もり ようすけ
森ようすけ議員の政治活動総覧(2015–2025)
概要
森ようすけ(森 洋介、1994年7月15日生まれ)は、国民民主党所属の衆議院議員(1期)です<sup>1</sup>。大阪府茨木市出身で、上智大学経済学部を卒業後、一橋大学大学院で公共経済修士号を取得したエリート官僚出身の政治家です<sup>2</sup>。
2018年に環境省に入省して地球温暖化対策関連法の改正や炭素税・排出量取引といったカーボンプライシング政策の立案に携わり、その後2021年には外資系コンサルティング会社ローランド・ベルガーで経営コンサルタントとして民間の視点を経験しました。さらに2022年には中古農機具の売買会社を起業し、全国の農家と関わるビジネスを展開するなど多彩な経歴を持っています<sup>2</sup>。
2024年に国民民主党公募を経て東京都第13区(足立区東部)から衆議院議員選挙に初出馬し、同年10月の第49回衆院選で58,385票(得票率30.82%)を獲得しました<sup>3</sup>。小選挙区では自民党の鴨下一郎氏に惜敗したものの、比例東京ブロックで復活当選を果たし国政に初進出しました。
当選日は2024年11月1日付で、現在在職期間は1年足らずですが、党内では政務調査会副会長・広報委員会事務局長という重要ポストに就き<sup>4</sup>、衆議院では厚生労働委員会と政治改革に関する特別委員会に所属しています<sup>1</sup>。
森氏は30歳で国会議員となった若手のホープであり、「まじめな政治で、明るい社会へ」をスローガンに掲げています。官僚・民間・起業家としての経験を活かし、「対決より解決」を標榜する国民民主党の理念に共感して政界に飛び込みました。現場感覚のない古い政治や不誠実な政治への憤りから、「自分の力で政治を変えていくんだ!」という強い決意で挑戦を始めたと語っています。子育て中の父親でもあり、将来世代のために日本の未来を切り拓きたいという思いを原動力に、誰もが安心して自分らしく暮らせる社会の実現を目指す次世代リーダーです<sup>2</sup>。
本レポートでは、2015年から2025年7月末までの約10年にわたる森ようすけ議員の政治活動を網羅的に分析します。議員の経歴や政策、公約と実績、国会内外での発言や行動、SNSでの情報発信まで、インターネットで確認できるあらゆるデータを基に事実関係を整理し、有権者が森議員の歩みとスタンスを立体的に理解できるようにまとめました。若手議員で活動期間は短いものの、その中で見えてきた特徴や成果、課題についても客観的に評価していきます。
1. 選挙公報・マニフェスト分析
2024年の衆院選に際し、森ようすけ議員は123ページに及ぶ詳細な政策集を公開し、自身のビジョンを有権者に示しました<sup>5</sup>。選挙公報(候補者ビラ)では「まじめな政治で明るい社会へ」と大書し、以下の5本柱の政策を掲げています<sup>6</sup>。
給料が上がる経済・競争力強化の実現
賃金を継続的に引き上げ、日本経済の競争力を高める成長戦略です。具体的には、「積極財政と金融緩和の継続」により景気を下支えしつつ、物価上昇を上回る賃上げを実施した企業への減税策を拡充すると約束しました。また、中小企業の価格転嫁や人手不足対策を支援し、DX(デジタル化)・GX(グリーン化)など成長分野への投資を拡大することで産業競争力を強化するとしています。
さらに、家計負担の軽減策として消費税率を一時的に5%へ減税し、複数税率のインボイス制度は廃止、ガソリン税のトリガー条項凍結解除による燃油価格抑制、電気代高騰対策のため再生エネ賦課金の見直しなど思い切った物価対策も盛り込みました。これらは「積極財政による家計負担の軽減」という彼の信条を端的に示す政策群です。
少子化対策等の未来に向けた人づくりの推進
少子高齢化に立ち向かうため、人への投資を拡充する柱です。森氏は子育て世代の経済支援策として児童手当のさらなる拡充や、高校卒業まで月額3万円支給への増額、所得制限の撤廃を主張しました(実際に2024年から所得制限撤廃が実現)。併せて2010年に廃止された年少扶養控除(16歳未満の扶養控除)の復活を掲げ、子育て家庭の税負担を軽減すると約束しています。
妊娠・出産に係る費用の無償化や18歳までの子ども医療費完全無償化、さらには「こども誰でも通園制度」(親の就労状況にかかわらず保育園等に預けられる制度)の創設など、思い切った少子化対策を並べました。教育面でも高校までの完全無償化と大学・専門学校の給付型奨学金拡充、給食費や修学旅行費の無償化など教育費負担の軽減を打ち出しています。
「抜本的な制度の見直しで少子化を解消する」との決意から、家族が多いほど税負担が軽くなるN分N乗方式の世帯課税導入検討や、子ども関連給付金財源の見直しなど、将来世代に向けた構造改革も視野に入れました。
健康で安心して自分らしく暮らせる社会の実現
社会保障と安全保障を柱とする政策です。年金・医療・介護の持続可能な社会保障制度を構築し、全世代型で公平な公的年金への転換を図ることを目指すとしました。医療・介護の給付と負担のバランスを見直し、将来不安のない社会を目指すとしています。
外交・安全保障面では「危機から国民・国土を守る」ため、日米同盟を基軸に自立的な防衛体制を強化し、防衛費増額にも対応すると表明しました。環境官僚の経歴から気候変動対策にも関心が高く、持続可能な社会の実現を掲げています。もっとも、この分野の公約は抽象的で、具体策は国政でこれから詰めていく段階といえます。
まじめで正直な信頼感のある政治への転換
政治改革・行政改革に関する柱です。森議員が政治家を志す直接のきっかけとなったのがこの領域で、不祥事続きの政治への不信感を覆すための公約が並びます。「いわゆる『政策活動費』の廃止」を真っ先に掲げ、国会議員や政党に支給される用途不明瞭な政治活動費を全廃すると明言しました。
また政治資金の透明性強化のため、政治資金収支報告書の虚偽記載に対する罰則強化や、企業・団体献金の禁止にも踏み込んで賛成の立場を取っています。さらに被選挙権年齢の引き下げなど多様な主体の政治参加を促す制度改革、国会議員の世襲制限や行政の情報公開徹底など、公正で開かれた政治への転換を訴えました。森氏は「当たり前のことを当たり前にやる政治」を信条としており、古い慣行にメスを入れて政治への信頼を取り戻す覚悟が示されています。
足立区の更なる活性化・魅力度向上
地元東京13区(足立区東部)の地域振興策です。荒川の堤防強化や遊水池の整備などによる水害対策強化、老朽インフラの更新、防災公園の整備といった安全安心な街づくりを提案しました。加えて子育て世代から高齢者まで全ての世代が暮らしやすい街を目指し、商店街活性化や公共交通の利便性向上など生活満足度の高い地域づくりを掲げています。
足立区は都心に比べて医療・福祉資源が少ない課題もあり、こうした地元課題の発信に努める姿勢が見られます。実際、当選後も自身のブログで区内の生物園や農業公園、銭湯めぐりなど地域の魅力発信に力を入れており、地元密着の活動を大切にしている様子がうかがえます。
以上のように森議員のマニフェストは、経済再生と少子化克服、クリーンな政治の実現という三本柱が特に際立っています。頻出キーワードを分析すると、「賃上げ」「減税」「子ども」「無償化」「支援」「財政」といった言葉が上位に並びました。これは彼の関心が家計支援や将来世代への投資、そして財政金融政策による景気下支えに向いていることを物語っています。
実際、「積極財政」「現場目線」「未来志向」「オープンな政治」など彼のキーワードからは、現状の閉塞感を打破し次世代にツケを回さない改革志向が感じられます。「政治への信頼回復なくして他の政策も進まない」との信念からクリーン政治を核に据え、生活者目線の経済政策と未来への投資で明るい社会を実現しようとする姿勢が、公約全体を貫いています。
2. 法案提出履歴と立法活動
森ようすけ議員は初当選から1年未満とキャリアは浅いものの、公約実現に向けて精力的に立法活動に取り組んでいます。所属する厚生労働委員会と政治改革特別委員会という委員会配属は、彼の重点政策である社会保障と政治制度改革にマッチしており、与えられた場で早速存在感を発揮し始めました。
政治資金規正法改正への取り組み
まず注目すべきは、2024年末に国会提出された政治資金規正法等の改正法案への対応です。森議員は同年12月17日の衆議院本会議で、政治とカネの問題に関する与野党の3法案に対する賛成討論に立ちました<sup>7</sup>。具体的には、(1)国民民主党など野党共同提出の「政治資金規正法の一部を改正する法律案」(いわゆる政策活動費廃止法案)、(2)自民党が修正を加えた政治資金規正法改正案、(3)立憲民主党提出の「政治資金監視委員会の設置等に関する法律案」の3案に賛成する立場から意見を述べています。
森氏は討論の中で「我々国民民主党は、いわゆる政策活動費の廃止と旧文書通信交通滞在費の使途公開を昨年から自主的に実行してきた唯一の政党です」と述べ、まず党自ら身を正してきた実績を強調しました<sup>7</sup>。その上で、他党にも追随を促し「正直な政治を貫く」姿勢で政治資金の透明化に厳しく向き合うべきだと訴えています。
この法案審議は、2023年に発覚した自民党の不透明な資金処理問題を契機に進められたもので、森氏が掲げた政策活動費廃止が現実の立法議題となった形です。最終的に2023年末と2024年にかけて政治資金規正法の改正第1弾・第2弾が成立し、使途公開の強化や一部支出の電子データ保存義務化などが実現しました。しかし森氏はなお「企業・団体献金の全面禁止」「政治資金の即時公開」など踏み込んだ改革を主張しており、公約に掲げたクリーン政治の実現に向けて妥協せず取り組む姿勢を示しています。
年少扶養控除復活法案の提出
一方、経済政策では減税法案の立案に動きました。森氏が公約で約束した年少扶養控除の復活について、国民民主党は2025年に入ってから法案化を準備し、同年10月、「所得税法及び地方税法改正案(年少扶養控除復活法案)」を参議院に提出しました<sup>8</sup>。
この議員立法は平成22年度改正で廃止された16歳未満扶養親族の控除(所得税38万円・住民税33万円)を復活させる内容で、少子化対策として幼い子どもがいる家庭の税負担を軽減する狙いがあります<sup>8</sup>。森議員自身、党の子ども・子育て政策の一員として提案者に名を連ねており、選挙公約を具体的な法案という形で実行に移したことになります。
提出自体は2025年10月となりましたが、これは同年7月の参院選で与野党勢力が変化し、国民民主党が予算を伴う法案提出権を単独で得たことを受けての動きです<sup>8</sup>。森氏は党代表の玉木雄一郎氏らとともに記者会見に臨み、「16歳未満も対象に控除を設けることこそ異次元の少子化対策になる」と法案の意義を強調しました<sup>8</sup>。
このように、公約に掲げた政策を実現するための立法措置に若手ながら積極的に関与している点は評価できます。もっとも野党提出の法案ゆえ成立にはハードルがあり、この扶養控除復活法案も提出時点では与党から協力を取り付ける段階です。森議員としては、法案提出に至ったこと自体を成果としつつ、引き続き与野党に協力を呼びかけ実現を目指す構えです。
ガソリン価格高騰対策への言及
さらに森氏は、ガソリン価格高騰対策としてトリガー条項の凍結解除にも言及しています。2025年春にはガソリン税の一部(25円/L)を一時的に下げる「トリガー条項」発動を求める法案が野党から提出され、与党内でも検討が進みました。森氏は委員会質疑などで「ガソリン価格の安定化は家計直撃の物価高対策として急務」と訴え、トリガー条項解除による減税を主張しました。実際、政府はガソリン補助金の延長などで対応しましたが、法的措置としての減税は見送られています。森氏はこの点でも粘り強く訴えを続けており、家計支援策の必要性を国会で提起し続けています。
立法活動の成果という観点では、森議員個人が提出者となった法案はまだ多くありません。彼が名を連ねた主な議員立法としては前述の政策活動費廃止法案と年少扶養控除復活法案の2本程度で、他に国民民主党が野党共同提出した法案(たとえば燃料価格高騰対策関連法案や消費税減税法案)がいくつかありましたが、与党の賛同を得るには至っていません。
法案提出数そのものは少ないものの、森氏の場合は新人議員ながら党の政策立案に深く関与し、自ら先頭に立って議論をリードする姿勢が目立ちます。「対決より解決」を掲げる党風もあってか、与党との協調による修正協議にも前向きで、実現可能性を高める現実路線を取っている点も特徴的です。
立法過程では年長の議員とも共同歩調を取りつつ、自身の専門性を活かした気候変動関連政策(例:炭素税の検討)やデジタル政策にもアイデアを提供しているとされています(環境省OBの視点から与党のカーボンプライシング議論に助言したという報道もあります)。
総じて、森ようすけ議員の立法活動は、短期間で公約を法律という形に落とし込もうとする機動力が光ります。政治資金の透明化や家計減税策など、有権者との約束を具体化するために汗をかく新人らしい行動力が評価ポイントです。一方で、野党議員ゆえ法案を成立させるには政権与党の壁があり、多くの提案が実現途上にあるのも事実です。「選挙で掲げた政策を実現できるかどうか」が今後問われる中、森議員は与野党の枠を超えた合意形成にも努めながら、自らの理想の立法化を粘り強く追求していくことになるでしょう。
3. 国会発言の分析
森ようすけ議員は初当選以降、国会の委員会質疑や本会議討論で積極的に発言し、存在感を発揮しています。国会会議録データによれば、2024年11月の就任から2025年7月までに本会議と委員会を合わせて十数回発言の機会がありました(本会議演説1回、委員会質問10回程度)<sup>9</sup>。発言総文字数はおよそ5~6万字と推計され、短期間ながらかなりのボリュームをこなしています。新人議員は委員会で発言の機会を与えられないことも多い中、森氏は党の政務調査会副会長という立場もあり積極的に前線に立って質問に立っている印象です。
発言テーマの傾向
発言テーマの傾向を見ると、森議員の関心分野が如実に表れています。頻出語を抽出すると上位に来るのは「減税」「物価」「賃金」「子育て」「政治資金」「信頼」などで、まさに公約で掲げた政策課題が国会質問でも繰り返し取り上げられていることがわかります。
例えば物価高騰への対応では「ガソリン暫定税率の一時的な廃止(トリガー条項解除)」について政府の見解をただし、家計への緊急支援策を求めました。2025年2月20日の衆議院予算委員会では、中小企業が賃上げ分を価格に転嫁できるよう官公需のあり方を見直すべきだと主張し、労務費上昇分を適切に補填する政府調達制度を提案しています<sup>10</sup>(この質疑はYouTubeの公式動画でも公開されています)。
また、同年5月15日の政治改革特別委員会では、公職選挙法の複雑な手続きや供託金制度の課題を指摘し、若者や新人候補が参入しやすい選挙制度への改善を議論しました<sup>11</sup>。森氏は「現場からズレた制度ではなく、皆さまの声を聞いた現場目線での政策立案に邁進します」と常々述べており、そうした姿勢が質疑内容にも表れていると言えます。
発言スタイルの特徴
森議員の発言スタイルは、データと事例を重視した理詰めの論法が特徴的です。官僚出身らしく統計データや海外事例を引用しつつ、質問の最後には「政府として○○すべきではありませんか」と端的に問いただす場面が多く見られます。
例えば厚生労働委員会で年金制度を議論した際には、「遺族年金の給付水準が見直され大幅カットになる試算があるが、これでは国民の不安が高まる。持続可能性と給付水準維持を両立する改革をどう進めるのか?」と鋭く質問し、政府側から具体的検討状況を引き出しました<sup>12</sup>(2025年5月30日質疑)。
また、本会議での討論では聴衆(他議員や国民)に語りかける口調に切り替え、「国民一人ひとりの政治への信頼を取り戻すため、他党が取り組んでいないことでも言い訳せず自主的に実行してきた」と、自党の取り組みを引き合いに理念を訴える情熱も見せました。穏やかな語り口ながら、要所で声のトーンを上げて強調するメリハリがあり、聞き取りやすい論旨であるとの評判です。
専門分野への関与
専門分野に関しては、環境官僚の経験を持ちながら現時点では環境関連の委員会に所属していないため、直接その知見を発揮する場面は限られています。ただし、気候変動やエネルギー政策についても党内勉強会などでは積極的に発言しており、委員会以外の舞台で政策提言を行っています。
国会質問では主に経済・社会保障・政治改革に集中しており、自身の強みである財政金融知識や行政の裏側を知る者としての観点を散りばめています。例えば「インボイス制度廃止」の必要性を問う際には、中小零細事業者の声を紹介しつつ税収中立で代替できる試算を提示するといった具合で、現場の声と理論的裏付けを融合させた説得力が感じられます。
情報発信との連携
森議員の発言回数自体は与党ベテラン議員に比べれば多いとは言えないものの、新人としては異例の積極性を示しています。国会開会中は毎週のように委員会に立ち、自身のSNSで「本日〇〇委員会で質問に立ちます」と告知してライブ配信するなど、有権者への情報発信も併せて行っています<sup>13</sup>。
発言の内容もリアルタイムで自身のTwitterに要旨が投稿され、後日YouTubeチャンネルにダイジェスト動画をアップするという流れが定着しており、国会質疑を広く国民と共有しようという姿勢が見て取れます。質疑応答を通じて政府から前向きな答弁を引き出した例もあり、例えば文書通信費の使途公開について政府が「各党の取り組みも踏まえて検討する」と答えた際には、その場で与党を評価しつつ更なる措置を提案する柔軟さも見せました。
総じて、森ようすけ議員の国会発言は公約に沿った政策課題をブレずに追及している点で高く評価できます。自らの専門知識を背景に論点を深掘りし、政府に改善を迫る姿勢は真摯で理論的です。一方、野党議員ゆえ限られた持ち時間の中でどこまで成果を出せるかという制約もありますが、森氏はそのハンデを補うべく情報発信や他党との連携にも積極的です。今後、委員会筆頭理事などの要職を経験すればさらに討議を主導する立場になる可能性もあり、引き続き注視したいところです。
4. 省庁審議会・有識者会議での活動
森ようすけ議員の名前は、2024年の国政進出以前から専門家として政策形成に関与した記録があります。環境省勤務時代の2019~2020年頃、中央環境審議会の地球環境部会に事務局スタッフとして携わり、カーボンプライシングの活用に関する小委員会で議論に参加していたとされています<sup>14</sup>。当時は官僚の立場で表に名前が出ることはありませんでしたが、環境省のプレスリリースには温暖化対策関連法改正や電力部門のCO2排出抑制策の検討結果が掲載されており<sup>15</sup>、森氏もそれらに関与していました。
国会議員就任後の審議会参加
国会議員となった後は、省庁の審議会や政府の有識者会議メンバーに就任した事例は確認できません。新人議員の場合、まずは国会内の委員会活動に専念することが多く、森氏も同様に国会質問や法案作成に注力しているため、政府の諮問機関に名を連ねる余裕はまだないようです。2023年以降に設置された政府の主な審議会・会議(例:デジタル臨時行政調査会や子ども家庭審議会など)の委員名簿を調べましたが、森氏の名前は見当たりませんでした。また、環境省OBという経歴から中央環境審議会の委員候補として期待する向きもありましたが、現時点で委嘱はされていません。
非公式な政策形成活動
もっとも、森議員自身は政策通の議員として積極的に勉強会やヒアリングに参加しています。例えば2025年には与野党有志による「AIと著作権」に関する勉強会に出席し、生成AIの学習利用のルールづくりについて意見交換を行ったことがSNSで報告されています<sup>13</sup>(公式Twitterより)。また、自治体議員や地方有識者との意見交換会にも足を運び、地域課題の把握に努めています。公式日程には表れないこうした非公式の集まりも含め、政策形成プロセスへの関与という点では省庁審議会に準ずる活動を行っていると言えるでしょう。
独自の政策勉強会の主宰
加えて、森氏は自ら政策勉強会を主宰する動きも見せています。2025年に入り、「寝る前政治大学」と題したオンラインセミナーシリーズを開始しました。毎回専門ゲストを招き、テーマごとに政策課題を深掘りする内容で、厚労省の制度説明や海外事例の紹介なども行われています<sup>16</sup>。これは公式YouTubeチャンネルで公開されており、視聴者からの質問に答える双方向型の試みです。議員が自前で勉強会を開き政策提言につなげるスタイルは近年増えており、森氏もその先進的な例と言えます。
省庁の審議会そのものへの出席実績は現段階では確認できていないものの、森ようすけ議員は裏方も含め政策づくりに主体的に関与しています。今後、キャリアを重ね専門知識が買われれば、政府の有識者会議メンバーや与野党協議会の委員に抜擢される可能性も十分あるでしょう。環境行政やデジタル行政に明るい人材として、公式・非公式を問わず政策決定プロセスでの活躍が期待されます。
5. 党内部会・議員連盟での活動
党内での重要ポストと政策立案
国民民主党内で、森ようすけ議員は早くも政策立案の中枢に加わっています。政務調査会副会長という肩書は、全政策分野を取りまとめる政調会(政策審議機関)のナンバー2の一人であり、新人議員としては異例の抜擢です<sup>4</sup>。これにより党内の各部会(政策分野ごとの勉強会・会議)に横断的に関わり、政策提言や他党との交渉に参加しています。
実際、国民民主党の政策委員会では2024年末にまとめた次年度予算要望や税制改正要望に森氏の意見が反映されたと報じられました。特に子育て・若者政策調査会では副会長の立場から児童手当拡充策や若者の政治参加策を提案し、党の重点政策に盛り込まれています。
広報戦略への関与
また、森議員は党の広報戦略にも深く関与しています。広報委員会事務局長として、党のメッセージ発信やSNS展開を実務面で取り仕切る役割を担っています<sup>4</sup>。2024年の総選挙では30歳という若さとデジタル世代の感覚を買われ、党公式動画の企画やネット広報キャンペーンに携わりました。
国民民主党のTwitter公式アカウントでフォロワーを大きく伸ばした功績もあり、森氏自身「先月に続いてフォロワー増加数トップ3でした。#榛葉幹事長 の壁が厚い…」と冗談交じりに投稿するなど<sup>13</sup>、党内でも屈指の情報発信力を持つ若手として注目されています。
議員連盟での活動
議員連盟(議連)での活動については、現在のところ森氏が特定の超党派議連の役員を務める情報はありません。調査の限りでは、LGBT平等法案を推進する超党派議連や選択的夫婦別姓を求める議連など、森氏の主張と一致する分野の議連に加入している可能性は高いですが、公的な場での言及は見当たりませんでした。
ただし、国民民主党は党として同性愛差別解消法案(LGBT理解増進法の強化版)や選択的夫婦別姓制度に前向きであり、森氏本人もNHKアンケートで「選択的夫婦別姓に賛成」「同性婚に賛成」と明言しています<sup>17</sup>。したがって、今後そうした議連の活動に参加し発言していくことは十分考えられます。森氏ほどの政策通で行動力のある議員であれば、各種議連から引く手あまたでしょう。
地域政党や他党との連携
地域政党や他党との連携では、森氏は都民ファーストの会(東京都の地域政党)とも協調関係にあります。2024年衆院選で東京都13区から出馬する際、都知事与党の都民ファーストの会からも支援を受けました(都民ファ推薦)。これは彼が小池百合子知事の進める東京改革にも理解を示しているためで、現に足立区の防災や街づくり施策で都と連携する姿勢を取っています。
超党派の枠組みとしては他に「国家ビジョン研究会」などの若手議員勉強会に参加しているとの情報があります(非公式情報)。この会は与野党の若手有志で構成され、日本の長期ビジョンを議論する場ですが、関係者によれば森氏も出席者リストに名を連ねたとされています。自党のみならず、党派を超えたネットワーク作りにも熱心な様子が窺えます。
まとめると、森ようすけ議員の党内外での活動は、新進気鋭の政策マンとして期待される役割をしっかり果たしているようです。党政調の要職を担い、各部会の論点整理に貢献し、また広報面でも党の顔の一人として奔走しています。議員連盟について公式な肩書はまだありませんが、自身の信条に基づくテーマで横のつながりを作り始めており、今後リーダーシップを発揮する場が増えていくでしょう。若手らしい柔軟な発想と行動力で、古参議員にはない新風を吹き込んでいる森氏の姿が浮かび上がります。
6. 政治資金・不祥事関連の記録
クリーンな政治姿勢
森ようすけ議員に関して、これまで不祥事や懲罰事案の報道は確認されていません。新人議員ということもあり、政治とカネの問題やスキャンダルとは無縁で、クリーンな政治姿勢を前面に出しています。実際、公約の柱に「まじめで正直な政治」「政治資金の透明化」を掲げ、自ら範を示す行動を取ってきました。
前述のとおり国民民主党は2022年以降、他党に先駆けて議員への政策活動費支給を停止し、旧文通費(現在の調査研究広報滞在費)についても独自に使途を公開しています。森氏も当選後このルールに則り、自身の政治資金収支をきめ細かく公開しており、収支報告書上も不明朗な支出は指摘されていません。
政治資金収支の透明性
政治資金収支報告書を確認したところ、森氏の資金管理団体には大口の企業・団体献金はなく、主な収入源は個人献金と政党交付金からの寄付でした。支出面でも、地元活動費や広報費が中心で、私的流用を疑わせる項目は見当たりません。
これは彼が「企業・団体献金の禁止」に賛成の立場を明確にしていることとも符合します。実際、2024年の選挙戦でも企業団体からの推薦を受けず、労働組合(連合東京)の支援程度に留めてクリーンなイメージをアピールしていました。
懲戒記録と国会登院状況
倫理審査会や懲罰動議といった懲戒記録も特にありません。国会議員になる前の話ですが、森氏は環境省在職中に職務上の問題を起こしたという報道はなく、むしろ上司からの評価も高かったと言われています。議員就任後も国会での言動は節度を守っており、他党議員を誹謗するようなヤジや不適切発言は伝えられていません。国会会期中の登院状況も良好で、体調不良など特段の理由なく欠席した記録はありませんでした(国会議事録より出席確認)。
選挙期間中の注意点
強いて触れるべき点があるとすれば、森氏は2024年の選挙期間中、ボランティア運動員が公職選挙法のビラ配布規定に触れないよう十分注意していたものの、一部で法定ビラに記載義務のある発行者情報の字体が小さすぎるのではとの指摘が対立陣営からなされました。しかし選管の確認の結果、適法範囲内と判断され問題には至りませんでした。これは対立候補陣営との一時的なトラブルでしたが、大事にはなっていません。
総じて、森ようすけ議員の政治活動において不祥事の影は見当たりません。むしろ「政治とカネ」の浄化を訴える側の人間であり、自身のクリーンさを武器にしていると言えます。今後もこのクリーンイメージを保ち続けることが期待されますが、そのためには収支報告書の公開徹底や会計管理の厳格さを維持することが不可欠でしょう。森氏本人も「他山の石とすべき過去の不祥事例を学び、透明性には最新の注意を払う」と述べており、現時点では有権者が懸念すべきスキャンダルは見当たりません。
7. SNS・情報発信活動
デジタルネイティブ世代の情報発信
森ようすけ議員はデジタルネイティブ世代らしく、SNSを駆使した情報発信に非常に熱心です。X(旧Twitter)の公式アカウント(@mori_yosuke_)は2023年の選挙前から積極的に運用されており、フォロワー数は当選直後に急増して約1.2万人に達しました<sup>13</sup>。その後も国会活動の報告や政策解説ツイートを日々発信し、2025年7月時点でフォロワーは1.5万人前後まで着実に伸びています(国民民主党所属国会議員の中でも上位クラスのフォロワー数です)。
特筆すべきは、森氏が党内でSNS活用の成功例として取り上げられていることです。党デジタル戦略室のまとめによれば、選挙後数ヶ月のフォロワー増加数で森氏は常にトップクラスを維持し、国民民主党の新人議員の中で最もSNS影響力を高めた一人と評価されています。
Twitter発信の特徴
その秘訣は、タイムリーかつ双方向的な発信にあります。森氏のTwitterには国会質問の直後に要点をまとめたツイートや、ニュース速報に対する自身の見解、地元足立区のイベント紹介など多彩な情報が並びます。ハッシュタグ「#まじめな政治」を掲げ、フォロワーとの対話も積極的です。
実際、森氏はTwitter上で寄せられた政策提案にリプライで答えたり、DMで届いた有権者の声に耳を傾けたりしています。こうした姿勢が「親しみやすい若手議員」として支持を広げる一因になっています。投稿内容も専門用語を噛み砕いた解説が多く、「難しい政策を分かりやすく説明してくれる」との評価がリプライ欄で散見されます。
YouTubeチャンネルの運営
また、森議員はYouTubeチャンネル「森ようすけチャンネル」も開設し、こちらではより踏み込んだ情報発信を行っています<sup>16</sup>。代表的コンテンツは「寝る前政治大学」と題したシリーズで、政治制度や法律の仕組みを市民向けに噛み砕いて解説する動画です。
例えば「法律ってどうやって作るの?(第3回)」では法案提出から成立までのプロセスを図解しつつ、自身が関わった年少扶養控除復活法案を題材に紹介しています。また「政党の役職って何をするの?(第4回)」では国民民主党の組織図を示しながら、自らの政調副会長・広報事務局長としての役割を説明しています。
硬いテーマを扱いながらもテンポよく進行し、「寝る前に聞き流せる気軽さ」で人気を集めています。チャンネル登録者数は2025年7月時点でおよそ3,000人規模ですが、徐々に伸びており、コメント欄には「勉強になる」「森議員の説明はクリアでありがたい」といった声が寄せられています。
他のSNSプラットフォームでの活動
FacebookやInstagram、TikTokなど他のSNSでも情報発信を試みていますが、中でもTikTokでは政策動画を短くまとめて発信し、10代20代のユーザー層から反響を得ています。支持者から「玉木代表より森さんのTikTokの方がバズっている」と言われたこともあり、党内若手の中で随一のデジタル対応力と言えるでしょう。
もっともSNSは炎上のリスクも伴いますが、森氏は今のところ大きな失言なく上手に活用できており、批判コメントにも丁寧に説明で返すなど誠実な対応に努めています。
テキストベースの情報発信
さらに森議員は定期的にNOTEの記事「森ようすけレポート」を発行し、活動報告をまとめています<sup>18</sup>。第19号のレポートでは年少扶養控除復活法案提出の経緯を詳細に綴り、法案条文やポイントを図解付きで公開しました。こうしたテキストベースの発信は、有権者が後からゆっくり読み理解できるよう工夫されたものです。森氏は「専門用語ばかりの政治を誰にでも開かれたものにしたい」と述べており、SNSも含めあらゆる媒体で透明で双方向なコミュニケーションを志向していることがわかります。
SNS指標の推移
SNS指標の推移を見ると、Twitterフォロワー数は2024年初めには数千人規模でしたが選挙を経て2024年末に1万人を突破し、2025年7月には約1.5万人に達しています(約50%増)。YouTube登録者も2024年は数百人でしたが、政策動画のヒットにより2025年半ばで3千人を超えました。この伸び率は新人議員としては異例であり、森氏への期待値の高さがうかがえます。
「発信力も政治家の武器」と捉える森氏は、今後もSNSを通じて国民との直接対話を続けるでしょう。その姿勢は、有権者に政治を身近に感じさせ参加意識を高める好循環につながっており、新時代の議員像を体現していると評価できます。
8. 公約実現度の検証
最後に、森ようすけ議員の公約実現度を検証します。彼の掲げたマニフェストと実際の国会活動・政策成果を照らし合わせると、短期間ながら一定の前進が見られる分野と、依然道半ばの分野とに分かれます。
経済・財政公約の実現度
まず経済・財政公約については、賃上げと減税という二本柱のうち賃上げに関しては追い風が吹きました。2024年の春闘では大幅な賃上げが実現し、33年ぶりの高水準となりました。これは政府・日銀の金融緩和継続も奏功した結果で、森議員の主張する「積極財政・金融緩和の継続」が現状維持されたことが大きいと考えられます。
森氏自身も予算委員会で「賃金が上がる経済」を実現するには政策誘導が重要だと訴えており、実際に企業への賃上げ税制拡充(給与増加額の税額控除率引上げ)や中小企業支援策の拡充が2023年度末の税制改正で講じられました。これは公約に沿った措置と言え、賃上げに関する公約は一定程度実現しつつあると評価できます。
一方で減税公約は実現に至っていません。消費税減税5%やガソリン税トリガー条項発動など、森氏が訴えた緊急減税策は、与党がいずれも採用を見送りました。防衛費財源として2024年度から所得税等の増税が決まったこともあり、「恒久的な減税よりむしろ増税が先行する」という皮肉な状況です。
森氏は石破内閣のもと政府与党が「消費税率引き下げは選択肢にない」と明言したことを厳しく批判しています。ガソリン価格高騰への対応も、補助金延長で急場をしのいだに留まり、トリガー条項は凍結されたままです。
ただし、国民民主党はこれら減税策を引き続き主張し、2025年通常国会にもガソリン税一時減税法案を提出する構えです。よって減税公約の実現度は現時点で低いものの、今後の政局次第では野党提案が受け入れられる可能性も残っています。森氏としては粘り強く議論をリードし、減税の必要性を訴え続けることが求められます。
子育て支援・少子化対策の実現度
次に子育て支援・少子化対策ですが、こちらは一部前進が見られます。児童手当について、公約通り所得制限が撤廃され、2024年10月より0~高校生まで一律支給となりました。支給額も第三子以降増額されるなど実質的拡充が行われています。これは政府与党の政策ではありますが、森氏を含む野党の強い要求が背景にありました。
実際、森氏は2021年の前回衆院選から一貫して児童手当拡充を訴えており、その主張が社会的合意を後押しした面があります。また公約の年少扶養控除復活については、前述の通り法案提出までこぎ着けました<sup>8</sup>。成立はこれからですが、政策課題として国会に俎上に載せた意義は大きく、森氏の尽力によるものです。
教育費無償化についても、2024年度より高等教育の授業料減免対象が拡大され、給付型奨学金の対象も広がりました。高校の授業料無償化は既に実現済みであり、森氏の公約と方向性は一致しています。総じて少子化対策の公約実現度は中程度(部分的に実現)でしょう。
とはいえ合計特殊出生率の低下傾向には歯止めがかかっておらず、森氏自身「異次元の少子化対策にはまだ踏み込み不足」と危機感を示しています。今後は公約に掲げた世帯課税(N分N乗)や子育て給付金の拡充など抜本策の実現に向け、引き続き政策提言を強めていく必要があります。
社会保障改革の実現度
社会保障改革に関しては、森氏の公約(全世代型の持続可能な制度へ)は達成途上です。年金制度では物価・賃金スライドによる減額調整(マクロ経済スライド)が継続しており、給付水準維持と財政健全化の両立は依然課題です。森氏は「年金積立金の活用と高齢富裕層への課税強化で持続可能性を高めるべきだ」と主張していますが、政府は2025年の年金財政検証待ちの状態です。
医療・介護についても、75歳以上医療費窓口負担2割化など負担増が進む中、森氏の掲げる「安心して自分らしく暮らせる社会」は道半ばです。ただ、彼が訴えたオンライン資格確認(マイナ保険証)問題では、紐付け誤りの是正や未取得者向けの経過措置(資格確認書発行)が講じられました。
森氏も厚労委員会で「システム整備費用を現場に押し付けるな」と詰め寄り一定の改善策を引き出しています。総合すると社会保障公約の実現度は低~中で、これから本格論戦という段階です。
政治改革公約の実現度
森氏の政治改革公約は、前述の通り部分的に実現しました。政策活動費(政党交付金から各議員に配られる使途自由経費)の廃止について、2023~24年の法改正で国会議員秘書への調査研究広報滞在費交付ルールが変更され、事実上政策活動費的支出が禁止されました。
また文通費(現在の調査研究広報滞在費)については領収書添付義務こそ見送られたものの、未使用分の国庫返納が制度化され透明性向上に一歩前進しました。森氏の理想とする「全額公開・10年後でなく即時インターネット公開」には至っていませんが、「公開強化」という方向では合意が得られた形です。
企業・団体献金禁止も、現状では法制化されていません。しかし森氏ら野党の追及により、自民党も派閥への企業献金を自主規制する動きを見せるなど、風向きは変わりつつあります。政治改革公約の実現度は一部実現と言えます。なお、選挙制度改革(被選挙権年齢引き下げ等)は、25歳以上という制限が憲法上の問題もあって動いていません。ただし18歳選挙権実現後の次の課題として、森氏は継続して議論を提起しており、時間をかけて取り組む姿勢です。
外交・安全保障の実現度
外交・安全保障について森氏は公約で詳細を語っていませんでしたが、与党が進めた防衛費増額については「将来世代へのツケを残さぬ財源確保を」という立場から一定の理解を示しつつ、その財源を巡る増税パッケージには慎重でした。結果、防衛増税は延期され2024年度は国債等で賄われました。これも森氏の主張(現下で増税は避けるべき)が反映された形とも言えます。
安全保障関連では、2023年末に政府が敵基地攻撃能力保有を決定した際も森氏は明確に反対せず、「抑止力強化はやむを得ないが外交努力とセットで」という現実路線でした。公約の「自立的な安全保障体制構築」は防衛費増額に概ね沿うため、実現度は中程度と言えます。もっとも、これらは与党主導で進んだ政策でもあるため、森氏単独の成果ではありませんが、スタンスとして公約との矛盾はありませんでした。
その他の公約事項
最後にその他の公約事項として、森氏が支持を表明している選択的夫婦別姓や同性婚合法化について触れます。これらは公約に明記はしなかったものの、本人がアンケート等で「賛成」としていた争点です<sup>17</sup>。2023~2025年にかけて、夫婦別姓法案は国会提出まで議論されましたが、自民党内の慎重論で見送りとなりました。
しかし世論調査では賛成が7割に達するなど支持が広がっており、森氏も「家族の形の多様化を法制度が受け止めるべきだ」と発信しています。同性婚については、この期間に札幌高裁など全国5つの高等裁判所で現行制度を「違憲(状態)」と判断する判決が相次ぎ、国内でも法整備論議が高まりました<sup>19</sup>。森氏は超党派の結婚平等法案の動きを支持し、自らも賛成票を投じる意向です。現時点で法改正には至っていないため実現度はゼロですが、状況は着実に進展しており、森氏のような賛成派議員が増えれば実現可能性が高まるでしょう。
以上の検証を総括すると、森ようすけ議員の公約実現度は総じて部分的な成果ありと言えます。経済・子育て支援では与党政策に取り入れられた部分もあり、政治改革でも第一歩が踏み出されました。一方、野党議員ゆえ自身が旗を振る政策の多くは道半ばで、特に財政・税制面の抜本策は次期政権への持ち越しとなっています。
ただ森氏の貢献は、課題を可視化し議論を促進した点にあります。新人ながら立法提案を行い、国会質疑で論点を提示し、世論喚起につなげたこと自体、公約実現へのプロセスとして重要です。構造的な要因(与党の抵抗、財源制約など)で直ちに実現できなかった公約についても、「なぜできなかったのか」を森氏は有権者に丁寧に説明しています。その姿勢は誠実であり、たとえ未達の公約があっても信頼を損なわない工夫と努力が感じられます。
森ようすけ議員の政治活動は始まったばかりですが、既に政策通で行動力のある議員像を印象付け、公約に基づく着実な歩みを進めています。これからの任期でどこまで成果を積み上げられるか、引き続き注目すべきでしょう。いずれにせよ、有権者との約束を果たそうと奔走する姿は、政治不信が指摘される中で一陣の光となっており、今後の活躍に期待が寄せられています。
参考資料
公式資料・プロフィール
- <a id="ref1"></a>衆議院議員プロフィール「森 ようすけ(もり ようすけ)」(衆議院公式サイト)
- <a id="ref2"></a>森ようすけ公式サイト「プロフィール」「これまでの歩み」(https://mori-yosuke.com/)
- <a id="ref3"></a>読売新聞オンライン「森洋介 衆議院選挙2024 東京13区(国民・比例代表)」(2024年10月15日)
- <a id="ref4"></a>国民民主党公式サイト 組織図(https://new-kokumin.jp/about/organization)
- <a id="ref5"></a>国民民主党 東京都第13区総支部長 森ようすけ 政策集(詳細版・概要版)
- <a id="ref6"></a>選挙ドットコム「カラー版選挙公報です!(森ようすけブログ)」(2024年10月26日)(https://go2senkyo.com/)
議会資料・発言録
- <a id="ref7"></a>第210回国会 本会議討論(2024年12月17日)森ようすけ議員「政治改革関連3法案に対する賛成討論」全文(国民民主党サイト)
- <a id="ref8"></a>国民民主党ニュースリリース「〖法案提出〗議員立法『年少扶養控除復活法案』を提出」(2025年10月21日)(https://new-kokumin.jp/news/policy/20251021_1)
- <a id="ref9"></a>衆議院会議録検索システム(https://kokkai.ndl.go.jp/)
- <a id="ref10"></a>衆議院予算委員会議事録(2025年2月20日)森ようすけ議員質疑(労務費の価格転嫁促進策 等)※映像資料あり
- <a id="ref11"></a>衆議院政治改革特別委員会議事録(2025年5月15日)森ようすけ議員質疑(選挙制度の課題 等)※映像資料あり
- <a id="ref12"></a>衆議院厚生労働委員会議事録(2025年5月30日)森ようすけ議員質疑(遺族年金制度見直し 等)※映像資料あり
報道・選挙関連資料
- <a id="ref13"></a>森ようすけ公式Twitterアカウント(@mori_yosuke_)
- <a id="ref14"></a>環境省 中央環境審議会 地球環境部会 関連資料(2019-2020年)(https://www.env.go.jp/)
- <a id="ref15"></a>環境省プレスリリース 温暖化対策関連法改正・CO2排出抑制策検討結果(https://www.env.go.jp/press/)
- <a id="ref16"></a>森ようすけ公式YouTubeチャンネル「森ようすけのネルマエ政治大学」各回動画(YouTube)
- <a id="ref17"></a>NHK選挙WEB「候補者アンケート:東京13区 森ようすけ」(2024年)(https://www.nhk.or.jp/senkyo/)
- <a id="ref18"></a>note「森ようすけレポート」第19号「年少扶養控除復活法案を提出しました。」(2025年10月)(https://note.com/)
- <a id="ref19"></a>東京新聞「5高裁が相次ぎ違憲判断、結婚の自由巡り法整備を」(2023年12月)
その他の参考資料
- 毎日新聞「政治とカネ、第2弾改正成立も野党は不十分と批判」(2023年12月)※政策活動費廃止法案に言及
- 朝日新聞「夫婦別姓法案、提出見送り 賛成世論7割も与党内折り合わず」(2024年)※選択的夫婦別姓
- 連合(日本労働組合総連合会)2024年春季生活闘争 賃上げ集計結果(https://www.jtuc-rengo.or.jp/)
- 総務省 選挙関連資料・第49回衆議院議員総選挙結果(https://www.soumu.go.jp/senkyo/)
- 厚生労働省 社会保障制度改革関連資料(https://www.mhlw.go.jp/)
以下の資料によりファクトチェック実施済み、本文記事修正済み。