えり あるふぃや
英利アルフィヤ議員の政治活動総覧(2015-2025)
概要
英利アルフィヤ議員(自由民主党)は、ウイグル系日本人の父とウズベク系日本人の母のもと1988年10月16日に福岡県北九州市戸畑区で生まれた政治家です¹。
幼少期より海外で暮らし、米国ジョージタウン大学で国際政治学を専攻、大学院まで修了しました²。その後、日本銀行で勤務し国連本部職員も務めた異色の経歴の持ち主です³。
1999年に家族で日本に帰化しており⁴、2022年に政治の道へ転じ、同年7月の参院選に比例代表で初挑戦しましたが惜敗します⁵。しかし国政進出への熱意を失わず、翌2023年4月の衆議院千葉5区補欠選挙で初当選を果たしました⁶。
初陣となった補選は前職議員・薗浦健太郎氏の政治資金スキャンダルによる辞職に伴うもので、「政治とカネ」問題が争点でした⁷が、与党重鎮の支援も受けこれを制した形です⁸。
2024年10月の第50回衆院選では同区で立憲民主党候補に敗れたものの、比例南関東ブロックで復活当選し2期目に入りました⁹。同年11月13日には第2次石破内閣で外務大臣政務官に就任し、政府の一員として外交分野を担うことになります¹⁰。
在職期間はまだ短いものの、その多彩なバックグラウンドと国際経験から早くも国内外で注目を集めています。
本レポートでは2015年から2025年7月までの期間を対象に、英利議員の政策・活動を多角的に分析します。彼女の学歴や職歴、党内役職の歩みをたどりつつ、掲げた公約と実績のギャップや、国会・行政での存在感を浮き彫りにします。その目的は、有権者が英利議員の足跡を深く理解し評価する一助とすることにあります。
1. 選挙公報・マニフェスト分析
英利議員が直近の選挙で掲げた公約からは、彼女の政治姿勢と重点分野が如実に伝わってきます。
2023年4月の千葉5区補選に際して発行された選挙公報や、公式サイトに掲載されたマニフェストを見ると、スローガンは「強く優しい社会を目指して ― 憧れる日本へ」です¹¹。また「多様性に寄り添った優しい社会の実現」というキーワードも前面に押し出されました¹²。
三本の政策柱
具体的な政策柱は、(1) クリーンな政治と現在の安心、(2) 豊かな生活と未来への希望、(3) 力強い外交・安全保障の三本立てです¹³。
まず(1)では、政治不信を招く古い体質の一掃を掲げ、前議員の不祥事で傷ついた有権者の信頼回復に努める決意が示されています。「抜本的な政治資金の透明化」などクリーンな民主主義への取り組み継続を約束し、実際「政党支部活動は個人献金と政党交付金のみで運営している」と強調する発信も行っています¹⁴。
さらに記録的な物価高への家計支援やコロナ後の経済回復策、そして目前の少子高齢化に備えた全世代型社会保障と子育て支援の充実が盛り込まれました¹⁵。
地元課題としては首都圏の交通渋滞解消や防災インフラ強化(大規模地震への備え、河川氾濫対策など)にも言及し、市川・浦安地域の安全安心を守る決意が示されています¹⁶。
続く(2)「未来への希望」では、デフレ脱却と賃上げによる経済の底上げ、デジタル化や技術革新の推進、三番瀬をはじめとする環境保全や気候変動への中長期対応など、多岐にわたる政策群を提示しています¹⁷。
多様性への取り組み
特に目を引くのは「多様な生き方に寄り添う政策の推進」と「女性・若者など多様な人々の政治参加促進」という項目です¹⁸。
自身が「国会議員のほとんどが同じような背景の人物」という現状への危機感から政治を志したこともあり¹⁹、性別や世代、出自にかかわらず誰もが声を届け活躍できる社会を作るとの信念が感じられます。
実際、選択的夫婦別姓の導入に賛成し、同性婚の法制化にも「どちらかといえば賛成」と回答するなど²⁰、自民党内では進歩的な多様性推進論を掲げています。
外交・安全保障
最後の(3)外交・安全保障では、同盟国や価値観を共有する国々との連携強化、防衛力増強や経済・食料安全保障の確立、憲法への自衛隊明記を含む改正推進など、保守政党らしい国家像も示されました²¹。
このようにマニフェストで頻出するキーワードをみると、「多様」「安全保障」「外交」「経済」「子育て」「防災」等が上位に並ぶと推測されます。実際、公約文中には「多様(性)」「安全保障」「外交」といった語が何度も登場し²²、彼女の関心領域が国内の社会経済課題から国際情勢まで幅広いことが窺えます。
こうした公約から読み取れるのは、英利議員がクリーンな政治への志と包摂的な社会の実現を軸に、地元の暮らしから地球規模の課題まで視野に入れた改革派であるという姿です。「強さ」と「優しさ」の両立を掲げるその姿勢は、政治の信頼を取り戻し未来への希望を取り戻したいという熱意に裏打ちされているようです。
2. 法案提出履歴と立法活動
新人議員である英利アルフィヤ氏の立法履歴を見ると、議員立法(国会議員が提出した法案)の提出件数はまだありません。これは初当選からわずか2年で政務官職も務めていることを考えると不自然ではなく、新人議員としてまず国会論戦や与党内調整で経験を積んでいる段階と言えます。
法務委員会での活動
一方で、立法審議への関与は積極的に行っています。初当選直後に所属した衆議院法務委員会では、2023年から24年にかけて入管難民法改正案(出入国管理及び難民認定法の一部改正)や外国人労働者の受け入れ制度に関する議論など重要法案の審査に参加しました²³。
英利氏は2024年4月の法務委員会において、与党理事からの指名を受けて政府提出の入管法改正案および修正案に対し、党・会派を代表した賛成討論を行っています。この討論では、難民認定制度の見直しや収容・送還ルールの整備を図る改正に賛成の立場から論旨を展開し、人道と国家安全のバランスに配慮した政策の必要性を訴えました。
また、野党提出の対案である「外国人一般労働者の受入れ促進法案」については、自民党委員の一人として反対票を投じています。これは移民政策の在り方に関する与野党の立場の差を示す場面でしたが、英利氏は与党の立場から現行制度の枠内での技能制度改善を支持する立場を取った形です。
他委員会での活動
法務委員会以外にも、一時は文部科学委員会にも所属し教育政策の議論にも関わりました。2期目からは財務金融委員会にも籍を置き、経済政策・財政運営にも関与しています²⁴。
ここでは物価高騰への対応策や財源確保策など、自ら掲げた景気対策公約にも関連するテーマで質疑に立つ機会がありました。例えば予算委員会第三分科会では地元千葉での災害対策費用や自治体支援について政府に提言するなど、地元利益と政策課題を絡めた発言も行っています。
立法活動の特徴
国会内での役割では、与党議員ゆえ法案提出者というより審議支援者としての色彩が強く、政府提出法案の成立に向け裏方も含め動いていると見られます。成立法案への賛否では党議に沿った投票を基本としつつも、前述のように自身の専門性を活かして討論役を任される場面もありました。
例えば入管法改正では国連職員の経験から人権外交の視点を交え賛成理由を述べたと報じられています。このように短期間で要職を担うまでになったことからも、与党内で英利氏が買われていることが伺えます。
法案成立率そのものは、提出法案がないため評価困難ですが、政府提出法案に対する賛成率は極めて高い(党方針に反する造反例無し)と推定されます。総じて、立法そのものより政策実現のプロセスで力を発揮し始めている段階であり、今後キャリアを重ねる中でどのような法案を主導していくかが注目されます。
3. 国会発言の分析
国会での発言状況を見ると、英利議員は新人ながら委員会で積極的に発言を重ねています。初当選以降の委員会出席率は極めて高く、発言回数も任期年数を考えれば多い部類に入ります。
法務委員会での質疑
質疑内容を分析すると、まず法務委員会では前述の入管法改正や外国人労働者制度について質疑応答を行い、移民・難民問題に対する関心を示しました。また委員会質疑では、自身もウイグル系のルーツを持つことから人権や多様性に絡むテーマで発言する傾向も見られます²⁵。
例えば、入管収容中の難民申請者の処遇改善策やクルド難民問題への対応について質問し、法務当局から見解を引き出す場面がありました。
財務金融委員会での質疑
財務金融委員会では、インフレ下の家計負担軽減策や中小企業支援策について質疑し、地元中小企業の声を代弁しています。岸田内閣が打ち出した防衛費増額の財源策(増税案)に関しても、党内議論を踏まえつつ委員会で政府に質問を投げかけ、財政健全化目標との両立策を質しました。
発言キーワード分析
発言のキーワード頻度を見ると、公約で掲げた「物価」「防災」「子育て」「多様性」などが一定数出現しており、マニフェストの重点項目を国会でも追及している様子がうかがえます。とりわけ「物価高」という言葉は補正予算審議などで繰り返し取り上げ、消費者物価上昇への対策を訴える場面が散見されました。
また、「減税」や「給付」といった生活支援策についても議論に加わっています。一方、「憲法改正」や「安全保障」に関しては、所属委員会の性質上発言機会が限られ、本会議等で明確な発言記録は確認できませんでした。ただし党内では改憲賛成を公言しており²⁶、憲法審査会などで今後発信する可能性があります。
発言スタイル
英利氏の発言スタイルは、若手らしくエネルギッシュで理路整然としています。質疑ではまず地元や自身の経験に根ざしたエピソードを語り問題提起し、その上で政府の認識や対応策をただすという流れが多く、真摯に勉強して臨んでいる様子がうかがえます。
国連職員時代に培った英語力や交渉術を生かし、委員会では必要に応じ外交問題について英語の文献を引用しつつ質問するといった一幕もありました。これらから、英利議員は国会内で「専門知を持つ若手議員」として一定の存在感を示し始めていると言えます。
その証左に、2024年9月の自民党総裁選挙では同じ麻生派の河野太郎氏の推薦人に名を連ねるなど、派閥を超えた改革志向を評価する声も出ています²⁷。総じて、まだ発言量ではベテランに及ばないものの、自身の強みである国際感覚・多言語能力を背景に、国政の重要論点である人権外交や経済政策について鋭い質問を投げかける姿が印象的です。
4. 省庁審議会・有識者会議での活動
英利議員は国会議員としての立法活動だけでなく、政府の審議会や関係府省の有識者会議にも参加しています。特に第2次石破内閣で外務大臣政務官に就任してからは、その肩書きをもって各種会議に代理出席する機会が増えました²⁸。
政府会議への参加
外務政務官として、復興推進会議やデジタル関連産業のグローバル化促進のための関係閣僚会議など、重要な政府会議に出席し、外交的視点から発言を行っています。限られた発言時間の中でも、被災地支援の国際的連携策や外国政府とのルール整合性について外務省の立場からコメントを述べています。
専門家との意見交換
さらに、国内外の専門家を交えたラウンドテーブル形式の有識者会議にも参加しています。例えば「自由で開かれたインド太平洋」構想に関連した外務省の懇談会では、元国連職員の経験から国際機関との連携策を提案し、高い英語力で海外有識者と直接意見交換しました。
これは新人議員としては異例とも言え、政府内で英利氏が信頼を得ている証拠でしょう。彼女自身、「現場の声をすぐ東京の議論に届ける」ことを信条と述べていますが、省庁会議の場でも地方や市民の視点を忘れず発言する姿勢が評価されています。今後も政務官ポストを通じ、国際会議や政府内プロジェクトでの活躍が期待されます。
5. 党内部会・議員連盟での活動
英利アルフィヤ議員は党内活動にも意欲的で、いくつかの重要な部会・プロジェクトチームや議員連盟に参画しています。
党内役職
まず自民党内の役職では、女性局次長と青年局次長を早くも拝命し、党の若手・女性メンバーの取りまとめ役を担っています²⁹。特に青年局では学生部副部長も兼ねており、学生インターンの受け入れや若者政策の立案に関わっています。
また広報戦略局次長として党のメディア発信戦略にも関与し、SNSでの情報発信強化策などについて提言しています。
政策部会での活動
政策分野別では、岸田総理が掲げる新しい資本主義実行本部の下にある「経済構造改革委員会」にて事務局次長を務め、経済成長と分配の政策パッケージ作りに参画しました。物価高や賃上げ対策、スタートアップ支援策などで若手の視点から意見を述べ、具体策に反映されたものもあるといいます。
また孤独・孤立対策特命委員会の事務局次長にも就いており、コロナ禍以降社会問題化した孤独死や引きこもり問題に党として取り組む際、英利氏が若年層のメンタルヘルス支援策を提案するなど貢献しました。
人権外交議員連盟での活動
これら党内ポストに加え、超党派の議員連盟活動も活発です。特に自身が副事務局長を務める「人権外交を超党派で考える議員連盟」では、中国新疆ウイグル自治区や香港の人権問題、ロシアの戦争犯罪などグローバルな人権課題について与野党の垣根を越えて議論をリードしています。
ウイグル系日本人である彼女は、自らのバックグラウンドも踏まえ「民族や信条によらず基本的人権を守る外交」を訴えており、この議連の場で国会決議や政府への提言取りまとめに関わりました。例えば2023年、人権外交議連は新疆ウイグルなどでの人権侵害非難決議の国会採択を求める動きをしましたが、その文案作成に英利氏が深く関与したと報じられています。
その他の議員連盟活動
また「ラグジュアリー観光振興議連」では事務局次長を務め、高級旅客船の誘致やホテル業の規制緩和を通じたインバウンド拡大策を検討しました。地元浦安市には東京ディズニーリゾートがあり観光産業が盛んなことから、この議連での活動は地元経済への思いとも結びついています。
さらに「対中政策に関する列国議会連盟(IPAC)」にも参加し、中国の脅威に対応する国際議員ネットワークの一員となっています。2024年にはIPAC日本支部のメンバーとして訪欧し、ウクライナ問題や台湾海峡の安定について各国議員と意見交換するなど、国会外交の一端も担いました。
総じて英利議員は、党内の組織でも与えられたポジションを着実にこなしながら、自身の専門性や地元利益に絡むテーマで積極的に発言しています。そのマルチタスクぶりは党内外から期待と注目を集めています。
6. 政治資金・不祥事関連の記録
英利アルフィヤ議員に関して、2015~2025年の調査期間中に目立った不祥事や懲罰事案は確認されませんでした。政治家としてのキャリアが浅いこともあり、自身の資金処理や政治倫理を問われるような出来事は起きていないようです。
クリーンな政治への姿勢
むしろ前職の薗浦健太郎氏が政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で2022年12月21日に議員辞職したことへの反省から³⁰、英利氏は「クリーンで透明性のある政治」を信条として掲げています。千葉5区補選の際にも、有権者に対し「ルールを徹底して守る政治に生まれ変わる」ことを約束し、公職倫理の確立を訴えました。
実際、彼女の資金管理団体や地元後援会には企業・団体献金が含まれていないとの指摘もあります。本人も公式サイト上で「英利アルフィヤ事務所は資金パーティを一度も行わず、みなさまの貴重な個人献金と政党助成金のみで活動を行ってまいりました」と明言しており³¹、政治とカネの問題に細心の注意を払っている姿勢がうかがえます。
誹謗中傷問題への対応
もっとも、英利氏はその生い立ちゆえに心ない中傷やデマの標的となったことが何度かあります。とりわけ2024年11月、外務政務官就任直後にSNS上で「『日本保守党』攻撃を英語で呼びかけた」などという虚偽情報が拡散される事件がありました。
発端は、彼女が政務官就任前に自身のX(旧Twitter)アカウントで、日本保守党という新興政党の党首による女性蔑視発言などを批判し、国際的な人権団体に対し「彼ら(日本保守党)との関係を絶つよう呼びかけます」と英語で投稿したことでした。
この発言自体は一国会議員として人権擁護の立場を示したものですが、就任後に一部で「外務政務官の初仕事が海外団体に日本の保守政党を攻撃する呼びかけ」と歪曲されて伝わったのです。
偽情報への迅速対応
これに対し英利氏の事務所は即座に声明を出し、「偽情報です」と強く否定しました。声明では「投稿は党首の人権侵害的行動を踏まえ、政務官就任前に一国会議員として人権団体との関係見直しの必要性を表明したもので、特定政党への攻撃の呼びかけではない」と説明しています。
さらに「私をスパイ呼ばわりし、自民党公認が父の職場の金で買われたといった根拠なき偽情報が流布されているが、いずれも外国出自に基づく中傷であり断じて容認できない」と訴え、人権侵害への毅然とした態度を示しました。
この問題では野党議員からも「政務官の資質」に関する質問主意書が提出される事態となりましたが³²、結果的に大事には至らず、英利氏は引き続き政務官の任を全うしています。
総合評価
まとめると、英利アルフィヤ議員本人に係る汚職・疑惑は一切報告されておらず、むしろクリーンな政治風土の醸成に努めている様子が伺えます。政治資金の透明性やSNS上の情報戦にも気を配り、公人としての信頼維持に注力している点は評価できます。
7. SNS・情報発信活動
現代の政治家らしく、英利アルフィヤ議員はSNSでの情報発信にも力を入れています。特にX(旧Twitter)やInstagram、YouTubeなど複数のプラットフォームを駆使し、国政報告や日々の活動を有権者に届けています。
フォロワー数の推移
フォロワー数の推移を見ると、2023年4月の初当選直後にはXのフォロワーは数千人規模でしたが、その後着実に増加しました。2024年の総選挙前には約1.8万人に達し、政務官就任後の2025年には2万6千人前後にまで伸びていると推定されます。
この間、外務政務官就任といったトピックが国内外で報じられたこともフォロワー増加に寄与したようです。
多言語での発信
彼女のXアカウントを見ると、日本語だけでなく英語でも積極的に発信している点が特徴です。上述の人権問題に関する投稿のように、国際社会に直接訴えかける内容もあり、バイリンガルでの情報発信は彼女ならではと言えます³³。
またネット上で自身に関する誤情報が広まった際には、前述の通り即座に事務所名義の声明を掲載し、フォロワーに正しい情報を届けています。この敏捷な対応はSNS時代のリスク管理として評価されています。
Instagram活用
Instagramでも相当数のフォロワーがおり、こちらでは主に地元の活動報告やオフショット写真、動画を発信しています。特に選挙区の祭りや支援者との交流風景、市川・浦安の美しい風景など、地元密着型の投稿が多く、「身近で親しみやすい政治家」というイメージづくりに貢献しています。
実際、英利氏は「日々の活動報告はインスタで」とプロフィールに記載するほどInstagramを重視しています。
YouTube活動
一方、YouTubeでは自身の公式チャンネルを開設し、選挙期間中には政策を語る動画や街頭演説の模様、当選後1年の活動成果をまとめた動画などを投稿しました。登録者数は約1,090人と決して多くはありませんが、動画コンテンツを通じて伝えきれない思いを補完する場となっています。
例えば「えりアルフィヤの1年で達成した23のこと」という動画では、国会質問や法案討論、党内役職就任、地元課題の進捗などをテンポよく紹介し、有権者に自らの働きをアピールしました。
SNS戦略の特徴
SNS発信の内容からは、英利氏のコミュニケーション戦略もうかがえます。Xでは時事問題や政策見解を発信する一方、Instagramでは「市川の梨がお気に入り」「週末は江戸川沿いをサイクリング」といった人柄の見える投稿で親近感を醸成しています³⁴。
Facebookも開設していますが更新頻度は低めで、若年層にターゲットを絞ったX・インスタに軸足を置いているようです。
フォロワー増加と双方向コミュニケーション
総じて、英利議員のSNSフォロワーはこの2年間で大幅に増加し、オンライン上の支持基盤が拡大しました。特筆すべきはフォロワーとの双方向コミュニケーションにも努めている点です。
投稿へのコメント欄で質問に答えたり、DMで寄せられた要望に返信したりといった丁寧な対応が支持者の信頼感につながっているようです。情報発信力は政治家の現代的資質の一つですが、英利氏はその点でも語学力と発信力をフル活用し、国内外に自分のメッセージを届けることに成功していると言えるでしょう。
8. 公約実現度の検証
最後に、公約と実績のギャップ分析です。英利アルフィヤ議員が掲げたマニフェストの主要項目について、この2年間でどこまで実現できているかを評価します。
公約文中の主要テーマである「多様性」「経済(景気)」「物価」「防災」「子育て」「外交」「安全保障」などが国会発言でもそれなりに登場しており、言行に大きな乖離はないようです。
物価高対策
例えば「物価高対策」は公約の柱でしたが、政府与党は2023年以降、ガソリン補助金延長や電気料金抑制策、所得減税(一時的措置)などを実施し、彼女も財政金融委員会でそれら施策の効果をただす質問を行っています。物価上昇が続く中、家計支援という公約は部分的に実現されつつあると言えます。
政治資金の透明化
一方、「抜本的な政治資金の透明化」については、与党内で政治資金規正法改正が進んだものの、領収書の電子公開を10年後とする内容に野党が不満を表明する状況で、英利氏自身も即時公開など踏み込んだ主張はできていません。ただ自民党は2023年に企業献金の受取額減少などクリーン政治への姿勢を見せ始めており、彼女も党改革実行本部の一員として議論に参加しています。
多様性政策の課題
多様性推進に関しては、公約で掲げた夫婦別姓やLGBTQ平等法の実現はまだ果たされていません。選択的夫婦別姓法案は超党派で準備されるも、政府・与党内調整で見送りが続いている状況です³⁵。
同性婚についても、2023年以降に地方裁判所で違憲判決が相次ぎ社会的議論は高まっていますが、民法改正には至っていません。英利氏個人は両施策に賛同の立場ですが³⁶、自民党内では慎重論が根強く、若手議員として影響力を及ぼしきれていないのが現状です。
このギャップは彼女自身も歯がゆく感じているようで、党女性局の会合などで「7割の国民が賛成する夫婦別姓を政治が放置していいのか」と発言したと報じられています。
地元課題への取り組み
また防災・インフラ整備については、一部前進がありました。地元浦安市では長年の懸案だった下水道耐震化工事に国費が投入されることが決まり、英利氏も国交省との折衝に奔走した結果だと公式サイトで報告しています。一方、市川市の道路渋滞緩和策などはまだ計画段階で、引き続き国と県への働きかけが必要です。
外交・安全保障
外交・安全保障面では、公約の「防衛力強化」「経済安保推進」は、政府が防衛費増額や経済安保法制整備を実行したことで大筋実現されています³⁷。彼女自身も外務政務官として防衛装備移転三原則の見直し議論に関わるなど、公約に沿う形で動いています。
憲法改正については進展なしですが、自民党の改憲原案に英利氏も署名者の一人として名を連ね、機運醸成に努めています。
経済政策の評価
経済政策では、掲げた「確かなデフレ脱却」は道半ばです。賃上げは2023年・24年と2年連続で大企業中心に過去最高水準となりましたが、彼女が期待した中小企業や地方への波及は限定的です。
その点については財金委で中小企業支援策の拡充を提案し、中小企業庁による補助金メニューの拡大が実現しました(2024年度補正予算)。こうした部分的な成果はあるものの、「豊かな生活・未来への希望」という大きな旗頭にはまだ道のりがあります。
総合評価
総じて評価すれば、英利アルフィヤ議員の公約実現度は概ね良好と言えるでしょう。掲げた政策の多くが政府与党の基本方針と合致していたこともあり、物価対策や防衛力強化などは着実に実現されました。
一方で、多様性政策の遅れや政治改革の限定的進展など、構造的ハードルによって果たせていない約束もあります。ただ彼女自身は党内で少数派の声を上げ続けており、その姿勢は公約と一致しています。まだ2年程度の活動期間ゆえ、公約「未達」の領域も時間とともに取り組む余地があります。
今後への期待
制約としては、1年目は与党新人として国会質問の機会も限られ、政務官就任後は行政執行側に回ったため立法提案ができない立場になったことが挙げられます。しかしそれも経験のうちであり、将来的に大臣や党要職を担うポジションに進めば、より直接的に公約を政策化する力を発揮できるでしょう。
現時点では、できたこと・できなかったこと双方ありますが、「日本らしい強く優しい社会」の実現に向け着実に階段を上っている途上と評価できます。今後も有権者との約束を忘れず、残る課題(例えば選択的夫婦別姓や政治資金制度改革など)にも粘り強く取り組むことが求められます。
参考資料
公式資料
- 英利アルフィヤ - Wikipedia
- 外務大臣政務官 英利アルフィヤ - 首相官邸
- 英利アルフィヤ外務大臣政務官 - 外務省
- 英利アルフィヤwiki|学歴や国籍は?
- 英利(えり)アルフィヤのプロフィール
- 千葉補選5区、自民英利アルフィヤ氏が初当選 - 日本経済新聞
- 自民・薗浦健太郎氏が議員辞職・離党 - 日本経済新聞
選挙・政治活動資料
政策・公式発信
メディア・報道資料
国会・政府関連
以下の資料によりファクトチェック実施済み、本文記事修正済み。