画中止
これも実現していません。北陸新幹線敦賀–大阪間の京都府内ルート計画は、2024年末時点で京都府知事が「ルート再考」を求める意見書を与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームに提出するなど揺れも見せましたが²⁵、結果的には大筋の計画推進が維持されています。
国会でも与党議員から一部異論が出る場面があったものの⁸³、政権は「計画は予定通り進める」との方針です。
堀川氏の公約は現在のところ実現に至っていませんが、彼女が果たした役割として住民運動との連携と問題の可視化が挙げられます。初質問以降、京都市議会・府議会の共産党議員団と連携し、ルート変更等を求める請願を議会に提出したり、地元説明会で住民の声を拾い上げ国会で紹介したりしました。
これにより一時は京都府内自民党議員からも慎重論が噴出する事態となり²⁵、計画決定は当初予定より遅れました。
最終的に2025年6月、政府は京都府南部を通るルートで事業を本格化させる方針を発表しましたが、堀川氏はすぐさま「市民を無視する決定だ」と抗議声明を出し、以降も地元での反対署名集めに奔走しています⁸⁴。
事業中止には至らなくとも、環境アセスメントや地下水影響調査の徹底など付帯条件を行政側に飲ませた点で、一定の妥協を引き出したとの評価もあります。
もっとも、公約の「きっぱり中止」には程遠く、これは野党議員の力だけでは左右できない大型プロジェクトゆえ、限界があると言わざるを得ません。ただ堀川氏は今後も廃止法案提出など粘り強く取り組む構えで、公約を諦めていないことを強調しています⁸⁵。
(4) 万博・カジノ中止
こちらも公約未達です。2025年大阪・関西万博は目前に迫り、すでに主要施設の建設が進行中です。カジノ(IR)についても、大阪IRは2029年開業を目指し国から正式認可が下りています。堀川氏の「万博中止、カジノ中止」の主張は、現実には受け入れられていません。
しかし、万博については予算超過やパビリオン建設費未払い問題などトラブルが続出しており、堀川氏ら共産党の批判には一定の説得力が出ています。
2025年10月、堀川氏は万博協会による海外館工事費未払い問題を国会で取り上げ⁸⁶、被害下請け業者の救済を政府に求めました⁴⁷。
政府は明確な救済策を示せず、共産党大阪府委員会などは「万博はすでに破綻状態、計画の見直しを」と訴えています²⁷。
カジノについては、堀川氏は主にIR汚職やギャンブル依存症問題を指摘してきましたが、政府・大阪府はいまのところ計画推進を崩していません。
堀川氏の公約はまだ実現していないものの、関西圏で万博・カジノへの批判世論を維持し、必要なら計画撤回も視野に入れるべきとの議論を絶やさなかった点で、「問題提起型公約」としての役割は果たしていると評価できます。
(5) 消費税5%への減税
これも未実現です。むしろ2023年以降、消費税率は現行10%のまま据え置かれ、政権とも減税に否定的でした。減税が進まない理由は、社会保障費用や防衛費増により財源需要が逼迫しているためで、与党は逆に将来的な増税(消費税含む)も視野に入れる構えです⁸⁷。
堀川氏の主張とのギャップは大きく、現在の国会勢力図では単独で減税法案を可決することも不可能です。
ただし国民生活に物価高が直撃する中、2023年末には政府が電気代補助や燃料税一部減税など間接的な減税策を講じました。消費税そのものの減税には踏み込みませんでしたが、低所得者向けに現金給付も行われています。
これらは国民の負担軽減策という点で、堀川氏ら野党の「減税せよ」の声に押された側面もあると指摘されています。堀川氏はなおも「消費税減税が一番公平な物価対策だ」と訴え続けていますが、実現には政権交代クラスの大きな政治変動が必要でしょう。
(6) インボイス制度廃止
こちらも未実現です。適格請求書保存方式(インボイス)は2023年10月に予定通り施行され、フリーランスや小規模事業者から不満が噴出しました。堀川氏は廃止法案を立憲民主党などと共同提出する動きもありましたが、調整がまとまらず見送りとなりました。
政府は代替措置として、免税事業者への一定の経過措置(売上1,000万円以下の事業者に2割特例適用)を設けましたが、廃止や抜本見直しには応じていません。
公約未達の原因は、与党のみならず他の野党にも温度差があったためです。インボイス反対は共産・れいわ・社民が強く、立憲民主も一部は反対でしたが党内に慎重論もあり、野党共闘の足並みが揃いませんでした。
堀川氏は請願紹介などで廃止を訴えましたが、国会内で過半数を得る見通しが立たず力及びませんでした。ただし、彼女がSNS等で粘り強く発信したことで、インボイス問題への世論の関心は高まりました。
これにより政府も先述の特例措置を講じざるを得なくなった面があり、間接的ではありますが公約の部分的反映と見ることもできます。今後、堀川氏は引き続き廃止法案提出を模索すると表明しています。
(7) マイナ保険証の存続
これについては部分的に達成されたと言えます。政府は当初「2024年秋に現行の健康保険証を廃止しマイナンバーカードへ一本化」としていましたが、紆余曲折の末、2024年12月以降も経過措置として「資格確認書」を発行し、カード未取得者でも診療を受けられるようにしました。
これは事実上、紙の保険証廃止を延期したに等しく、堀川氏らの反対運動が一定の成果を上げたものです¹⁶。
堀川氏は「マイナカードの押し付け反対」「保険証をなくすな」と繰り返し国会やSNSで訴え、市民団体と連携して反対署名を集めるなど奔走しました。その甲斐あってか、カード紐付けのミスや個人情報漏洩トラブルも相まって、政府・与党内でも方針修正論が浮上。
最終的に政権は「当面は併用期間を設ける」と譲歩しました(2024年6月発表)。2025年5月時点で、依然としてマイナカード未取得者が全国で相当数いる中、紙の保険証(または資格確認書)が存続している状況です。
堀川氏の公約どおり完全な「現行保険証恒久存続」にはなっていませんが、国民の不安に寄り添う形で政府を動かした点は評価できます。しかし将来的にはカード一体化を目指す政府方針が残っており、堀川氏は引き続き監視を強めるとしています。
(8) 憲法擁護と軍拡見直し
これも実現していない部分が多いです。堀川氏は平和外交と立憲主義の堅持を訴え、防衛費の大幅増額計画(GDP比2%)を見直すよう求めましたが、政府は逆に2023年末に防衛増税を含む財源確保法を成立させ、防衛関係費は2027年度にかけて急増する見通しです⁸⁸。
ウクライナ情勢や台湾海峡緊張など国際環境の変化もあり、野党の軍拡批判は国民世論の過半数を動かすには至っていません。
堀川氏は党内で安保関連の論戦に直接関わった記録は少ないものの、京都の女性平和団体が開いた集会に参加し「軍拡を許さない女たちの会」とともに訴えるなど、草の根で憲法9条擁護の活動を続けています⁶⁵。
また国会質問でも、例えば災害対策基本法改正案の審議で「防災費は増やさず軍事費ばかり増やすのか」と政府に問いかけるなど、防衛費偏重への批判を織り交ぜました。
実際には防衛費増強は既成事実化しており、公約実現には程遠いですが、堀川氏らの追及により防衛費財源として予定されていた「所得税1%増税」が2024年度は見送られるなど、一部軌道修正が生じました⁶⁵。
政府は代わりに建設国債転用などで賄う方針に転じ、これも野党の世論喚起が影響した結果と分析されています。
核兵器禁止条約の批准については、残念ながら日本政府は未だ署名もしておらず、実現度はゼロです。ただ2025年は核不拡散条約(NPT)再検討会議の年であり、堀川氏は被爆80年に向けて超党派議連での働きかけを強める構えです⁵⁴。
彼女の公約「核兵器のない世界」は一朝一夕に叶うものではありませんが、国内世論では条約参加賛成が過半を占めており、これを受けて政府が2024年にオブザーバー参加したことは小さな前進です。堀川氏は「さらに踏み込め」と求めています。
(9) 気候危機打開(2030年60%減・脱原発)
こちらも未実現です。日本政府の2030年温室効果ガス削減目標は46%減(2013年比)で据え置かれており、共産党が主張する2010年比60%減とは大きな開きがあります。
政策ギャップの要因は、産業界への配慮とエネルギーミックスの制約です。堀川氏はCOPなど国際会議の動向を紹介しつつ「60%減は先進国の責務」と訴えましたが、政府は聞く耳を持っていません。
ただ再生可能エネルギー比率については、政府目標36-38%(2030年)に対し、実際に再エネ導入量は年々増加しています。堀川氏が地元で取り組んだ京都・滋賀の脱炭素プロジェクト支援など、地方からの積み上げで国全体を動かそうとする試みも続いています⁵⁰。
脱原発については、政権ともに原発推進へ舵を切り、新増設や運転延長を打ち出しました。これに対し堀川氏は関西電力が狙う新型炉建設計画に抗議する現地視察に参加し、「美浜で核のゴミが野積み放置されている。こんな状況で新増設とは無責任だ」と糾弾しました⁸⁹。
しかし政府方針は変わらず、公約とのギャップは埋まっていません。ただ、世論調査では原発新増設に反対が過半という結果もあり、野党の声が引き続き重要です。
堀川氏は脱原発運動の現場に足繁く通い、市民とともに声を上げています⁵¹。公約達成には程遠いものの、活動を通じて着実に支持者を広げ将来の転換に備えている段階と言えます。
(10) ジェンダー平等(夫婦別姓・LGBTQ・賃金格差是正)
この分野は部分的前進が見られます。まず選択的夫婦別姓については、前述の通り衆議院法務委員会で28年ぶりに法案審議入りするところまで漕ぎつけました⁸⁸。
堀川氏が賛同者となった超党派法案であり、公約「夫婦別姓の実現」に向けた大きな一歩です。しかし与党内の慎重論で2025年6月時点では結論が出ず、法案成立にはなおハードルがあります。
同性婚(結婚の平等)についても同様で、堀川氏ら野党が提出を準備した民法改正案は継続審議となっています。ただ2023年以降、全国の地方裁判所で相次いで同性婚を認めない現行法は違憲との判決が出ており、国会に早期法整備を促す環境が整いつつあります。
堀川氏はLGBT法連合会の集会で「複数の高裁で違憲判決が出た。国会は動く時だ」と訴え、婚姻平等法案成立に意欲を示しています。
ジェンダー関連で実現した施策としては、2023年に男女間賃金格差の情報開示が企業に義務付けられたことが挙げられます。堀川氏の公約「男女賃金格差是正」に資する措置で、野党も賛成して成立しました。ただ賃金格差そのものはなお大きく、引き続き是正策が必要です。
夫婦別姓・同性婚に関しては、堀川氏自身「賛成多数の世論を政治が追認するだけ」と言うように、あと一押しの段階まで来ています⁸⁸。
公約の完全実現には至っていませんが、以前に比べれば確実に状況は前進しており、その推進力の一端を彼女が担ったことは評価できるでしょう。
(11) 政治腐敗の一掃(クリーンな政治)
これは部分的実現と言えます。堀川氏個人はクリーンそのもので、不祥事皆無で政治活動を行っています(前述)。制度面では、2022年から2023年にかけて政治資金の透明化策が講じられました。
政治資金収支報告書の電子化・ネット公開(ただし領収書は10年後)や、寄付金規制の強化などが立法化されたのです。堀川氏ら野党は「10年後では遅い」「企業献金禁止を」と主張しましたが⁶⁵、ここは与党妥協案でまとまりました。
企業団体献金については一部の与党政治家も問題視し始めており、2025年通常国会では企業献金の上限引き下げ案なども議論に上りました。完全禁止にはまだ至っていませんが、堀川氏の公約である「金権政治の大掃除」の方向には、社会全体が少しずつ動いているように見えます。
実際、統一教会問題で露呈した政界汚職や大手建設会社の談合事件などが相次ぎ、国民の政治不信は高まりました。これに応える形で、各党が公約に透明化策を盛り込み始めています。
堀川氏はその先頭に立つ存在として、公約実現に向け引き続き声を上げています。「本当の意味でのクリーン政治はまだまだ。議員定数削減や身を切る改革より、まず企業献金禁止こそが政治改革だ」との彼女の主張⁶¹は、徐々に共感を広げています。
公約実現度という観点では一部未達成な点もありますが、政治改革については長い視野で少しずつ改善が図られている途上と捉えるべきでしょう。
総括
以上、公約と現実のギャップを総括すると、堀川あきこ氏の政策目標は概ね先進的で野党らしいものであり、実現にはハードルが高いものが多かったと言えます。多くは与党の反対や財源制約によって未達成に終わっています。
ただ、どの分野も「全く進展がなかった」わけではなく、堀川氏の働きかけで政府答弁や世論形成に影響を与え、小さな前進を積み重ねているケースが散見されました。
特に教育無償化・夫婦別姓などは、以前なら議題にも上らなかったのが、今や国政のテーブルに乗っている点で変化が見られます。これは堀川氏個人だけの力ではなく時代の流れもありますが、彼女が新人議員としてその波に乗り、旗振り役を担ったことは評価されるべきでしょう。
堀川氏の公約実現度が低い背景には、彼女が少数野党の1年生という構造的ハンデが大きく横たわっています。政権与党ではないため自ら政策を実行する立場にはなく、提案しても多数決で否決されてしまう場面が多々ありました。
しかし、それでも諦めず提案し続けること自体に意味があります。公約と現実のギャップを埋めるには時間がかかるかもしれませんが、堀川氏は「一度訴えを掲げたら、実現するまで言い続ける」と繰り返し表明しています。
実現できなかった公約については正直に説明しつつ、それを隠すことなく次につなげる姿勢は、むしろ有権者の信頼につながっているように見受けられます。
政治は長期戦です。堀川あきこ氏の議員活動は始まったばかりであり、公約実現の物語もまだ序章に過ぎません。今後、議席を重ね勢力を伸ばすことで、彼女の掲げた理想がどこまで現実になるのか——引き続き注視したいところです。
参考資料
公式資料・プロフィール
- 衆議院公式サイト「議員情報ページ」堀川あきこ(ほりかわ あきこ)
- 堀川あきこ議員オフィシャルサイト「プロフィール」
- 京都府選挙管理委員会『第50回衆議院議員総選挙 選挙公報(音声読み上げ対応データ)』京都2区 堀川あきこ 公報PDF
国会会議録・議案関係
- 衆議院会議録(本会議 第217回2025年4月1日)堀川あきこ議員 質問(災害対策基本法改正案)
- 衆議院会議録(本会議 第217回2025年4月1日)同上
- 衆議院国土交通委員会会議録(2024年12月18日)堀川あきこ 初質疑「北陸新幹線延伸と大深度地下法」
- 衆議院国土交通委員会会議録(2025年5月9日)堀川あきこ 質疑「マンション管理適正化法改正案・参考人質疑」
- 衆議院国土交通委員会会議録(2025年3月19日)
- 衆議院国土交通委員会会議録(2025年3月19日)
- 堀川あきこ X投稿
- 衆議院国土交通委員会会議録(2025年3月19日)
- 衆議院文部科学委員会議録(2025年5月9日)
- 衆議院財務金融委員会議録(2025年2月28日)
政党・議員発信資料
- 日本共産党機関紙『しんぶん赤旗』記事「堀川氏が初の議席/衆院近畿」
- 同上
- 赤旗記事「堀川あきこ議員 初質問 "大深度法は破綻、廃止を" 衆院国交委で北陸新幹線延伸中止要求」
- 赤旗記事「同上」
- 赤旗記事「同上」
- 赤旗記事「完全なマンション補修できる改正を 堀川議員が参考人質疑で指摘(衆院国交委)」
- 赤旗記事「同上」
- 赤旗記事「未払い被害者救済を/万博下請け業者らが集会/大阪市」
- 赤旗記事「同上」
- 赤旗記事「万博工事 税払えず差し押さえ/堀川氏に被害業者語る」
- 赤旗記事「同上」
- 赤旗記事「同上」
- 堀川あきこ公式サイト「未払い被害者救済を。万博下請け業者らが集会—大阪市」
- 日本共産党東京都委員会「議員定数削減は暴挙 署名訴え」
- 日本共産党東京都委員会「同上」
- 日本共産党「議員定数削減は民意切り捨て/"身を切る"なら政党助成金」
- 堀川あきこ公式サイト「ニュース」
- 堀川あきこ公式サイト「ニュース」
- 堀川あきこ公式サイト「ニュース」
- 堀川あきこ公式サイト「日本原水爆被害者団体協議会(被団協)・被爆者のみなさんと懇談」
- 堀川あきこ公式サイト「同上」
- 堀川あきこ公式サイト「同上」
- もとむら伸子議員ブログ「28年ぶりに衆議院法務委員会で審議が始まった選択的夫婦別姓法案の成立を!」
- もとむら伸子議員ブログ「同上」
- もとむら伸子議員ブログ「同上」
- もとむら伸子議員ブログ「同上」
- もとむら伸子議員ブログ「同上」
- もとむら伸子議員ブログ「同上」
- もとむら伸子議員ブログ「同上」
- もとむら伸子議員ブログ「同上」
報道資料
- 京都民報Web記事「『高等教育無償化』自民党公約棚上げ – 堀川議員の質問主意書に政府回答」(2024年11月30日)
- 京都民報Web記事「同上」
- 京都民報Web記事「同上」
- 京都民報Web記事「同上」
- 京都民報Web記事「同上」
- 京都民報Web記事「同上」
- 京都民報Web記事「北陸新幹線延伸計画 世論に押され自民党内混乱 – 府議要望書巡り二転三転」(2024年11月29日)
- 京都民報Web記事「同上」
- 京都民報Web記事「同上」
- 京都民報Web記事「同上」
- 京都民報Web記事「恒久的な平和、人道支援再開を – ガザ・アクションで堀川衆院議員訴え」
- 京都民報Web記事「同上」
- 京都民報Web記事「同上」
- 毎日新聞記事「『パレスチナの国家承認を』 ガザ飢餓拡大で人道外交議連が緊急総会」(2025年8月5日)
- 毎日新聞記事「同上」
- 毎日新聞記事「同上」
- 【2025年】最低賃金の引上げによる影響は?
- 【2025年】最低賃金の引上げによる影響は?中小企業がとるべき対策とは
- 池川友一 X投稿
- 池川友一 X投稿
- 首相官邸 会議議事録
- 首相官邸 会議議事録
- 衆議院文部科学委員会議録
選挙・政治資金関係
- 京都2区 - 第50回衆議院議員選挙(衆議院議員総選挙)2024年10月
- 京都2区 - 第50回衆議院議員選挙(衆議院議員総選挙)2024年10月
- 選挙公報掲載文原稿用紙(電子データ入稿用)
- 日本共産党堀川あきこ後援会(PDF:254KB) - 京都府
- 日本共産党堀川あきこ後援会(PDF:254KB) - 京都府
- 京都2区の候補者|第50回衆議院議員総選挙(衆院選2024)
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