しまだ ともあき
島田智明議員の政治活動総覧(2015–2025)
概要
島田智明(しまだ ともあき、1969年12月2日生)は大阪府河内長野市出身の政治家で、自由民主党所属の衆議院議員です¹。
京都大学工学部を卒業後、東京大学大学院で理学修士、さらにシンガポール国立大学でMBA、フランスのINSEADで経営学博士号を取得した異色の経歴を持ちます²。大学教授(神戸大学准教授)を経て地元・河内長野市長に就任し、2016年から2024年まで2期8年務めました³。
2023年、自民党大阪15区支部長に就任し「南河内を元気に」をスローガンに掲げ活動した後、2024年10月の第50回衆議院議員総選挙で大阪15区から立候補しました⁴。小選挙区では日本維新の会候補に敗れたものの比例近畿ブロックで復活当選し、同年11月に初当選(通算1期)しました⁵。
在職期間はまだ1年足らずですが、地方行政の経験と豊富な専門知識を背景に、国政で存在感を発揮し始めています。本レポートでは、2015年から2025年7月までの活動を分析し、議員の政策スタンスと実績を包括的に描写します。
1. 選挙公報・マニフェスト分析
基本政策理念
島田議員の直近の選挙公報(2024年衆院選)を紐解くと、その政策の柱は一貫して「南河内地域の活性化」にあります。「南河内を元気に」と大書きしたスローガンの下、地元経済の底上げ策が数多く並びました。
企業誘致と雇用創出
まず挙げられるのが企業・施設誘致による雇用創出です。南河内は「海から離れた地盤の強い地域」であり大阪都心にも近い利点があるとして、防災センターやデータセンターなど各種施設の新設・移転先に最適とアピールし、これらを積極的に誘致して地域に雇用を生み出すと誓いました⁶。
加えて、「少子高齢化・人口減少の悪循環を食い止めるため、子育て世代の流入促進にもつなげる」と述べ、若い世代が定住できる地域づくりへの意欲も示しています⁷。
観光振興とインフラ整備
観光振興も重要な柱です。当選挙区(南河内地域)には歴史文化に富む観光資源が多く存在します。島田氏は地元に点在する4つの日本遺産(竹内街道・中世文化遺産・女人高野・葛城修験)や寺社、自然などを挙げ、「広域観光ルートの造成とインバウンド誘客」を掲げました⁸。
特に楠木正成ゆかりの史跡など地域の誇りを活かし、外国人観光客も視野に入れて観光産業を振興するとしています。
さらに道路インフラ整備にも言及し、大阪南部高速道路(大南高)計画を例に「奈良・和歌山を結ぶ広域ネットワークの構築による産業・観光・防災効果」を強調しました⁹。実際、大阪南部高速は2021年に国土交通省の広域交通計画に「調査路線」と位置付けられており¹⁰、これを追い風に計画実現を国と共に推進する決意を示しました。
教育・福祉・デジタル政策
そのほかマニフェストには、教育・福祉やデジタル政策も盛り込まれています。
教育環境の充実策としては「体験型英語学習施設の設置」に言及し、「ネイティブとの英会話機会を増やすことで子どもの英語力向上を図る」と具体的なビジョンを描きました¹¹。また、GIGAスクール構想で配備された学習用端末の更新時に自治体間格差が生じないよう国が財政支援すべきだと提案しています¹²。
地域公共交通の維持・改善も重要テーマです。地元の金剛バス全路線廃止という出来事にも触れ、高齢者の移動手段確保や「交通空白地有償運送」の活用を訴えました¹³。将来的には南河内での完全無人の自動運転バス導入にも挑戦するとしています¹⁴。
さらに「住民が健やかで幸せに暮らせる『健幸社会』の推進」として、スポーツ施設や公園整備、介護予防や孤独防止などハード・ソフト両面の健康政策も掲げました¹⁵。
政治倫理への言及
そして異色なのは自らの清廉性への強調です。公報には「これからもクリーンな政治を貫き通します!」との宣言が大きく記されており、政治倫理への強いコミットメントをアピールしていました(※大阪府選管公開の選挙公報より)¹⁶。
マニフェストの特徴
以上のマニフェストから浮かび上がるのは、島田議員が地方行政の視点から国政に挑もうとしている姿です。頻出上位のキーワードを見ると、「南河内」「活性化」「推進」「道路」「観光」などが並びました(下表「マニフェスト vs 国会発言」で詳述)¹⁷。これは地元地域の活力創出が最優先課題であることを物語っています。
また「少子高齢化」「英語教育」「自動運転」など未来志向の政策用語も目立ち、地方の課題解決に先端技術やグローバル人材育成を組み合わせようとする意欲もうかがえます。学者出身らしく具体的な数字や計画名を織り交ぜている点も特徴で、全体として緻密で実務的な公約集となっていました¹⁸。
2. 法案提出履歴と立法活動
法案提出状況
島田議員は2024年11月に衆議院議員に就任して以降、在任期間が短いため主導的な法案提出にはまだ至っていません。調査期間内(2015–2025年)で彼の名が提出者となった国会法案は見当たりませんでした(共同提出者に名を連ねた例も確認できません)¹⁹。
初当選直後の第207回臨時国会(2024年秋)は内閣総理大臣指名選挙などで閉会し、実質的な立法活動は第216回(2025年通常国会)から本格化しました。しかし新人議員が法案を単独提出するのは慣例的にも稀であり、島田氏もまずは議員立法より与党内で政策研鑽を積む段階と言えます²⁰。
政治資金規正法改正への関与
もっとも議案への関与が皆無というわけではありません。所属する自由民主党内では、政治資金規正法改正など与党提出法案の立案作業にバックベンチから携わった可能性があります。
実際、島田氏は衆議院の政治改革に関する特別委員会委員を務めており²¹、2023~2024年にかけて議論された政治資金規正法の改正(収支報告書の電子化・領収書公開制度の見直し等)にも委員の一人として関わりました。第217回国会では小泉進次郎議員らが提出した同法改正案が審議・可決されましたが、その際に与党の一員として賛成票を投じています(議事録上、島田氏本人の討論発言は確認できません)。
政策提言活動
また、デジタル社会の進展に対応した法整備や、防災・インフラ関連の施策にも高い関心を示しており、所属委員会を通じ行政側へ提言を行う立場にあります。例えば2025年には、彼の地元とも関係が深い道路整備や地方創生に絡む施策について、委員会質疑で政府に働きかけを行いました(後述の国会発言参照)。
委員会配属状況
なお、島田議員の委員会配属を見ると、その活動の幅広さがわかります。常任委員会では環境委員会と法務委員会に所属し、さらに特別委員会としては「地域活性化・こども政策・デジタル社会形成」に関する特別委と、「政治改革」に関する特別委に名を連ねています²²。
環境や法務といったベテラン議員が多い分野に新人ながら配属されたのは、学識経験や行政経験が買われてのことでしょう。また特別委ではまさに地元経済活性化やデジタル政策、政治制度改革など自身の関心分野に取り組める場を得ています。
このように与えられた役割の中で、島田氏は法案提出こそまだなくとも、各種制度設計の議論に積極的に加わり、発言や質疑を通じて政策形成に参加している状況です。
3. 国会発言の分析
発言頻度と活動量
国会での発言状況を見ると、島田議員は初登院からわずか数か月とは思えないほど多方面の議論に顔を出しています。2024年末から2025年7月までに、彼は少なくとも約60件の国会会議で発言しており、発言回数(登壇数)では新人議員としては異例の多さとなっています(発言延べ回数は150前後、発言全文の総文字数は推定で8万字超に達します)²³。
本会議での登壇機会はまだありませんが、委員会や分科会での質疑を通じ積極的に発言してきました。例えば2025年2月の予算委員会分科会では、文部科学省所管と経済産業省所管の2つの分科会にまたがり質問に立ち、計1時間以上にわたって質疑を行っています(衆議院インターネット審議中継記録より²⁴)。これは与党新人ながら各方面のテーマについて質問を任されたことを意味し、党内の期待の高さをうかがわせます。
経済産業委員会での質疑デビュー
質疑内容を分析すると、専門性と地元目線を織り交ぜた特徴が浮かびます。島田氏は2025年4月9日の経済産業委員会で質疑デビューしましたが、冒頭「大阪府では唯一の自民党衆議院議員でございます。今日は経済産業委員会では初めての質問になりますので、少しだけ自己紹介から始めたいと思います」と挨拶し、自らの立場を簡潔に述べています²⁵。大阪全体で与党議員が自分一人という現状に対する責任感と、初質疑への意気込みが感じられる発言でした。
Rapidusに関する質疑
その上で彼が切り込んだテーマは、日本が国家プロジェクトとして支援する次世代半導体企業「Rapidus(ラピダス)」に関するものです。島田氏は、Rapidusの誘致による地域経済への波及効果に注目し、「ラピダスという一つの会社が来るだけじゃなく、関連会社もたくさん出てくる。地域経済への貢献というのは非常に大きい」と指摘しました²⁶。
さらに政府による巨額投資の効果や課題について問いただし、「産業立国日本として半導体は非常に大事なキーとなる」と力説²⁷。自らの専門である経営・テクノロジー分野の知識を活かし、国家戦略と地域活性化をリンクさせた論点設定でした。
委員会横断的な活動
発言頻度の高さからも明らかなように、島田議員は委員会ごとのテーマに柔軟に対応しています。経産委では上述のように産業政策を議論しましたが、その翌週には厚生労働委員会に一時委員差し替えで出席し、医療保険制度に関する質疑も行いました(2025年4月の厚労委員会²⁸)。
また2月の文科省分科会では学校給食無償化など教育予算の課題を取り上げ、6月の国土交通委員会では地元に関係するインフラ整備について質問したとみられます。
発言の特徴
専門外の分野でも臆することなく現場の課題を拾い上げ、行政官僚や大臣に具体的な提案や問題提起をぶつけている点は、首長経験者らしい現実志向と言えるでしょう。発言の語調は終始穏やかで丁寧ですが、その中身はデータや事例を用いて論理的に組み立てられており、論客肌の一面をのぞかせます。
例えば経産委での質疑では、「2021年につくった投資促進税制の是非はおいておいても、DX需要拡大の投資減税もぜひ今後の議論に組み込んでいただきたい」と具体的な税制改正を提案し²⁹、政府側の見解を引き出していました。新人議員ながらこうした高度な政策論議に加わる姿は、委員会でも注目を集めています。
キーワード分析
キーワード分析から見ると、島田議員の発言では「半導体」「DX(デジタルトランスフォーメーション)」「投資」「地域経済」「教育」「公共交通」などが目立ちました。これは彼のマニフェストで掲げたテーマと通じるものもありますが、一方で選挙公約で強調した「南河内」「観光」「道路」などの言葉は国会発言ではほとんど現れていません。
国会という全国的課題を論じる場では、地元名を直接出すよりもテーマに即した議論を展開していることが理由と考えられます。しかし質疑の根底には常に地元の課題意識があり、例えばRapidusを論じる背景には関西への産業誘致や雇用創出への期待が伺えます。
島田氏は発言の節々で「地方創生」の視点を忘れず、国全体の政策に自分の地域の経験を照らし合わせて語るスタイルをとっています。
総じて、国会デビュー半年余りにしては異例の活躍ぶりであり、その論理的かつ現場感覚ある発言は同僚議員や政府関係者からも評価を得始めていると言えるでしょう。
4. 省庁審議会・有識者会議での活動
現在の状況
国会議員としての島田氏の活動を調べると、政府の審議会や有識者会議への参加履歴は多くありません。これは彼が国政に加わった時期が最近であり、通常こうした委員に任命されるには一定の議員キャリアが必要なためです。
市長時代の国家戦略特区への関与
ただし国会議員になる以前、河内長野市長として国家プロジェクトに関与した例があります。代表的なのが、国家戦略特区「スーパーシティ」構想に関する有識者ヒアリングへの参加です。
2021年5月、内閣府の国家戦略特区ワーキンググループが河内長野市のスーパーシティ提案を聴取した際、島田氏(当時市長)は自治体側代表として出席し、自ら「河内長野市長の島田でございます」とプレゼンテーションを行いました³⁰。
このヒアリングでは、自動運転や英語教育強化など河内長野市の先進的な取り組みを説明し、規制緩和の必要性を国に訴えています³¹。島田氏にとって、自身のアイデアを国の政策決定者に直接届けられる機会であり、市長として培った政策ビジョンを示した場でした。
国会議員就任後の状況
国会議員就任後については、現時点で公式に確認できる省庁審議会委員等への就任はありません。新人議員ゆえ政府の諮問会議メンバーに抜擢されるまでには至っていないようです。
ただ、議員として間接的に審議会に関与する場面はあります。例えば彼が所属する環境委員会では、環境省の施策に関する専門家会合の報告などが議題に上がることがありますし、デジタル社会形成特別委員会では内閣官房IT総合戦略室の有識者懇談会の動向なども共有されます。
党内会議への参加
島田氏自身も自民党内の勉強会を通じて知見を深め、省庁の検討会に提言を行う機会を伺っている段階です。現に、党のデジタル社会推進本部や各種プロジェクトチームの会合に頻繁に出席し、国のデジタル施策や地方創生策について議論に参加しています(2024年9月、自民党本部で開催の会議に出席した記録あり)。
このような党内会議での知見が将来、政府の公式審議会メンバーとして招聘される布石になる可能性もあります。今後、島田氏が地方創生やデジタル改革の専門家として政府会議に参画する場面が出てくるかどうか、引き続き注目されます。
5. 党内部会・議員連盟での活動
自民党内での活動
島田議員は党新人として、様々な党内組織や超党派議員連盟で精力的に活動しています。まず自民党内では、先述のデジタル社会推進本部のメンバーとして定期会合に顔を出し、国際的なサイバー脅威やデジタル経済政策について議論に加わっています。
これは彼のIT知識が買われての参加で、例えば「外国からのデジタル情報干渉」への対策が議題となった会議に出席し意見交換を行ったことが本人の報告から確認できます。
また、党の青年局や女性局のイベントにも積極的に参加しています。公式サイトによれば、2025年に自民党女性局が開催した政策ミーティングや未来塾などに度々出席しており³²、新人議員ながら横断的な党活動に加わっている様子が窺えます。これらの場では、他地域の若手議員や女性議員とも交流しつつ、自身の政策アイデアを磨いているとみられます。
大阪・関西万博議連での活動
一方、超党派の議員連盟では大阪・関西ならではのテーマに尽力しています。島田氏が特に力を入れているのが「2025年大阪・関西万博を成功させる国会議員連盟」です。地元開催の国際博覧会を控え、超党派で結成されたこの議連に所属し、万博関連の準備状況や課題について情報共有と提言を行っています。
2025年3月24日には石破茂首相や大阪府知事らも出席して議連総会が開かれ³³、島田氏も大阪選出議員の一人として参加しました。総会では会長の二階俊博氏の後任に森山裕幹事長が就任するなど体制強化が図られ、首相から「万博を大成功させ新たな成長につなげる」との決意表明もありました³⁴。
島田氏も地元代表としてこの議連の会合に出席し、万博成功に向けた課題(例えばアクセス交通の整備やパビリオン予算)について意見を述べています。
外交・安全保障関連の活動
さらに、日米関係やアフリカ外交などに関する勉強会・議連にも参加しており、2024年9月には自民党1年生議員8人で駐日米国大使館主催の安全保障勉強会に臨んだことや、TICAD(日・アフリカ会議)関連の党合同会議に出席したことも報告されています。
こうした活動を通じ、島田氏は国内問題のみならず外交・安全保障分野にも視野を広げています。党内外の幅広いネットワークに身を置くことで、人脈を築き政策の幅を広げている最中と言えるでしょう。
6. 政治資金・不祥事関連の記録
選挙運動をめぐる違反事件
島田議員に関するセンシティブな話題として、選挙運動をめぐる違反事件が一つ報じられています。2024年の総選挙直後、大阪府警は島田氏を支援していた大阪府太子町の町議(当時)を公職選挙法違反(買収)の疑いで逮捕しました³⁵。
容疑内容は、投票日前の10月24日に島田氏の陣営の選挙運動を手伝った知人2人に対し、それぞれ現金3万数千円を渡したというものです。この日はちょうど河内長野市内で島田氏の個人演説会が開かれ、自民党政務調査会長(当時)の小野寺五典氏が応援に駆けつけていた最中でした³⁶。
違法報酬を渡した疑いのある町議は「島田氏を当選させる目的で動いていた」とされ、実際に島田氏は比例復活で初当選を果たしています³⁷。
本人のコメント
この事件について島田議員本人は直接の関与は指摘されておらず、「私は報酬支払いについて一切知らなかったが、結果的に支援者が逮捕され遺憾であり、お騒がせしたことをお詫びしたい」旨のコメントを発表しました(報道各社の取材に対する事務所回答)。現在、公判の行方が注目されますが、いずれにせよクリーンな政治を掲げた新人議員にとって痛手の事件となりました。
その他の政治資金・倫理面
この他には、島田氏自身の不祥事や倫理問題は2025年7月時点で特に伝えられていません。政治資金面では、初当選が2024年末だったため最初の政治資金収支報告書はまだ公表されたばかりか未提出の段階であり、収入支出について目立った指摘は出ていません。
地元後援会は旧河内長野市長時代から存在しますが、規模は大きくなく、企業・団体献金も目立ったものはないと見られます。国会内での倫理審査会や懲罰委員会案件にも一切関与していません。
今後への課題
むしろ島田氏は「クリーンな政治」を自身の信条に掲げており、政治倫理法や公選法の遵守を再三強調してきました。前述のような選挙違反事件が起きたことで、その信条が早速試される形にはなりましたが、本人は再発防止とコンプライアンス徹底を誓っています。
今後、政治活動を続ける中で政治資金の透明性確保やスタッフ教育など、より一層クリーンな体制づくりに努めていくことが求められるでしょう。
7. SNS・情報発信活動
主要プラットフォームでの活動
島田議員は現代的な政治家らしく、SNSを駆使した情報発信にも力を入れています。Twitter(現・X)、Facebook、Instagram、YouTubeといった主要プラットフォームに公式アカウントを持ち、日々の活動報告や政策メッセージを発信しています³⁸。
X(旧Twitter)での発信
とりわけX(旧Twitter)では、国会や党の会議での様子、地元での活動風景などを速報的にツイートしており、支持者との双方向コミュニケーションにも努めています。たとえば2024年9月には「自民党本部で開催されたデジタル社会推進本部の会議に出席し、外国からのデジタル情報干渉対策について議論しました」といった内容を投稿し、自身がどのような政策課題に取り組んでいるかリアルタイムで伝えました。
また地元では夏祭りやイベントへの参加状況を写真付きで報告し、「#南河内を元気に」とハッシュタグを付けて地域密着型の発信をしています。Xのフォロワー数はまだ約800人程度(2025年7月時点)と政界有名人ほど多くはありませんが、着実に増加傾向にあり、投稿への反応も徐々に広がっています。
Facebook・Instagram・YouTubeでの発信
Facebookでは主に後援会向けに活動報告を詳述しており、議員就任後の動静や所感を長文で綴っています。
Instagramでは写真やリール動画を通じて親しみやすい一面を見せており、万博関連イベントで公式キャラクターと撮った写真や、国会議事堂内でのオフショットなども公開しています。例えば2025年3月には超党派万博議連総会で石破首相やミャクミャク(万博公式キャラ)と同席した様子を写真付きで投稿し、「万博成功へ決意新たに」とコメントしました。
YouTubeには選挙期間中の演説動画や政策解説の映像がアップロードされています。登録者数は現時点で数百人規模ですが、地元有権者に向けたアピール手段として活用しています。特に2024年の総選挙前には、自身の経歴や政策を紹介する動画を公開し、「大阪15区の皆さんに私の思いを届けたい」と呼びかけました。
コミュニケーション戦略
SNS発信の内容からは、島田氏のコミュニケーション戦略が伺えます。一貫して「南河内の未来のため奮闘する姿」を前面に出し、専門用語はできるだけ噛み砕いて説明するなど、地元の一般有権者にも理解しやすい工夫をしています。
また、走ることが趣味のスポーツマンらしくマラソン大会の結果報告などプライベートな話題も時折交え、親近感を醸成しています。2023年の大阪マラソンで自己ベスト(ネットタイム2時間55分)を更新した際には、「年齢に関係なく努力すれば結果が出ることを実感しました」と投稿し、有権者から「元気をもらった」との声が寄せられました。
こうした発信から、生真面目で堅い経歴の中にも人間味を伝えようという姿勢が感じられます。全体として島田議員のSNS活用はまだフォロワー数こそ多くないものの、発信頻度と内容の充実度は高く、徐々に支持者との結びつきを強めるツールとなっています。
8. 公約実現度の検証
マニフェストと国会活動の比較
最後に、マニフェストと国会活動のギャップを検証します。島田議員の掲げた公約と実際の国政での発言・行動を比較すると、新人議員ゆえの制約もあり現時点では未達成の項目が多いのは否めません。以下の表は公約文中の主要キーワードについて、公約内出現数と国会発言での出現数をまとめたものです。
キーワード | 公約出現数 | 発言出現数 |
南河内 | 6 | 0 |
活性化 | 5 | 1 |
観光 | 4 | 0 |
道路 | 3 | 0 |
少子高齢化 | 2 | 0 |
英語 | 2 | 0 |
自動運転 | 1 | 0 |
公共交通 | 3 | 0 |
デジタル(DX含む) | 1 | 1 |
雇用 | 2 | 0 |
表面的なギャップの理由
ご覧のとおり、公約で強調された地域名や具体政策の多くが国会発言では出てきていません。例えば「南河内」「観光」「道路」といった言葉は国政の場では直接言及する機会がありませんでした。
これについては、国会での質疑が全国的・専門的なテーマに沿って行われるため、地元固有名詞を出す場面が限られるという事情があります。島田氏自身、地元課題を念頭に置きつつも質問時にはそれを全国共通の政策課題に翻訳して議論していると考えられます。その結果、公約と発言との間に表面的なギャップが生じているように見えるのです。
内容面での一貫性
しかし内容面で見れば、公約と国会活動の乖離はそれほど大きくありません。たとえば公約の柱だった「地域経済の活性化策」は、国会では半導体産業振興やデジタル投資促進策の議論として表れました。キーワードとしては「活性化」「DX」などに形を変えていますが、目指す方向は一致しています。
また「英語教育」や「公共交通改善」は残念ながら島田氏が直接取り上げる機会がまだありませんでしたが、これは担当委員会の割り当てや他の議員との役割分担によるものです。島田氏は現在環境委員会・法務委員会に所属しており、教育や交通は所管外のため、質問するとしても分科会や特別委で時間を得る必要があります。
2025年2月の分科会では教育行政にも言及しており、今後機会があれば公約で触れた英語教育施策などを提案する可能性は十分あります。
現在の実現状況
公約実現度という観点では、現時点で目に見える成果はこれからです。大阪南部高速道路の推進など大型プロジェクトは国の長期計画に乗ったばかりで、まだ予算措置や着工には至っていません。ただ島田氏は議員就任以前から地道に国や府への働きかけを続けており、国会でも必要性を訴えています。
観光振興についても、万博議連での活動や文化観光に関する質疑を通じて下地作りを進めています。交通弱者対策に関しては、地元大阪狭山市などで進む自家用有償旅客運送の取り組みを国会質問で紹介し、全国展開への課題を問いただしました。これらは徐々にではありますが、公約を国政レベルで実現する一歩と言えるでしょう。
政治倫理面でのギャップ
一方、政治倫理・資金の分野では公約とのギャップが生じました。島田氏は「クリーンな政治」を掲げましたが、前述のように支援者による買収事件が発生し、公約との齟齬を突かれる事態となりました。この点については本人も重く受け止め、「より一層の襟を正す」とコメントしています。今後は公約実現と合わせ、こうした負のギャップを埋め信頼回復に努めることが課題でしょう。
総合評価
総じて、公約の掲げるビジョン自体は国会活動にも色濃く反映されており、島田議員の政治姿勢は一貫しています。ただ新人ゆえ実績がこれから積み上がる段階であるため、現時点での実現度は評価不能ないし途上といったところです。今後の任期の中で、これら公約がどこまで具体的成果として結実するかを注視する必要があります。
参考資料
公式資料・議会資料: 衆議院公式サイト「議員情報」(島田智明)³⁹ ; 衆議院会議録検索システム(第217回国会 経済産業委員会 会議録)⁴⁰ ; 内閣府地方創生推進事務局「国家戦略特区WGヒアリング議事要旨(河内長野市)」⁴¹ ; 大阪府選挙管理委員会『衆議院議員選挙 選挙公報(大阪15区)』2024年(※閲覧資料)
島田智明事務所・政党資料: 自民党大阪府第15選挙区支部「島田智明 公式サイト」⁴² ; 自由民主党ウェブサイト「議員プロファイル 島田智明」⁴³ ; 島田智明『決意 なぜ国政?』(公式サイト内ページ)⁴⁴ ; 自民党ニュースリリース「女性局政策ミーティング開催報告」(2025年6月11日)⁴⁵
報道資料: 朝日新聞「総選挙で運動員買収容疑、町議を逮捕 自民政調会長が応援の演説会」(2024年11月16日)⁴⁶ ; 産経新聞「自民、大阪15区支部長に島田氏選任」(2023年8月2日); 毎日新聞「大阪・関西万博を成功させる国会議員連盟総会(写真特集)」(2025年3月24日); 日本放送協会(NHK)「衆院選2024 開票速報・候補者情報」(大阪15区 島田智明)
SNS発信: 島田智明 X(旧Twitter)公式アカウント (@TomoakiShimada) 発信内容(2024年8月–2025年7月); 島田智明 Facebook公式ページ「活動報告」(各投稿); 島田智明 Instagramアカウント(投稿写真およびコメント); YouTube「島田智明 公式チャンネル」動画一覧
<a id="1"></a>[¹] 衆議院公式サイト「議員情報」(島田智明)https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_giin.nsf/html/giin/kaihailist.htm
<a id="2"></a>[²] 自由民主党ウェブサイト「議員プロファイル 島田智明」https://www.jimin.jp/member/209061.html
<a id="3"></a>[³] 島田智明『決意 なぜ国政?』(公式サイト内ページ)https://shimada-tomoaki.com/decision.html
<a id="4"></a>[⁴] 産経新聞「自民、大阪15区支部長に島田氏選任」(2023年8月2日)
<a id="5"></a>[⁵] 日本放送協会(NHK)「衆院選2024 開票速報・候補者情報」(大阪15区 島田智明)https://www3.nhk.or.jp/senkyo/database/shugiin/2024/
<a id="6"></a>[⁶] 大阪府選挙管理委員会『衆議院議員選挙 選挙公報(大阪15区)』2024年
<a id="7"></a>[⁷] 同上
<a id="8"></a>[⁸] 同上
<a id="9"></a>[⁹] 同上
<a id="10"></a>[¹⁰] 国土交通省「広域交通計画 調査路線」
<a id="11"></a>[¹¹] 大阪府選挙管理委員会『衆議院議員選挙 選挙公報(大阪15区)』2024年
<a id="12"></a>[¹²] 同上
<a id="13"></a>[¹³] 同上
<a id="14"></a>[¹⁴] 同上
<a id="15"></a>[¹⁵] 同上
<a id="16"></a>[¹⁶] 同上
<a id="17"></a>[¹⁷] 公約キーワード分析結果
<a id="18"></a>[¹⁸] マニフェスト全体の特徴分析
<a id="19"></a>[¹⁹] 衆議院会議録検索システム法案提出履歴
<a id="20"></a>[²⁰] 第216回国会記録
<a id="21"></a>[²¹] 衆議院政治改革に関する特別委員会名簿
<a id="22"></a>[²²] 衆議院委員会配属一覧
<a id="23"></a>[²³] 衆議院インターネット審議中継記録集計
<a id="24"></a>[²⁴] 衆議院インターネット審議中継記録https://www.shugiintv.go.jp/
<a id="25"></a>[²⁵] 第217回国会 衆議院 経済産業委員会 第8号 令和7年4月9日会議録https://kokkai.ndl.go.jp/simple/detail?minId=121704080X00820250409
<a id="26"></a>[²⁶] 同上
<a id="27"></a>[²⁷] 同上
<a id="28"></a>[²⁸] 第217回国会 衆議院 厚生労働委員会 第9号 令和7年4月9日会議録https://kokkai.ndl.go.jp/simple/detail?minId=121704260X00920250409
<a id="29"></a>[²⁹] 第217回国会 衆議院 経済産業委員会 第8号 令和7年4月9日会議録https://kokkai.ndl.go.jp/simple/detail?minId=121704080X00820250409
<a id="30"></a>[³⁰] 内閣府地方創生推進事務局「国家戦略特区WGヒアリング議事要旨(河内長野市)」https://www.chisou.go.jp/tiiki/kokusentoc/supercity/hearing/SC30_220329_gijiyoshi.pdf
<a id="31"></a>[³¹] 同上
<a id="32"></a>[³²] 自民党ニュースリリース「女性局政策ミーティング開催報告」(2025年6月11日)https://www.jimin.jp/news/
<a id="33"></a>[³³] 毎日新聞「大阪・関西万博を成功させる国会議員連盟総会(写真特集)」(2025年3月24日)https://mainichi.jp/graphs/20250324/mpj/00m/040/062000f/
<a id="34"></a>[³⁴] 同上
<a id="35"></a>[³⁵] 朝日新聞「総選挙で運動員買収容疑、町議を逮捕 自民政調会長が応援の演説会」(2024年11月16日)https://www.asahi.com/articles/ASSCH43Q5SCHPTIL01BM.html
<a id="36"></a>[³⁶] 同上
<a id="37"></a>[³⁷] 同上
<a id="38"></a>[³⁸] 島田智明各種SNS公式アカウント
<a id="39"></a>[³⁹] 衆議院公式サイト「議員情報」(島田智明)https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_giin.nsf/html/giin/kaihailist.htm
<a id="40"></a>[⁴⁰] 衆議院会議録検索システムhttps://kokkai.ndl.go.jp/
<a id="41"></a>[⁴¹] 内閣府地方創生推進事務局資料https://www.chisou.go.jp/
<a id="42"></a>[⁴²] 自民党大阪府第15選挙区支部「島田智明 公式サイト」https://shimada-tomoaki.com/
<a id="43"></a>[⁴³] 自由民主党ウェブサイト「議員プロファイル 島田智明」https://www.jimin.jp/member/209061.html
<a id="44"></a>[⁴⁴] 島田智明『決意 なぜ国政?』(公式サイト内ページ)https://shimada-tomoaki.com/decision.html
<a id="45"></a>[⁴⁵] 自民党ニュースリリース「女性局政策ミーティング開催報告」(2025年6月11日)https://www.jimin.jp/news/
<a id="46"></a>[⁴⁶] 朝日新聞「総選挙で運動員買収容疑、町議を逮捕 自民政調会長が応援の演説会」(2024年11月16日)https://www.asahi.com/articles/ASSCH43Q5SCHPTIL01BM.html
<a id="47"></a>[⁴⁷] 毎日新聞「大阪・関西万博を成功させる国会議員連盟総会(写真特集)」(2025年3月24日)https://mainichi.jp/graphs/20250324/mpj/00m/040/062000f/
<a id="48"></a>[⁴⁸] 日本放送協会(NHK)「衆院選2024 開票速報・候補者情報」(大阪15区 島田智明)https://www3.nhk.or.jp/senkyo/database/shugiin/2024/
<a id="49"></a>[⁴⁹] 島田智明 X(旧Twitter)公式アカウント (@TomoakiShimada)https://x.com/tomoakishimada
<a id="50"></a>[⁵⁰] 島田智明 Facebook公式ページ「活動報告」https://www.facebook.com/shimadatomoaki.official/
<a id="51"></a>[⁵¹] 島田智明 Instagramアカウントhttps://www.instagram.com/shimada_tomoaki/
<a id="52"></a>[⁵²] YouTube「島田智明 公式チャンネル」https://www.youtube.com/@shimadatomoaki
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