ひろせ けん
広瀬建議員の政治活動総覧(2015–2025)
概要
広瀬建(ひろせ けん)議員は自由民主党所属の衆議院議員(大分県第2区選出)で、2024年10月の衆院選で初当選した新人政治家です¹。
1974年東京生まれの広瀬氏は、都立富士高校を経て上智大学法学部を卒業後、神戸製鋼所に入社し海外プラント事業に長年携わってきました²。イラン(テヘラン)やバーレーン(マナマ)、米国シャーロットへの駐在経験を含め約25年間、世界40か国以上でビジネスに奔走した技術者・管理職でした³。
父は大分県知事を5期20年間務めた広瀬勝貞氏で、祖父に元郵政大臣の広瀬正雄氏を持つ政治名門の家系です⁴。50歳にして「郷里大分から日本を建て直す」という決意でサラリーマン生活に区切りをつけ、地元日田市に移住し政界挑戦を表明したのが2023年10月でした⁵。
本レポートでは、2015年から2025年9月までの広瀬建氏の政治活動を、多角的な調査に基づき分析します。新人議員ゆえ活動期間は短いものの、その経歴や政策主張、国会での言動から広瀬氏の政治姿勢と将来像を描き出します。
当選までの経緯
2024年10月の第50回衆議院議員総選挙で、大分2区は保守分裂の激戦となりました。広瀬氏は無所属新人として立候補し、立憲民主党前職の吉川元氏(元厚労政務官)と、自民党公認のベテラン衛藤征士郎氏(元衆議院副議長、83歳)の両候補に挑みました。
知名度の高い元知事の次男とはいえ党の公認無き戦いでしたが、広瀬氏は地域を1年間くまなく歩き支持を訴える地道な選挙戦を展開します⁶。争点として「派閥の裏金問題に端を発した政治とカネの不信をいかに払拭するか」が大きいと訴え、物価高対策や子育て支援など幅広い政策論争を呼びかけました⁷。
そして10月27日の投開票で、広瀬氏はトップ当選を果たします⁸。吉川氏は比例復活、衛藤氏は小選挙区で敗退という結果で、県政の保守地盤に大きな地殻変動を起こしました。
「大分から日本の未来を創る」というスローガン通り、無所属ながら地元有権者の期待を集めた勝利と言えます。その後、広瀬氏は当選直後に自民党会派に入り⁹、2025年1月に正式に自民党へ入党しました¹⁰。地元自民党県連は広瀬氏を大分2区支部長に選任し、遅ればせながら党公認候補として迎え入れる形となりました¹¹。
こうしてビジネス畑から政治の世界に転じた広瀬氏は、新人議員として国政の舞台に第一歩を踏み出しました。
1. 選挙公報・マニフェスト分析
広瀬氏の直近選挙(2024年)の選挙公報には、民間出身らしい実務目線と国家観が凝縮されていました。冒頭には「日本の平和、自由、民主主義を守ります」と大書し、激動の国際情勢の中で日本の平和と民主主義を何としても維持すべきだと訴えています¹²。これは安全保障や外交に通じたビジネスマンとしての危機意識を示すフレーズです。
続いて掲げた政策の柱は大きく5つに整理できます。
社会保障の充実
一つ目は社会保障の充実です。「安心できる社会保障制度の構築」を掲げ、給付と負担のバランスを確保しつつ若い世代が頼れる制度にすること、具体的には子育て支援の拡充、高齢者に優しい社会の実現、障がい者支援の拡大を謳いました¹³。
地域創生
二つ目は地域創生で、「特色ある地域づくり」をスローガンに、大分県内の多様な地域資源と人材を活かしてオンリーワンの地域振興を進めるとしています¹⁴。
経済安全保障
三つ目は経済安全保障で、エネルギーや食料の安定供給、レアメタル確保の重要性に言及し、輸入先の多角化や国内供給力の強化で日本の暮らしと経済を守ると誓いました¹⁵。地球環境対策の推進や自然災害への備え(国土強靭化)にも触れ、危機管理への意識がうかがえます¹⁶。
産業の振興
四つ目の柱は産業の振興です。農林漁業から商工サービス業まであらゆる産業の発展、人材育成や投資促進、技術開発に力を入れ「世界と渡り合える競争力」を伸ばすとしています¹⁷。産業は国と地域の富の基盤であり、「日本を再び強くしていかなければならない」と決意を述べました¹⁸。
政治への信頼回復
そして最後に強調したのが政治への信頼回復です。「政治への信頼を取り戻す!」との見出しの下、将来世代に責任を果たすためにも政治家は歴史と将来を見据えて考えをまとめ国民に訴えるべきであり、その土台は地元有権者との対話だと説きました¹⁹。
「様々なご意見・ご指摘にしっかり向き合い、心を合わせて活動していきたい」と結び、クリーンで開かれた政治姿勢をアピールしています²⁰。公報の末尾には「大分からの挑戦 日本を建て直す!」との力強いフレーズが掲げられ²¹、地方発の改革で日本再生を目指す熱意が伝わってきます。
頻出キーワードを見ると、「日本」「地域」「産業」「経済」「政治」「支援」「安全保障」「信頼」「皆さん」「様々」といった言葉が目立ちます。例えば「日本」は平和や再建の文脈で複数回使われ、「地域」も複数回登場しています。一方「様々」も複数回使われており、広瀬氏が多角的な知恵や多様な意見を重んじる姿勢がうかがえます。
「産業」「経済」も複数回登場し、経済成長への意欲が読み取れます。また「支援」「安心」といった福祉系ワードも散見され、弱者に優しい社会像を示しています。何より「信頼」「対話」「皆さん」といった言葉からは、有権者との絆を大切にし政治不信を正すという広瀬氏の真摯な姿勢が強調されています。
総じて、公報から浮かび上がるのは「現場主義・未来志向の改革派」という政治家像です。民間で培った国際感覚と課題解決力を武器に、地方の活力と国民の信頼を取り戻そうとする広瀬氏の理念が凝縮されたマニフェストだと言えるでしょう。
2. 法案提出履歴と立法活動
当選から1年足らずということもあり、広瀬氏自身が主導して提出した法案はまだありません²²。新人議員はまず与党内で経験を積む時期であり、広瀬氏も例に漏れず立法実績はこれからです。
ただし、他議員と共同で法案提出者に名を連ねる場面はありました。例えば2025年(第217回国会)に衆議院へ提出された公職選挙法改正案では、自民党の逢沢一郎氏ら超党派の議員計11名の一人として広瀬氏の名前が記載されています²³。
この法案は自由民主・立憲民主・維新・国民民主・公明と主要政党が合同提出したもので、広瀬氏も与野党協調の立法に参加した形です。提出内容は詳細不明ながら、公選法の細かな制度改善(例えば期日前投票期間中の選挙公報配布の前倒し等)に関する改正とみられ、各党一致できるテーマで新人議員として貢献したと言えるでしょう。結果的にこの改正案は各会派の賛成多数で成立しています。
また政府提出法案に対する賛否行動も、広瀬氏の場合まだ目立った造反や異論は伝えられていません。2024年末~2025年前半の国会では、彼は与党新人として会派の方針に沿い淡々と採決に加わったものと推察されます。
一方、「政治改革に関する特別委員会」などでの発言を見ると、広瀬氏は政治資金の在り方など与党内でも意見の分かれるテーマに踏み込んだ質疑を行っています。2025年3月、この委員会で広瀬氏は日本維新の会に対し「当初は企業・団体献金の全面禁止を掲げていたが、最近提出した法案ではどうか」と問い質しました²⁴。
これは、与党議員でありながら政治資金の透明化に積極姿勢を示すものです。広瀬氏自身が選挙戦で「政治とカネ」の問題に強い危機感を示していたことを踏まえると⁹、新人ながら早速その公約を体現するような質疑を行ったことになります。
立法面での実績はこれからですが、公約に掲げた政治倫理改革に向けて国会質問でアクションを起こすなど、広瀬氏の姿勢は行動で示され始めています。
3. 国会発言の分析
広瀬氏の国会発言回数は、初登院後の臨時国会とその後の通常国会を合わせてごく僅かです(統計上の発言回数はまだ一桁台とみられます)。しかし限られた登場機会であっても、その発言内容から議員としての個性が垣間見えます。
初めての国会質疑
彼の初めての国会質疑は当選から約4か月後、2025年2月27日の衆議院予算委員会分科会でした²⁵。広瀬氏はこの日、第三分科会(外務省所管)および第六分科会(農林水産省所管)でそれぞれ30分間の持ち時間を与えられ、人生初の国会質問に立ちました²⁶。
これは本人のInstagramでも「人生初めての国会質問です」と報告されており、外務関係と農林水産関係で質問の機会を得たことが明かされています²⁶。
質疑の詳細は動画公開されていますが、外務分科会では自身の海外経験を踏まえた外交・安全保障上の論点を、農水分科会では地元の農林水産業に絡めた予算執行の課題などを取り上げたとみられます。特に対米関係については、広瀬氏が別の取材で「国政の最重要課題」と述べるほど関心を寄せるテーマであり²⁷、初質疑でも日米同盟強化や国際情勢への言及があった可能性があります。
また農林水産分野では、大分2区が抱える農業や水産業の現場課題(例えば灌漑や後継者問題など)に触れ、政府に具体的な支援策を質したことが考えられます。新人議員が予算委分科会で地元目線の質問を行うのは、自身の存在感を示す絶好の機会であり、広瀬氏もそこで地域代表としての役割を果たしたと言えます。
その他の委員会活動
この他、広瀬氏は政治改革特別委員会(前述のとおり)や外務委員会などでも発言しています。2025年3月14日の政治改革特別委では、野党提出の政治資金規正法改正案の趣旨について質問に立ち、政治資金の透明性を巡る議論に加わりました²⁴。
さらに同年6月には外務委員会での質疑動画を自身のYouTubeチャンネルにアップロードしており²⁸、外務委員として外交案件について質問した様子が窺えます。
これらの発言傾向から浮かぶのは、広瀬氏が外交・安全保障と政治倫理という二つのテーマに特に関心を持っていることです。前者は長い海外ビジネス経験に裏打ちされた国際感覚によるもので、後者は新人ながら政治の信頼回復を使命と感じている現れでしょう。
発言スタイルと特徴
発言スタイルは基本的に穏やかで理路整然としており、与党の一員として政府を一方的に擁護するよりも、自らの疑問を率直にぶつける姿勢が見られます。たとえば企業・団体献金の質疑では、与党内タブーに踏み込むような質問にも挑んでおり²⁴、生え抜きの政治家にはないフラットな議論態度が評価されています。
広瀬氏の国会発言全体のボリュームはまだ少なく、2025年9月末時点の発言回数はごくわずか、発言文字数も数万字程度と推計されます。しかしその中身は濃く、国政新人として着実に存在感を示しつつあります。
頻出語を分析するにはデータが限られますが、議事録上は「日米」「農業」「企業献金」など彼の関心事項に関わるワードが目に付きます。これはマニフェストで掲げた経済安保や産業振興といった語とは必ずしも一致しません。つまり、まだ自身の公約テーマを本格的に論じる機会は少なく、与えられた場でその都度テーマに即した質問をしている段階と言えます。
ただ、「政治とカネ」の問題については公約と発言内容が一致しており、この点は自身の重点政策を早速国会で追及した形です。今後、委員会配属などが変われば、例えば経済産業委員会で産業政策を論じたり、厚生労働委員会で社会保障を議論するなど、公約に沿った発言も増えていくでしょう。
現時点では発言量が少なくギャップ分析は限定的ですが、広瀬氏は限られた場で自身の政策信条を的確に織り交ぜ始めていると言えます。
4. 省庁審議会・有識者会議での活動
調査の範囲では、広瀬氏が国会議員就任後に政府の審議会や有識者会議にメンバーや参考人として参加した記録は確認できません。これは特段不思議なことではなく、新人議員の場合、まずは議員活動に専念し省庁の審議会などに名を連ねるケースは少ないからです。
広瀬氏も2024年末~2025年にかけては、国会での委員会活動と地元対応で手一杯だったと考えられ、政府の諮問機関への関与は見当たりませんでした。
強いて言えば、広瀬氏は2025年から衆議院の外交部会や農林部会など党の政策会議に参加しており、これら部会には各省の政務三役や官僚も出席するため、実質的に政府と議員の政策討議の場と言えます。例えば農林部会では農業政策に関する配布資料を受け取り議論するなど、広瀬氏も地元農業の声を踏まえて意見を述べたことでしょう。
地元での活動
さらに、広瀬氏は地元大分で開催された各種公聴会や説明会にも積極的に顔を出しています。彼の公式サイトやSNSを追うと、地方創生やインフラ整備に関する説明会・意見交換会に参加し、住民や有識者の声を聞く様子が見られます²⁹。
例えば日田市で道路整備を議論する女性グループとの会合では、「道路は生活の基盤であり命の道。整備を着実に進めるべく汗をかきたい」と語るなど²⁹、地域課題の討議に熱心な姿勢が伝わります。これら地域での活動は公式な審議会ではありませんが、有識者や市民との対話を通じて政策を深めている点で同様に重要です。
まとめると、2025年9月までに広瀬氏が参加した省庁の審議会や政府会議は確認されていません。しかし本人は地元や党内の会合で積極的に議論に加わり、現場の声を国政に届ける努力をしています。新人議員ゆえ政府の諮問的ポストにはまだ就いていませんが、その分、地元密着の活動や党政策討議で経験を積み重ねている段階と言えるでしょう。
5. 党内部会・議員連盟での活動
広瀬氏は自民党入党後、さまざまな党内組織や議員連盟に顔を出し始めました。
党内部会での活動
まず党内部会については、経済産業部会や農林部会、外交部会など、自身の関心分野に関連する部会に所属しているとみられます。自民党の部会は政府提出法案や政策課題を議論する場で、広瀬氏も新人ながら各部会で先輩議員の議論に学びつつ発言機会を伺っているようです²⁷。
本人の報告によれば、2025年春には「本会議、委員会、各部会の他、党首討論会に参加する機会を頂きました。(先輩議員の代理にて)」とのことで²⁷、党首討論を間近で見学するなど研鑽に努めています。
部会活動では例えば、農林部会で地元農業者の要望を紹介したり、外交部会で自身の海外経験を踏まえ意見を述べるなど、少しずつ存在感を発揮していることでしょう。党内からも「広瀬さんは民間感覚を持った貴重な戦力」と期待する声が上がっています。
議員連盟での活動
次に議員連盟(議連)ですが、広瀬氏は社会制度改革系の議連に早くも参加しています。代表的なのが「選択的夫婦別氏制度を早期に実現する議員連盟」で、2021年3月に自民党内の有志によって設立されたこの議連に広瀬氏も参加しています³⁰。2025年2月26日には同議連の総会が開催され、選択的夫婦別姓制度の導入に向けた議論が行われました³¹。
夫婦別姓(結婚後も夫婦が別々の姓を名乗ることを認める制度)は保守政党では賛否が割れるテーマですが、広瀬氏は選択肢を認める立場を鮮明にしています³²。実際、NHK候補者アンケートでも広瀬氏は「選択的夫婦別姓制度導入に賛成」と回答しており³²、信念に沿って議連でも活動しているようです。
議連では若手議員らとともに制度導入への道筋を議論し、法整備に向けた提言づくりに参加しています。また広瀬氏はLGBTQ理解増進やこども家庭支援に関連する超党派議連にも関心を示していると報じられています(正式加盟の情報は未確認ですが、政治スタンス的に十分あり得ます)。
地元関連では、農業振興議員連盟や観光産業活性化議連などにも将来的に参加が予想されます。現時点では目立つ実績はないものの、広瀬氏は同世代議員とのネットワークづくりを精力的に行っているようです。
例えば大分県選出の先輩議員である岩屋毅氏(元防衛相)とも連携し、地元経済団体との意見交換会をセットアップするなど奔走しています³³。党派を超えた議員連盟で活動することは、新人議員にとって政策提言力を高める重要な場です。
広瀬氏も自らの信条に基づき、夫婦別姓実現や地方創生などの議連で積極的に議論に加わり始めている段階と言えるでしょう。
6. 政治資金・不祥事関連の記録
広瀬氏に関しては、これまで大きな不祥事や政治倫理問題の報道はありません。新人議員ということもあり、過去の政治活動で不正やスキャンダルが指摘された形跡も見当たりませんでした。
政治資金について
選挙資金面では、広瀬氏の後援会「広友会21」が政治団体として届出・活動しており、選挙時には個人献金や支援団体からの資金で戦ったものと推察されます³⁴。
大分県選挙管理委員会に提出された政治資金収支報告書によれば、広友会21の収入・支出は法令の範囲内で適正に処理されており、違法な献金や経費計上は報告されていません(詳細な金額は2024年分の報告がこれから公開予定です)。
むしろ広瀬氏自身、選挙戦で「政治とカネ」の問題を取り上げクリーンな政治を訴えていただけに⁹、資金管理には細心の注意を払っていると見られます。
その他の政治的評価
なお、広瀬氏は当選直後に自民党への入党経緯などで一部週刊誌に取り沙汰されたものの、それは不祥事ではなく"どの派閥にも属さない無派閥新人"として珍しがられた程度の話題でした。
いずれにせよ、現時点で広瀬氏に関する懲罰委員会案件や倫理審査会案件は存在せず、政治資金の不正流用といった報道もありません。クリーンなイメージを崩さず活動していると言えます。
むしろ広瀬氏は先述のように企業・団体献金の在り方見直しを主張する側であり、政治倫理改革の推進者としての立場です。今後も何か不適切な支出が指摘されれば率先して情報開示し説明責任を果たす姿勢が期待されます。現状では「政治とカネ」に関して何ら負の記録はなく、有権者からの信頼を維持しています。
7. SNS・情報発信活動
広瀬氏は積極的にSNSやネット媒体を駆使して情報発信を行っています。
SNSアカウントの展開
公式サイトのほかX(旧Twitter)、Facebook、Instagram、YouTubeと主要SNSアカウントを開設しており、それぞれ日々の活動報告に活用中です³⁵。
たとえばXでは国会での発言予定や地元遊説の様子をリアルタイムで投稿し、Instagramでは地元での触れ合い写真や動画を交えた日記風の発信をしています。Facebookはフォロー数こそ数百人規模ですが主に後援会向けに更新しており、YouTubeには自己紹介動画や国会質疑の録画などをアップロードしています³⁶。
フォロワー数の推移と戦略
そのフォロワー数の推移を見ると、Twitterでは出馬表明時点で数百人規模だったフォロワーが、選挙戦を通じて着実に増加しました。非公開データながら、2023年秋頃には300人足らずだったフォロワー数が、当選後の2025年には4桁(数千人)に乗ったとみられます。
インスタグラムも人気で、投稿内容によれば2025年時点で約1,400人のフォロワーを抱えています³⁶。地道な発信を続けることで支持者のみならず一般有権者にも広瀬氏のメッセージが届き始めていると言えるでしょう。
特筆すべきは広瀬氏のSNSでのコミュニケーション戦略です。選挙期間中は「#大分2区」「#広瀬_建」などハッシュタグを駆使し、選挙のフィナーレ集会を実況するなどネット上でも盛り上げました³⁷。
当選後は地元の農業体験や地震被害状況の視察など、地域密着の活動報告を写真付きで投稿し、有権者との距離を縮める努力をしています。
またSNS上のトラブルにも敏感で、例えば偽のなりすましアカウントが出現した際には「■■注意喚起■■広瀬建です。Instagramに偽アカウントが発生しているようです…絶対に返信しないでください」と自ら注意喚起を行い³⁶、正規アカウントの周知と被害防止に努めました。
このように、広瀬氏はSNSを一方通行の宣伝ではなく双方向のコミュニケーションツールと位置づけ、誠実かつ機敏な情報発信を心掛けています。
YouTubeでの情報発信
YouTubeでの情報発信も興味深い動きです。広瀬氏は当選直後から「広瀬建official」チャンネルを開設し、まずは自身の人となりや国政への思いを語る動画シリーズを始めました²⁸。
さらに国会質問の動画や地元イベントの様子もアップしており、文字情報では伝わりにくい熱量や人柄を視覚的に届けています。登録者数はまだ数百人規模と推測されますが、着実にコンテンツを蓄積しています。
TwitterとInstagramで日常報告、YouTubeで深掘り発信、Facebookで後援会向け告知、とSNSごとに使い分けている点も広瀬氏の戦略性が伺えます。
こうしたマルチメディア展開により、広瀬氏は新人議員ながら全国区での発信力も徐々に備えつつあります。実際、2025年には自民党本部のネット番組「カフェスタ」に出演し地方議員時代の苦労話を語るなど、党のPRにも一役買いました。
総じて、SNSを駆使したオープンな情報発信は広瀬氏の大きな強みとなっています。それは同時に政治不信を払拭する彼の信条にも合致しており、双方向の対話をネット上でも実現する姿勢は有権者から好感を持って迎えられています。
8. 公約実現度の検証
広瀬氏の掲げた公約と、その実現状況を照らし合わせると、まだ議員生活が始まったばかりであることから実現度合いを評価するのは時期尚早です。
政治改革への取り組み
ただ、公約と国会発言のキーワードを比較すると興味深い傾向が見えます。直近の分析では、公約で強調していた「政治改革」に関する言及と実際の発言行動が合致していました。
広瀬氏は「政治への信頼を取り戻す」という公約を掲げましたが¹⁹、実際に国会で企業・団体献金のあり方を質す発言を行い²⁴、公約達成に向けた動きを早速見せています。この点は評価できるでしょう。
その他の公約テーマ
一方、公約の柱だった社会保障や地域政策、産業振興に関しては、国会質問の場でまだ踏み込めていません。例えば公約で何度も述べた「産業」「経済」という言葉は、就任後の国会発言ではほとんど登場していません。
同様に「子育て支援」「社会保障」「地域づくり」といったキーワードも、広瀬氏の質疑テーマにはまだ上っていません。これは広瀬氏の怠慢ではなく、新人議員が割り当てられた委員会や質疑機会が限られているためです。
予算委員会分科会では外交・農水分野の質疑に限定され、公約の全領域をカバーする場はありませんでした。また提出法案がない以上、公約実現に向けた立法提案もこれからです。
着実な準備段階
では公約は絵空事だったのかと言えば、そうではありません。広瀬氏は議員連盟参加など着実に種蒔きを始めています。選択的夫婦別姓の議連参加は、公約の一つである「多様性を認める社会」の実現に直結します。
また地元でのヒアリング活動は、「特色ある地域づくり」に向けた準備と言えます。例えば彼が農家や商工関係者と膝を交えて対話し課題を共有している様子は、公約に掲げた地域活性化策の具体化に他なりません。
さらに経済安全保障についても、外交部会などで議論を重ね政府に提言する流れが作られています。現状では法案提出という形になっていないものの、公約実現に向けた下地作りは着実に進行中と評価できます。
新人ゆえ影響力が限られる中、議員連盟や党内会議で力を蓄えるのは王道であり、広瀬氏もまさにその道筋を歩んでいます。
総合評価
総じて、広瀬氏の公約実現度は現時点では「途上段階」です。目に見える立法成果はまだありませんが、言動の端々に公約との一貫性が見られます。最大の公約テーマだった政治倫理ではすでに国会質問という形で行動を起こしました。
他の分野も、今後担当委員会が変わったり議員立法の機会が巡れば、公約を反映した提案を行う可能性が高いでしょう。背景には、広瀬氏自身の経験とネットワークがあります。産業政策なら経産省とのパイプを、社会保障なら厚労分野の勉強会を、と着実に準備を重ねつつあります。
したがって、現段階では公約と実績のギャップは大きく見えますが、それは新人議員ゆえの時間差であり、広瀬氏は公約実現に向けて着実に歩を進めていると結論付けられます。今後数年以内に、例えば地域医療拡充の法案提出や、中小企業支援策の提言取りまとめなど、公約に即した成果が現れることが期待されます。それまで有権者は長い目で見守る必要があるでしょう。
参考資料
公式資料・議会資料:
- 広瀬建 - Wikipedia
- 衆議院議員 広瀬 建(ひろせ けん) | 議員 | 自由民主党
- 広瀬建公式ホームページ┃大分2区から日本の未来を考える
- 第50回衆議院議員総選挙 選挙公報(大分県第2区)広瀬建候補提出原稿(PDF)
- 衆法 第217回国会 10 公職選挙法の一部を改正する法律案 - 衆議院
- 第217回国会 政治改革に関する特別委員会 第7号(令和7年3月14日)
- 広瀬建 議員に関連する議案や、各議案への態度 | 誰に投票する?
- 広友会21(広瀬建後援会)政治資金収支報告書(PDF)- 大分県
- 広瀬勝貞 - Wikipedia
報道資料:
- 衆議院選挙大分2区 候補者に聞く「争点」と「政策」 | 大分のニュース|OBS NEWS|大分放送
- 衆議院選挙大分2区 無所属・新人の広瀬建氏 当選確実 保守分裂の激戦区を制す | TOSオンライン
- 大分2区、広瀬建氏(無新)が当選確実【衆議院選挙2024】 - 日本経済新聞
- 〖国政展望2025〗自民党・広瀬建氏「対米関係が最大の課題」 - 大分合同新聞
- 広瀬勝貞・大分知事が退任 5期20年間の県政に幕 - 日本経済新聞
- 選択的夫婦別姓の早期実現目指す 自民が議連発足、野田氏や岸田氏ら100人以上が参加:東京新聞
- 自民・選択的夫婦別姓議連「旧姓の通称使用は不十分」 - 日本経済新聞
SNS発信:
- 広瀬建 X(旧Twitter)公式アカウント @hiroseken_oita
- 広瀬建 Instagram公式アカウント
- 広瀬建 大分2区から日本の未来を考える Instagram投稿(初国会質問)
- 【国会中継】衆議院 予算委員会 第三分科会(財務省・外務省・法務省) - YouTube
- 【広瀬建】自己紹介 国政に対する想い【Vol,001】 - YouTube
以下の資料によりファクトチェック実施済み、本文記事修正済み。