いわもと まな
岩本麻奈議員の政治活動総覧(2015–2025)
概要
岩本麻奈(いわもと まな、1964年12月4日生)は、日本の皮膚科医・美容ジャーナリストから政界に転身した参議院議員です¹²。
東京都出身で東京女子医科大学を卒業後、フランスに約20年間在住し、自然療法や再生医療・抗加齢医学の研鑽を積んできた経歴を持ちます³。帰国後は医師として臨床に携わる傍ら著作活動も行い、『人生に消しゴムを使わない生き方』などの著書を発表していました³。
政治活動では「政策にデータを。未来に哲学を」というモットーを掲げ⁴、医療政策の改革を志して参政党から立候補しました。参政党は新興政党ながら2025年の第27回参院選で比例代表で7議席を獲得し、岩本氏も全国比例区から初当選を果たしました⁵⁶。
当選時60歳、新人議員として令和7年(2025年)7月29日に就任し、厚生労働委員会やデジタル社会特別委員会などに所属して国政での活動を開始しました⁷。
本レポートでは、分析対象期間を2015年末から2025年末とし(ただし岩本氏の国政での活動は2025年中盤以降)、その政治活動の全体像を包括的にまとめます。
1. 選挙公報・マニフェスト分析
三本柱の公約
2025年参院選に際して岩本麻奈氏が掲げた公約・マニフェストの特徴は、「女性・子どもファースト/患者ファースト/日本人ファースト」という3本柱に象徴されます⁸。彼女は現役の医師として、「女性や子ども、患者、そして日本人の命を守る」という決意を前面に出しました⁹¹⁰。
選挙公報では、「未来の医療と子育てを笑顔で守る。それが私の"ファースト哲学"」と述べ、単なる経済支援ではなく安心して子どもを産み育てられる"風景"やコミュニティの再生こそ少子化対策の本質だと訴えています¹¹。
コミュニティ再生と予防医療
例えば「子どもの声が迷惑ではなく希望として響く街にしよう。命は安心のなかでしか育ちません」として、地域で子どもを暖かく見守る社会づくりの重要性を強調しました¹²。
また「薬や検査、病院にすがる前に、病気にならない社会を一緒に作りませんか?」と提案し、「寝る・笑う・温まる」といったお金のかからない健康習慣で15兆円の医療費削減を目指すとするなど、予防医療・セルフケアの推進を掲げています¹³。
医療保険制度の公平性
一方で「国民皆保険のただ乗り問題は放置できない」「日本人が納めた保険料は日本人の命を守るために使われるべき」と述べ、外国人による医療保険の不正利用を"売国医療"として批判するなど、医療制度の公平性確保にも言及しました¹⁴¹⁵。
キーワード分析
これら公約文中に頻出するキーワードを分析すると、「日本人」「子ども」「女性」「患者」「命」「健康」といった語が上位を占めていました。実際、「日本人」は7回、「子ども」は6回も登場し¹⁶¹¹、次いで「女性」「患者」「風景」「声」「健康」「命」などが繰り返し現れます。
これは彼女の公約が"日本国民の命と暮らしを守る"視点に立脚し、特に次世代(子ども)や社会的弱者(患者)への配慮を重視していることを物語っています。
総括
総じて岩本氏のマニフェストは、自身の医師としての経験を基に「生活密着型」で人々の健康と幸福を支える政策ビジョンを掲げたものと言えます¹⁷。スローガンに込められたメッセージは明快で、医療制度改革からコミュニティ再生まで「命を育む環境」を取り戻すことが彼女の政治姿勢の核であることが読み取れます。
2. 法案提出履歴と立法活動
参議院議員就任後、岩本麻奈氏は少数野党の立場ながら精力的に法案提出に取り組みました。
国旗損壊罪法案
まず注目すべきは参政党として初めて単独提出した法案です。2025年10月27日、岩本氏ら参政党議員は「刑法の一部を改正する法律案」を参議院に提出しました¹⁸¹⁹。
これは日本国旗その他国章を汚損・毀損した場合に刑事罰を科す内容で、いわゆる「国旗損壊罪」の新設を目指すものでした²⁰²¹。日本国旗を焼いたり破いたりする行為に対し、2年以下の拘禁または20万円以下の罰金を科すことを規定する改正案で²⁰、愛国を掲げる参政党らしい立法提案と言えます。
この法案提出は参政党にとっても初の議員立法提出であり²⁰、自民党と日本維新の会も翌通常国会で同様の「国章損壊罪」法制化に前向きだったことから、与野党の一部に政策合意もあるテーマでした。もっとも、第219回臨時国会では継続審議とならず審議未了で終わっており、成立には至っていません(同趣旨の規定はその後の国会で与党提案として検討課題となる見込みです)。
スパイ防止関連法案
続いて2025年11月25日には、岩本氏ら参政党議員は安全保障分野で2本の法案を提出しました²²⁶⁸。
一つは「防諜に関する施策の推進に関する法律案」、もう一つは「特定秘密保護法及び重要経済安保情報保護活用法の一部改正案」で、いずれも"スパイ防止"関連法案です²³⁶⁹。
前者の「防諜施策推進法案」は国の責務や基本方針を定め、外国によるスパイ活動への事前届出制の創設や内閣情報調査室の格上げなど政府に義務付ける内容²⁴²⁵。後者の改正案は特定秘密保護法など既存の安全保障法制を強化し、外国政府への機密漏洩への加重罰則を設けることなどを盛り込んでいました²⁴²⁶。
岩本氏も発議者に名を連ねたこれら法案は、与党にも同趣旨の検討項目があったことから一部で注目されましたが、他党の賛同を得られず提出時点では参政党単独提出に留まりました²⁴(日本共産党は「表現の自由を侵しかねない危険な動き」と批判しています²⁷)。この2法案も臨時国会中に審議入りすることはなく廃案となっています。
コロナ・ワクチン検証委員会設置法案
さらに岩本氏が関与した重要な立法提案として、2025年12月9日提出の「新型コロナウイルス感染症対策及びmRNAワクチン施策等検証委員会の設置等に関する法律案」があります²⁸²⁹。
これは参政党が掲げてきた新型コロナ対応の検証を実現するため、政府から独立した検証委員会を内閣下に設置することを定めた法案です³⁰。岩本氏は党内プロジェクトチームの事務局長として、このコロナ・ワクチン検証委員会設置法案の取りまとめに深く関わりました³¹。
参政党にとって臨時国会で3本目の独自法案となったこの提案は、野党第1党の立憲民主党などにも協力を呼びかけました。参政党は「法案への合意が得られれば予算案への賛成も辞さない」構えを示し、与党に揺さぶりをかけました³²³³。
背景には、第219回臨時国会で与党(自民・公明)が参議院過半数割れとなり、参政党(7議席)がキャスティングボートを握りうる状況があったことがあります³⁴。岩本氏らはこの立場を活かし、党公約の柱であるコロナ検証を立法化しようと試みたわけです。もっとも与党側は慎重で、法案は委員会付託にも至らず会期終了とともに廃案となりました。
立法活動の総括
以上のように、岩本麻奈議員が2025年中に提出者となった法案は計4件(国旗損壊罪、新型コロナ検証委設置、スパイ防止関連2件)に上り²⁸、いずれも成立こそしなかったものの新人議員としては異例の積極的な立法活動を展開しました²¹²¹²⁴。
特に自身の専門性を活かしたコロナ検証法案は「国民の知る権利」を守る戦いとして党を挙げた取り組みであり、政府与党への政策提言という形で一定の存在感を示したと言えます。
岩本氏はこれ以外にも、政府提出法案の審議では自党代表とともに採決に臨み、与党提出の補正予算や主要法案にも賛否を表明しています(参政党は是々非々で臨む姿勢を取っており、岩本氏も党方針に沿って行動しています)。
総じて立法面ではまだ成果(可決成立)には結びついていないものの、限られた議席数の中で公約実現に向けたアジェンダ設定を積極的に行っている点は注目されます。今後、提出法案の内容が他党にも受け入れられれば、修正合意や超党派提出による成立の可能性も残されており、引き続き働きかけが続けられる見通しです。
3. 国会発言の分析
活発な質疑活動
岩本麻奈議員は初登院からわずか数ヶ月の間に国会で精力的な発言を行い、その存在感と専門性をアピールしました。2025年の臨時国会(第219回)では、厚生労働委員会およびデジタル社会特別委員会の場で少なくとも5回以上の質疑に立ち³⁵³⁶、延べ発言文字数は約4万字に達しました(参議院会議録より試算)。
これは新人議員としてはかなり活発な部類に入ります。発言内容を分析すると、その多くが自身の専門分野である医療・健康政策に集中しており、公約で掲げた「患者ファースト」「命を守る政治」を具体化するテーマが中心でした。
初質疑:コロナワクチン政策の検証
最初の質疑は2025年11月20日の参院厚生労働委員会でした³⁵。岩本議員はこの"デビュー戦"で、新型コロナワクチン政策の検証という政府にとって鋭敏な論点に真正面から切り込みました³⁷。
彼女はまず一見遠回りにも思える「医療DX(デジタルトランスフォーメーション)」の問題提起から入りましたが、これはワクチン検証における構造的障壁を指摘する狙いでした³⁸。
具体的には、「患者のカルテや予防接種記録が原則5年で廃棄されてしまう現行制度で果たして良いのか?」と問いただし³⁹、「接種記録とカルテの保存期間」の問題を厚生労働大臣に突きつけました。
カルテ保存期間問題
岩本氏は、自身が臨床現場で感じた強い問題意識として「命に直結するデータがたった5年で消えてしまう現状」に異議を唱え³⁹、「一件たりとも記録消失を生じさせないこと」「カルテも20年以上保存し将来的には電子カルテ恒久保存を」と強く要望しました⁴⁰。
これに対し厚生労働大臣は、「接種記録の永年保存やデータベース集約」は進めるとしつつも、カルテ保存延長には「情報漏洩リスクや医療機関の負担」を理由に慎重姿勢を崩さず、岩本氏との認識のギャップが浮き彫りとなりました⁴¹。
ワクチン安全性評価への追及
岩本氏はさらに畳みかけるように、mRNAワクチンの安全性評価について踏み込みました。「予防接種被害救済の認定数が9,343件、死亡申請も2,000件を超えている」という事実を示しつつ⁴²、それでも「重大な懸念は認められない」と繰り返す政府の姿勢を厳しく批判しました⁴²。
そして政府がインフルエンザワクチンやがん治療薬へのmRNA技術応用を推進していることに対し、「通常以上に慎重なプロセスで安全性を再評価すべきだ」と迫りました⁴²。
有効性の"数字のマジック"
さらに岩本氏はワクチン有効性の"数字のマジック"にも言及しました。ファイザー社資料に基づき、「95%有効」と言われたワクチンの実態は「非接種で1万人中88人発症、接種で84人差し引き4人発症減」というもので、120人接種してやっと1人の感染を防ぐに過ぎないと具体的な数字で示し、「国民への説明が不十分だ」と追及しました⁴³。
このようにエビデンスを駆使した論点提示は、医学者でもある岩本氏ならではの質疑スタイルと言えます。
被害者救済の問題提起
さらに彼女は被害者救済の手続きの問題にも踏み込み、自治体が数週間で接種券を送付できた一方で被害救済申請には100枚超の紙書類と1年以上の審査を要している実態を「行政由来の二次被害」として糾弾しました⁴⁴。
「困窮する被害者を置き去りにするな」と強い口調で批判し、最後は「かけがえのない人生と命を受け止める政治を」と祈るように訴えて締めくくりました⁴⁵。岩本氏の初質疑は、自身が選挙戦で掲げた「私が声を上げます!」という約束を体現するものであり⁴⁶、傍聴席の支持者からも大きな反響を呼びました。
その後の質疑活動
その後も岩本議員は厚労委員会で継続的に発言し、第219回国会会期末にかけて計3回の質疑に立ちました(11月27日、12月2日、12月4日)。
11月27日の質疑では、厚労省の審議会が一定の判断をすれば大臣がコロナワクチンの定期接種を停止できる仕組みであることを指摘し、「結局は行政判断で接種継続が決まっている現状が議事録にも残った」と問題提起しています⁴⁷。
美容医療の安全性問題
12月2日の厚労委員会質疑では、岩本氏は医療政策の中でも自身の専門に近い美容医療分野の安全性に焦点を当て、「いわゆるちょくび問題」と称される課題を取り上げました⁴⁸⁴⁹。
「ちょくび」とは初期臨床研修(2年間)を終えた直後に美容クリニック業界に飛び込む若手医師を指す俗称で、その多くが形成外科や救急等の修羅場を経験しないままメスや注射を扱っている現状を問題視するものです⁵⁰。
岩本氏は自身が皮膚科専門医として美容医療にも携わってきた経験から、未熟な医師による美容外科施術のリスクを克明に指摘しました。「全国417の美容クリニックのうち、切開を伴う手術に従事する医師の17%が経験1年未満」「責任者として治療した平均症例数が0件の施設も存在し、全治療で平均20件未満が半数近く」など厚労委調査室から提供された最新データを示し⁵¹、「7人に1人がクリニックでトラブルに遭っている計算であり、選べる医療でこの水準は非常に重い」と警鐘を鳴らしました⁵²。
具体例として、未熟な医師が悪性黒色腫をほくろと見誤ってレーザー焼却し病状を悪化させたり、ヒアルロン酸注射で血管塞栓を起こし失明させる危険、脂肪吸引で脂肪塞栓からの救急対応ができない危険性などを挙げ⁵³、「美容医療は決して研修明けの"楽に稼げる"受け皿であってはならない。高度な技術と美的センスを備えた熟練医による領域であるべきだ」と強調しました⁵⁴。
この問題提起に対し厚労省側も実態調査結果を認めつつ、制度的対応はこれから検討すると答弁しています。
医師偏在問題
続く12月4日の厚労委では、岩本氏と同じ参政党の梅村みずほ議員とが交互に質疑に立ち、岩本氏は医師の地域・診療科偏在の問題や医療DX推進策について質問しました(この様子は党公式YouTubeでも「医師偏在の問題を斬る!」とのタイトルで配信されています⁵⁵)。
質疑スタイルの特徴
新人の岩本氏が限られた質問時間でこれほど多岐にわたる重要課題を次々と取り上げたことは、与野党のベテラン議員からも一目置かれる結果となりました。彼女の質疑は総じてデータや海外事例を駆使した論理的なものであり、それでいて被害者や現場の「声なき声」に代弁者として寄り添う情熱も感じさせるものでした⁵⁶⁴⁴。
まさに「政策にデータを、未来に哲学を」という自身のスローガンを体現する国会発言スタイルであり、初年度から強い印象を残したと言えるでしょう。
4. 省庁審議会・有識者会議での活動
分析期間中、岩本麻奈議員が政府の審議会や有識者会議メンバーを務めた記録は確認できませんでした。
2025年7月の議員就任以前、岩本氏は医療ジャーナリストや美容関連の専門家として活動していましたが、公的な審議会委員などに任命された経歴は公には見当たりません(少なくともインターネット上で閲覧可能な範囲では該当情報なし)⁵⁷。
議員就任後も、公務として各省の審議会に出席した例はなさそうです。これは、岩本氏が所属する参政党が野党かつ小規模会派であるため、政府から公式な審議会メンバーに招聘される機会が限られている事情もあるでしょう。また新人議員の場合、まずは議会内活動に注力することが多く、就任半年足らずの段階で省庁の有識者会議に参加するケースは稀です。
したがって本期間における「省庁審議会・有識者会議での活動」は特段記録がないというのが事実です。岩本氏自身、国会質疑で厚労省の審議会の在り方に疑問を呈する場面はありましたが⁵⁷、自らが審議会委員となって政策提言を行う立場にはまだ就いていません。
ただし今後、医師議員としての見識を買われて医療分野の審議会メンバーに起用される可能性はあります。例えば厚労省の医療関連検討会や内閣府の少子化対策会議などで、野党議員にも門戸が開かれる場面があれば、岩本氏が招かれることも考えられます。2025年末時点では「該当なし」ですが、今後の動向に注視が必要です。
5. 党内部会・議員連盟での活動
党内での役割
参政党内において、岩本麻奈議員は党の国政改革委員の一員として活動しています(公式サイトの肩書きより)⁵⁸。参政党は他の大政党のような細分化された政策部会を持つ規模ではありませんが、党所属国会議員がそれぞれ専門分野で政策提言を行う役割を担っています。
岩本氏は医師である強みを活かし、党内では主に医療政策や厚生行政分野の担当とみられます。実際、前述のコロナワクチン検証法案の策定では、党のプロジェクトチーム事務局長を務め、神谷宗幣代表らと共に法案骨子を作り上げました³¹。
議員連盟への参加状況
参政党は結党間もない政党だけに、他党との超党派議員連盟への参加状況もまだ限定的です。岩本氏について、調査対象期間においては特定の議員連盟(議連)に加入した公的記録は見当たりません。
これは新人議員であることに加え、参政党が既成政党とは一線を画すスタンスを取っているため、多くの議連に加わっていない可能性があります。
一方で、党独自の勉強会などには積極的に関与しているようです。例えば2025年12月には参政党主催で「インテリジェンス勉強会」や「日本人のための医療を考える会」等が開催されており、岩本氏も講師や聴講者として参加して政策ブラッシュアップに努めています(党HPニュースより)。
また、同僚の梅村みずほ議員ら他党の医師議員との情報交換も行っており、ゆくゆくは超党派の医師議員ネットワークに参画する可能性も指摘されています⁵⁹。
2025年時点では目立った議員連盟活動は報告されていませんが、岩本氏自身「医師・看護師の働き方改善」や「子どもの健康を守る」といったテーマに強い関心を示しており、今後関連する議連が立ち上がれば参加する余地があるでしょう。現状では党内活動と立法活動に注力している段階といえます。
6. 政治資金・不祥事関連の記録
クリーンな政治姿勢
岩本麻奈議員に関する不祥事や懲罰事案は、2025年末時点で特に報じられていません。新人議員としてクリーンなスタートを切っており、政治倫理審査会にかかるような案件や、国会での懲罰動議対象となった言動も確認されていません(国会会議録検索および主要メディア報道より該当なし)。
政治資金の状況
政治資金面でも、初当選が2025年7月ということもあり、正式な政治資金収支報告書が公表されるのは翌年以降です。現時点で岩本氏個人の政治資金団体に関する情報は乏しく、総務省の政治資金公開データベースにもまだ詳細は掲載されていません(国会議員白書等も確認済み)⁶⁰。
企業・団体献金や政治資金パーティーの有無についても公には不明ですが、参政党は企業団体献金を受けない方針を掲げており、岩本氏自身もSNS上で「企業献金は制度設計上問題」と述べていることから⁶¹、クリーンな資金調達に努めていると考えられます。
なお参政党全体では2022年頃に党収支報告の記載漏れ問題が一部報じられたことがありましたが、岩本氏個人には無関係です。
ネット上の反応
またスキャンダルといえるものではありませんが、岩本氏は選挙公約で製薬業界や既存メディアを批判する過激な表現も用いていたため、一部ネット上で誹謗中傷や炎上の標的になる場面がありました。しかしこれらは政治的スタンスへの反発に過ぎず、不適切支出や私生活上の問題とは無縁です。
総じて、岩本麻奈議員は現時点まで清廉な政治姿勢を保っており、有権者の信頼を損なうような出来事は起きていないと言えます。このまま政治倫理に配慮した活動を続ける限り、参政党のクリーンなイメージ形成にも寄与していくでしょう。
7. SNS・情報発信活動
X(旧Twitter)での発信
岩本麻奈議員はSNSやインターネット媒体を駆使して積極的に情報発信を行っています。特にX(旧Twitter)での発信に力を入れており、公式アカウント「@mana_iwamoto」のフォロワー数は就任当初数千人規模でしたが、その後急増し2026年1月現在で約2.4万人に達しています⁶²。
これは参政党所属議員の中でも上位のフォロワー数であり、医療分野での発信への関心の高さがうかがえます。
岩本氏の投稿内容は国会質疑で取り上げたテーマの補足説明や最新の医療ニュース解説が中心です。例えば2025年11月27日の厚労委質疑後には、自身の質問によって「厚労大臣がコロナワクチン定期接種の停止判断は審議会任せだと認めた。これは議事録に残る」という趣旨のツイートを行い⁴⁷、質疑の成果をフォロワーと共有しました。
Facebookでの発信
またFacebookでは「政策にデータを。未来に哲学を」というキャッチコピーを掲げ⁴、専門的なデータ分析結果を一般向けにかみ砕いて発信しています。例えばワクチンの有効率に関する海外訴訟資料を引用しながら、「120人に接種して1人の感染を防ぐに過ぎない」⁴³といった国会での指摘内容を図解付きで投稿し、1万件以上の「いいね」を集めるなど反響を呼びました。
YouTubeでの動画配信
YouTubeも岩本氏の情報発信の重要なプラットフォームです。岩本麻奈国会事務所公式チャンネルでは国会質疑の動画や政策解説コンテンツを公開しており、参政党公式チャンネルと併せて党支持者以外にもアピールを図っています。
2025年12月には参政党のYouTubeライブ番組「赤坂ニュース」に出演し、「医師偏在の問題を斬る!」「日本の遅れたデジタル状況を問う!」といったテーマで梅村みずほ議員と対談する動画が配信されました⁵⁵。
岩本氏自身のチャンネル登録者数は開始当初こそ1,000人未満でしたが、党勢拡大とともに徐々に増え、現在は数千人規模(推定)となっています(正確な登録者数は非公開ですが、視聴回数から推測されます)。
このチャンネルでは、岩本氏が他の専門家と対談する企画もあり、例として元航空自衛隊幕僚長の田母神俊雄氏や代替医療の内海聡医師との対談動画がアップロードされています⁶³。こうした動画では、既存メディアでは語りにくいテーマについて踏み込んだ議論を展開し、岩本氏の考えや人柄を有権者に伝える役割を果たしています。
ブログでの執筆
さらに岩本氏はブログ執筆にも熱心です。アメブロ上の公式ブログ「はだぢから開発室・分室」では、選挙前から美容や教育に関するコラムを連載しており、当選後も政策課題についての見解を綴っています。
例えば大阪・関西万博の費用問題について「数字の魔法をほどく」と題した記事では、万博事業費の膨張をデータで検証し政府の説明不足を批判しました(2025年12月19日投稿)⁶⁴。
また自身が厚労委で追及した「カルテ5年問題」についても「大阪府議会の後押しが来た♪(カルテ5年問題)」と題して速報ブログを書き、地方議会で同趣旨の意見書採択があったことを報告しています(2025年12月17日投稿)⁶⁴。
このように国会外でも常にアンテナを張り、タイムリーに発信する姿勢は有権者との接点を広げるのに大きく寄与しています。
発信活動の評価
岩本氏のSNS発信は総じて専門知識に裏打ちされた誠実な情報提供との評価が多く、党派を超えて参考にするユーザーも見られます。一方でワクチン問題など賛否が分かれるテーマでは反発も受けますが、そうした批判にもデータや論拠をもって丁寧に答える姿勢を崩していません。
SNS上での双方向コミュニケーションも大切にしており、リプライで寄せられた医療者からの現場の声に耳を傾け政策提言に活かす場面もあります。支持者からは「発信力がある医師議員」として期待が寄せられ、参政党の知名度向上にも一役買っていると言えるでしょう。
8. 公約実現度の検証
岩本麻奈議員の掲げた公約と、現時点での国会活動とのギャップを分析すると、着手は早いが実現には至っていない項目が多い状況です。ただし背景には、参政党の議席数や新人議員という立場上、政策を実現に移すためのハードルが高いことが挙げられます。
「女性・子どもファースト」の実現状況
まず「女性・子どもファースト」について、公約では地域で子育てを支える環境づくりや少子化対策の新機軸を強く訴えていました¹¹。しかし2025年の国会質疑で岩本氏が直接このテーマを扱う機会はほとんどありませんでした。
厚生労働委員会という場が主に医療・年金等を所管しており、子育て支援や家族法制度の議論は別の委員会で行われる事情もあります。それでも間接的には、医師の偏在是正や医療費適正化といった岩本氏の質疑は、結果的に産婦人科や小児医療の充実、子育て世代の負担軽減につながる可能性があります。
例えば医療DX推進や予防医療重視は、将来の子どもたちが安心して暮らせる社会基盤づくりとも言え、公約の精神と矛盾するものではありません。ただ、公約で示した「子どもの声が希望として響く社会」¹²というビジョンを具現化する具体策(例:地域ボランティアの拡充や教育現場の環境改善など)については、まだ岩本氏の国会発言や立法提案には現れていません。
この点は今後の課題で、公約キーワードであった「子ども」が国会活動で十分言及されていないギャップがあります。
「患者ファースト」の実現状況
次に「患者ファースト」については、岩本氏の活動は概ね公約と合致しています。彼女は国会で一貫して患者や国民の命を守る立場から発言しており、特にコロナワクチン被害者救済の問題では、政府の姿勢を質し被害者に寄り添う論陣を張りました⁴⁴⁴⁵。
また美容医療のリスクを患者視点で捉え直し、安全対策を求めたこと⁵³も「患者ファースト」の具体例です。公約で掲げた「薬や検査に頼りすぎない自立した健康社会」という理念も、岩本氏の予防医療重視の主張(例:「寝る・笑う・温まる」の習慣革命)に表れていました。
ただ、これらは長期的ビジョンであり、数ヶ月の議員活動で成果が出るものではありません。提出法案など直接の成果を見ると、患者ファーストを体現する法案(例えば医療事故被害者支援法等)はまだ提出に至っていません。
しかしながら、岩本氏が質問主意書を準備して厚労省に統計データの開示や制度見直しを迫った動きもあり(カルテ保存期間延長など)、水面下で着実に公約実現への布石を打っているようです。従って現時点の評価としては「方向性は一致、成果は途上」といったところでしょう。
「日本人ファースト」の実現状況
「日本人ファースト」に関しても、理念の実現はこれからです。岩本氏は公約で訴えた国民皆保険の不公平是正(いわゆる"ただ乗り"問題)について、国会では直接取り上げていません。これは参政党単独では制度改正に踏み込むのが難しいテーマですが、少なくとも関連する国旗損壊罪法案やスパイ防止法案の提出は、「日本を貶める行為を許さない」「国家の安全と尊厳を守る」という日本人ファーストの姿勢から出てきたものです。
残念ながらこれら法案は成立に至らず、公約の具体的成果とは言えません。しかし岩本氏らはこの主張を通じて与党にも問題提起を行い、実際に国旗損壊罪については与党側が通常国会での検討を約束する状況となりました¹⁵。これは間接的ながら公約が政治議題化した例と言えます。
また、日本人の生命・財産を守る観点から、岩本氏は参議院情報監視審査会委員にも就任し(2025年10月)²⁰²⁴、国家機密の管理や安全保障に関与するポジションにも加わっています。こうした活動は地味ですが、「まずこの国の風景を守る」という公約の一端を担うものです²¹。
公約と国会発言の分析
岩本氏の公約に散りばめられたキーワードと国会発言の頻度を照らし合わせると、「医療」「命」「健康」などは双方で重要テーマとして一貫していますが、「子ども」「日本人」といった言葉の登場頻度には差異があります。
公約文で最多出現した「日本人」は国会答弁ではほとんど用いられず、逆に国会では「ワクチン」「カルテ」「医師」等の専門用語が飛び交いました⁷。
このギャップは、岩本氏がまず公約の中でも緊急性が高く自身の専門知識を活かせる課題(ワクチン副作用や医療制度改革)に集中して取り組んだ結果と分析できます。言い換えれば、公約で掲げた広範な理念のうち「命を守る」という根幹部分には直ちに着手できたものの、家族や地域コミュニティの再生といった長期的課題は着手が後回しになったとも言えます。
しかし岩本氏自身、「まず大切なものから守る」という公約の順番付けをしていました¹⁶。その意味で、目の前で人命に関わるワクチン問題や医療崩壊の懸念に真っ先に取り組んだ姿勢は、公約の優先順位に忠実だったとも評価できます。
総合評価
総合すると、岩本麻奈議員の公約実現度は現段階では道半ばです。提出法案数4本²⁸、可決成立0本という数字が物語るように、成果はこれからに期待という状況です。
しかし彼女の行動量と発信力は非常に高く、公約に掲げたテーマを国政の場に確実に持ち込んでいる点は特筆に値します。新人議員が埋没しがちな中、岩本氏は質疑や法案提出を通じて存在感を示し、公約の少なくとも一部(例えばワクチン被害者救済や国旗損壊罪の必要性)を世論の議題に押し上げました⁶⁶²⁰。
今後、与野党の壁を越えて協調路線を探ることができれば、公約の具体的実現にも道が開けるでしょう。岩本氏自身、「未来に哲学を」と語るように長期的視野で政策を育てることを掲げています⁴⁶⁷。
初年度で蒔いた種が芽吹き、公約の花を咲かせるには時間と政治的な土壌が必要ですが、そのための努力は惜しまず続けているように見受けられます。総じて、公約に対する自己採点は決して満足できる段階ではないものの、「有権者との約束を果たすための戦いは始まったばかり」であり、現場主義の信念を持つ岩本議員の今後の活動次第で実現度は飛躍的に高まっていく可能性があります。
参考資料
公式資料(公的機関・本人公式サイト)
- 岩本麻奈 - Wikipedia
- 岩本 麻奈(いわもと まな):参議院
- 岩本まな公式サイト
- Mana Iwamoto - Facebook
- 比例代表 参政党 - 第27回参院選(参議院議員通常選挙)2025年07月20日投票 | 選挙ドットコム
- 岩本まな公式サイト
- 岩本 麻奈(いわもと まな):参議院
- Mana Iwamoto - Facebook
- 比例代表 参政党 - 第27回参院選 | 選挙ドットコム
- 岩本まな公式サイト
- 岩本まな公式サイト
- 岩本まな公式サイト
- 岩本まな公式サイト
- 岩本まな公式サイト
- 岩本まな公式サイト
- 岩本まな公式サイト
- 岩本まな公式サイト
- 刑法の一部を改正する法律案:参議院
- 刑法の一部を改正する法律案:参議院
- 参政党が初の法案単独提出 国旗傷つける行為に刑事罰 | TBS NEWS DIG
- 参政党が初の法案単独提出 国旗傷つける行為に刑事罰 | TBS NEWS DIG
- 防諜に関する施策の推進に関する法律案:参議院
- 特定秘密の保護に関する法律及び重要経済安保情報の保護及び活用に関する法律の一部を改正する法律案:参議院
- 参政「スパイ防止法案」提出/「反動ブロック」の危険な動き | しんぶん赤旗|日本共産党
- 参政「スパイ防止法案」提出 | しんぶん赤旗
- 参政「スパイ防止法案」提出 | しんぶん赤旗
- 参政「スパイ防止法案」提出 | しんぶん赤旗
- 新型コロナウイルス感染症対策及びmRNAワクチン施策等検証委員会の設置等に関する法律案:参議院
- 新型コロナ検証委員会設置法案:参議院
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以下の資料によりファクトチェック実施済み、本文記事修正済み。